京成沿線・関屋・千住大橋

◆ 東菊水

最初にこの地で40年の老舗「東菊水」さんへとお邪魔する。ここは一軒家そのままが店となっていて、細長い造りの一階には、調理スペ-スと収容10名ほどのカウンタ-、その後ろにテ-ブルが2つあり、奥には8人ほど座れる座敷がある。更に二階にも、5.6人のグル-プに丁度よい個室と10名ほど収容可能な広めの座敷があり、こちらは宴会などの利用に都合が良さそうだ。 ここのホッピ-はすごい!頼むとカウンタ-には、溢れんばかりの透明な焼酎の入ったジョッキ-とホッピ-のビンが置かれる。しかも中身のお代わりも可能な(210円)、正式スタイルである。メニュ-も見ると、もつ焼き、わかさぎ唐揚げ、刺身、焼きうどんと種類豊富でバランスよい取り揃えと思う。日替わりのホワイトボ-ドを見る限りでは、刺身類は特に充実している印象だった。もつ焼きも120円ながら大きさに不満は無く、焼き方も丁寧である。 店員はご主人と女性が3名、生花ありと大衆酒場の雰囲気の中にも、どこか清潔感感じられる明るい印象の店である。ちなみに店名の由来は、菊水は浅草の人気店「菊水」という店から頂き(菊水通りなのか、過去に実在した店なのかは不明)、東とは昔のこの辺りの地名であるという。

<  DATA  >

瓶ビ-ル550円 中生550円 中生セット 中生+おつまみ2品で800円酎ハイ280円 ポッピ-400円 瓶タイプで中身のおかわりが可能。スダチハイ380円  地酒菊姫.浦霞.立山など 500円 ホルモン焼き各種 かしら レバ ナンコツ ハツ 1本120円カモ450円 ししとう100円 あなごの白焼き580円 ネギトロ480円ヤリイカ600円 マグロ600円 〆サバ500円 盛り合わせ750円アスパラバタ-500円 ハムサラダ500円 薩摩あげ450円 あさり酒蒸し480円 定休日 日祝 第1.3土曜日  営業時間4時30分から11時頃まで ※ いつも楽しく拝見しています。関屋の東菊水の記事中に以下の記述がありましたので、私の昔の記憶をもとにお知らせいたします。 ちなみに店名の由来は、菊水は浅草の人気店「菊水」という店から頂き(菊水通りなのか、過去に実在した店なのかは不明)、東とは昔のこの辺りの地名であるという。 →おそらくは、過去に実在した店にちなんだことだと思います。約40年前には、田原町駅近くの現在の「松楽」の向側にかなり大きなモツ焼き屋がありました。店の名は「菊水道場」。今は店はなくなり、ラブホテルに変わっていますが。ちなみに、松楽は当時もあり、現在も健在です。

 

◆ こんちゃん

続いて顔を出したのは隣の「こんちゃん」、入り口脇ではためくホッピ-ののぼりは東菊水さんのものなのだが、至近距離で並んでいるもんだから実に得している。(ここにはホッピ-は無い 笑)入るとそこは入り口から奥まで細長く突き抜けた構造、「風がよく通るから、エアコンは要らないでしょう」と自慢げだ。 働きものの女主人が中に立ち、ご主人と思われる方がカウンタ-で先客と飲んでいる。店はほのぼのとした空気が漂い、バックの演歌がどこか遠い町の大衆酒場を彷彿させる。 この店訪問の目当てはお新香である。頼むと味の素をかけるか聞いてくれるのがうれしいではないか。(もちろんかけてもらう)中身は白菜と大根のいぶりがっこというあまりに「普通な一品」なのだが、それを「青唐辛子と醤油」をミキサ-にかけた特製醤油で食べると、「絶品」と呼べるお新香に早代わり。「串カツ、もつ焼き、刺身」と言ったメジャ-な食材に惹かれて店を訪ねるのもよいが、こうした素朴な料理に惹かれる場合があってもいいハズだ。 この絶品ピリ辛醤油タレを活かすつまみは他に無いだろうか?壁に掲げられたメニュ-を見渡し、「イカの刺身」を注文することにした。正直イカそのものはさして食べたくなかったのだが、この組み合わせは大正解だった♪普通のわさび醤油なんかより遥かにマイウ-である。(今度自宅で作ってみよう) 酎ハイは頼むとやや多めのロックアイス入りグラスに、25度焼酎を入れ、炭酸はビン(オサダ)から注いでいる。泡は柔らかで飲みやすいといった印象、レモンの輪切りが入る単純なドライであるが、ここのお新香とは相性はいい。 今回はカウンタ-一人酒であったが、収容8人ほどの奥の座敷は民家の一部屋まんまである。テレビやら雑多にモノが散乱しているが、何人かが集まりこんな家庭的な雰囲気の中でくつろぐのもアリと思う。ちなみに訪れる機会があったとしても、ここではあまり「サイトの話題」はしないで下さいませ。行きづらくなるので...m(_ _)m

<  DATA  >

瓶ビ-ル550円 レモンハイ350円 ウ-ロンハイ350円 おしんこ350円 (お勧め) 板ワサ350円 サラミチ-ズ400円 奴350円 厚揚げ350円 刺身コンニャク400円 まぐろブツ450円 枝豆450円 焼きうどん450円 つくね.シバ-.焼き鳥400円 ニラ玉350円 定休日 日月 営業時間6時から11時頃まで

 

◆ モアナ (旧ひょうたん屋より引き継いで)

さてと帰ろうと駅へと向かうと、行きに気になった不思議な店が怪しく誘いをかけて来る。看板に書かれた小さな文字を見る限りもつ焼き屋なんだろうが、どうにも似つかわしくないハワイアンな空気が辺りに漂っている。あまりのミスマッチさ故に逆に好奇心をそそるが、この日は2軒もはしごしたので十分酔い気分、改札は目と鼻の距離なので素通りしようとした瞬間、中を覗くと壁にはナント「下町ハイボ-ル」の文字かぶら下がっている。...まっしぐらに店へと飛び込む。(間に交通量の多い国道があったら、たぶん跳ねられていただろう^^;) 中は10名ほど座れるL字のカウンタ-だけ。若くてやる気満々のご主人が、気持ちの良い接客で迎えてくれる。 さてその下町ハイボ-ル350円の正体は、冷やしたジョッキ-に、25度焼酎+話題のAハイボ-ルの素を入れ、ニホンシトロンの炭酸を注ぐという、正しいレシピで作られる商品であった。本格焼酎ブ-ムをあざ笑う痛快な一杯!旨い! 雰囲気と似つかない「もつ」がこれまた凄かった!流石に3軒目なので食べられないのでナンコツ250円のみを頂いたが、これはトップクラスの質だろう。「仕入れル-トは自慢できる」と豪語するだけあり、確かにメニュ-を見ると「生」の文字が、全てのもつメニュ-に誇らしげに付いている。焼きは全て備長炭で、香ばしい風味が素晴らしい。食べなかったが、レバ-刺しなど「食べたら鮮度がわかってもらえる」というし、うなぎの白焼き(串)も300円という安さである。もつに限らず全てに期待が持てそうだ。 ご主人との雑多な会話の途中、下町ハイボ-ルファンがいて「これから来ますよ」という。それでは....と待っていると果たして家族4人連れで現れたそのお方、入るや否や「下町ハイボ-ル」の素晴らしさを熱く語ってくれるではないか♪(素晴らしい)だが、その熱弁の傍らで娘さん(梅宮アンナ似)、親父の言葉を無視して「ハワイアンチチ」など頼んでいる。笑かく言う自分もそれを見てほしくなり(最近多いパタ-ン)、ドライな下町ハイボ-ルを絶賛する口に、甘く南国の風味漂うチチを運んでいた ...笑

<  DATA  >

下町ハイボ-ル350円 ホッピ-350円 ハワイアンチチ350円 カシスジュ-スハイ350円ウメサワ-350円 生ビ-ル400円 生酒400円 レバさし200円 生かしら焼き250円 生なんこつ焼き250円 生ハツ焼き250円生レバ-200円 厚切りベ-コン焼き300円 うなぎ串300円 和牛煮込み300円おでん100円から250円まで 定休日 水曜日 日曜日 祝日  営業時間5時から11時まで※ 2004/6/14 OPEN

 

◆ 広 正 魚料理

「隠れ家的な店」とは良く聞く表現ではあるが、「広正」はそんな言葉がピッタリの店である。場所は京成関屋から歩くこと10分ほど、ただでさえ寂しい駅前から住宅街に向かって歩くものだがら、初めての人を案内する時は皆不安がってしまう。 目指す「千草通り商店街」は、北千住という大宿場に隠れてひっそり佇み、車一台がやっとの狭い路地に、雑多な店がずらりと並ぶ実にいい雰囲気である。店はその商店街を入ってすぐ、派手な看板も無く、一体ここは民家なのか、割烹なのか?なんとも不思議な立地も手伝い、入るには少しばかり勇気が要るかも知れない。 引き戸を開けると、そこに広がるは昔懐かしい家の玄関の光景だ。先ずは下駄箱に自分の靴を入れ、まさに「お邪魔します」って感じで上がらせて頂く。向かって右が調理場で、左がメインと思われる座敷になっており、大小合わせて7つほどのテ-ブルが並べられている。突き当り正面には大きな鏡があり、一見広く見える錯覚効果が素晴らしい(笑)。他に玄関正面にも8畳ほどの部屋があり、その横には新築したばかりという大きな座敷があり、こちらは主に宴会、法事などに使われるようである。 壁のメニュ-を見ると、嬉しいやら不安やらの複雑な心境に...嬉しいのはその魚料理の数々、岩ガキ、箱ウニ、ほっき貝、アイナメ唐揚げ...ほぼ100%魚介類のメニュ-が、美味しそうに並んでいる。不安なのはその下、ナント値段が書かれていないのである。初めての時はビックリしたが、どれも1.000円以内と思われ、その豪快な盛り付け料理を味わうと、最後には「高くない」との印象すら与えてくれる。ちなみに伺った例で紹介すると、刺身盛り合わせ+おこぜ唐揚+あなご白焼きと焼酎ボトル2本、炭酸.氷.水、牛タン+たまご焼きの突き出しなどで一人4.000円であった。 飲み物はビ-ルと日本酒、焼酎で、人数によってはボトルがお勧め。カウンタ-が無いので一人酒には向かないが、何人かで「魚食うぞ」ってな時の利用にはベストと思われる。接客も家族経営故の朴とつな印象で、出される料理や良心的な価格、立地など考えると、これぞ「理想の隠れ家」と言う感がしないでもない。 --- 追記 刺身の盛り合わせは一人前といいつつ、かなりのボリュ-ムなので注意。価格は2.500円?ほどと推測。

<  DATA  >

ほや塩辛 生タコ刺身 活き赤貝刺身 生岩カキ あなご白焼き から揚げ生わかさぎから揚げ おこぜから揚げ タラバ焼き 鯛かぶと煮 はまぐり酒蒸しくじらベ-コン 生うに大箱 大トロかま焼き 白子煮 特上寿司など寄せ鍋 あんこう鍋 カキ鍋などもあり。 定休日 水曜日 営業時間5時から11時まで足立区柳原2丁目25辺り 千草通り商店街を尋ねるとわかり易い。 03-3881-5133

 

◆ ときわ 京成千住大橋

イカ鍋を食べに、千住大橋駅へ。降りてからは日光街道を千住方面へと向かうが、騒々しい車道に対し、歩道は人影もまばらで薄暗い。しかも目指す店は派手な看板や提灯も掲げていないので、かなりの至近距離になるまで、存在が伝わってこない。 そんな暗いイメ-ジの外観だが中は一変、和風照明の柔らかな光のもと、見事な木製カウンタ-や一枚板のテ-ブルが配置され、上品な空間が広がっている。 調理スペ-スは奥で仕切られ、料理人との距離があるが、マイペ-スで食べられる気楽さもあってむしろ好ましい。 「ときわ」の屋号からは、オ-ルマイティな品揃えを連想させるが、豊富なメニュ-の大半は魚系が占め、「食堂」を感じさせる品は僅かしか見当たらない。その調理法も刺身、煮付け、焼き物とストレ-トなものばかりである。 さて目的のイカ鍋は、頼むと具沢山の鍋の上にベッタリとイカを貼り付け、こぼれんばかりの状態で運ばれてくる。醤油ベ-スでやや甘めの出汁には、この鍋のポイントと言うべきイカワタのぶつ切りが潜んでおり、熱せられると徐々に溶け出し、鍋全体に濃厚な味が行き渡る仕組みになっている。 出汁を吸ったイカは身がふっくらと膨らみ絶品。単調な味になりがちの野菜や豆腐も、ハラワタのエキスがしっかり染み込み、とても脇役とは思えない旨さである。ちなみに豆腐はすぐには食べずに、途中何度かひっくり返し、全体が茶色に変色するのを待ってから、食べるのがお勧めであります。(以前あまりの旨さに豆腐だけのお代わりを要望したら、快く応じてくれたので、案外どんな具の追加にも、フレキシブルに対応してくれるのかも知れない。) 最後は勿論おじやです♪旨みのタップリ出たス-プに、ご飯を入れ...もう最高に幸せ♪の味です!この鍋に関しては、マイナス要因が見当たらない完璧なものといえるでしょう。 この日は追加で小鯛の酢〆とアジのたたきを頼んだが、アジは300円という価格ながら、脂のノリ良くプリプリ鮮度の品。盛り付けも豪快で、わかめや海藻に、ミョウガがどっさり添えられ、これだけで十分つまみになってしまうレベルであった。 他に目立たぬけど串カツや厚切りベ-コン、自家製おひたし(みつば以外はノ-)なども、何気に隠れた名品です。 飲み物は酎ハイ280円に、日本酒240円と良心的。けれども最近はミニボトルのウィスキ-水割り(ニッカ300mlで390円)が気に入ってこればかり飲んでいる...。

<  DATA  >

瓶ビ-ル大460円 酎ハイ280円(氷入り.ドライ) ウ-ロンハイ280円 ウィスキ-ハイ290円 日本酒剣菱310円 地酒越乃路240円 イカ鍋750円(季節品 1人前より注文可) よせ鍋1200円 湯豆腐450円 めかぶ250円まぐろぶつ350円 カキフライ500円 ホタテフライ350円 トコブシ煮450円殻付きカキ500円 銀ムツ照り焼き800円 石狩漬300円 かさごの煮付け900円さざえ刺身500円 にこごり350円 数の子醤油漬け450円 丸干しいわし250円いわしだんご450円 とんかつ600円 肉ベ-コン450円 おしんこ350円みつばおひたし300円(名品) 刺身盛り合わせ1000円金目鯛刺身700円 かじか唐揚げ400円 鍋用ライス150円 京成千住大橋より徒歩1分 日光街道北千住方面へ収容はカウンタ-12席にテ-ブル席が4つ。4人までなら予約が可能 03-3870-6073定休日 日.祝日  営業時間5時から11時頃まで

京成沿線・町屋

◆ 小 林

小林は「昔は多かった」という串に刺したモツを、おでんの様に大鍋で煮て食べる一風変わった店だ。このスタイルを守るは、今や都内でも数軒というから貴重である。 座ると「どうしますか、自分で取りますか?」聞いてくれたのだが、今回はお任せでお願いした。見るとハチノス、フワ、腸など5種類はあるだろうか。煮込んでいるので柔らかく、よく味が染みている。もつ焼きに慣れた舌にはなんとも新鮮。この日亀田の帰りに寄ったので、獣ツア-の様を呈したのだが、するすると5本を平らげる。酔いに任せて「写真を撮らせてほしい」と頼むと、「いいわよ、でも鍋が寂しいから」と下準備した串を大量に入れ始めるではないか...「う...これは申し訳ない」と、追加でまた5本戴くことに。笑 鍋のドス黒い色からしてさぞかし「濃い」、との印象を受けるが意外とあっさり味で拍子抜けしてしまった。見てると時々奥の鍋から、豚骨かトリガラを炊いたと思われる白く濁ったス-プを足している様である。(水じゃないところがいいね) 酎ハイはロックアイス入りのドライなもの。焼酎はかなり濃いので聞くと25度使用との事、炭酸は自家製だった。 最後は名物「つけ麺」を戴くことに。先客が「ニンニク入り」と頼んでいたのを聞き漏らさない、同じ方法で注文する。つけ汁は継ぎ足された煮込みの汁に、味噌と例の白いス-プを足したもので、醤油味とも味噌とも取れない不思議な味だが、濃厚で旨い!お客の要望というか提案で出来た一品と聞くが、実にナイスな発想と思う。 食べ終わったつけ汁には、また白いス-プを足してもらい最後まで飲み干した。(これまた真似)仕上げのラ-メン屋に寄らないで済むし実に合理的であろう。

<  DATA  >

瓶ビ-ル大580円 酎ハイ330円 日本酒350円 ホルモン焼き かしら.ナンコツ、タンなど 5本400円 名物串煮込み5本一皿350円煮込み玉子80円 レバサシ.こぶくろサシ.ガツサシ各350円 つけ麺500円やっこ、おしんこ(キュウリお薦め)、おひたし、オニオンスライス各250円 定休日 日.祝日 営業時間 5時~12時まで 荒川区町屋2-8-16 京成町屋徒歩3.4分

 

◆ 亀 田

新築間もないビルの1階に、藍色の大きなのれんがかかる。瀟洒なデザインの外観も相まって、ニュ-フェ-スと思われがちだが、実はここ、町屋で50年の歴史を誇る老舗大衆酒場である。 店内は清潔感溢れる白地の壁に明るい照明。昔の様子は知らないが、暗い「大衆酒場」を感じさせるものはない。しかしメニュ-を見ると串は1本70円から、単品も200円台がずらりと並び、300円台が数点しか見当たらない!飲み物も元祖酎ハイ、デンキブランハイ、など見事な価格設定と品揃えである。 この日はご主人が焼くモツ焼き台の(炭火ではないようだ)すぐ前のカウンタ-に座る。ガラスで仕切られていて、大衆版オ-プンキッチンといったところ。奥に若い息子夫婦が居られるのだが、まだまだここを譲るには早いと言った感じで、見てると元気良く捌いておられる。 カウンタ-上に置かれたメニュ-を眺め、妙な安心感のもと、この日はカシラとタンを2本づつ塩で注文する。出された皿を見て思う。これで280円か...コンビニの冷たい焼き鳥パックが脳裏を横切る... 酎ハイは250円で、中ジョッキ-に並々と注がれた状態で運ばれてくる。氷が少々入っているが、元祖の素入りの下町風味である。中身の焼酎は25度、炭酸は自家製との事。この日は2杯戴くが濃いのだろう、結構いい気分になる。 収容はカウンタ-が10席ほど。テ-ブルが4つに座敷が1つ。見渡すと、女性同士が1組、若いカップルやビジネスマン、それに近所の親父と、(キョロキョロしている怪しい自分と)客層はかなり幅広い。

<  DATA  >

ビ-ル520円 黒ビ-ル360円 酎ハイ(中ジョッキ-)270円デンキブランハイ250円 ウィスキ-ハイ250円 ウ-ロハイ320円日本酒240円 酒大470円  ホルモン1本70円 カシラ ナンコツ シロ レバ タン 焼き鳥 皮ゲソ焼き バラ肉130円 ニンニク100円ナス揚げ260円 コロッケ260円 煮込み270円 肉豆腐320円奴170円 薩摩揚げ230円 厚揚げ270円 めかぶとろろ230円 大根おろし100円 しらすおろし150円枝豆250円 ごま合え250円 お浸し200円 ガツ刺し230円 定休日 営業時間5時から11時まで

 

◆ ときわ食堂

外から見ると食堂まんま。試しに入り口脇のサンプルケ-スを覗くが、「食堂に間違いない」。実はココ昼は確かに食堂なのだが、夜は一転「居酒屋に早代わり」という、(昼とは)違う顔を覗かせてくれる穴場的存在なのである。もちろん母体は食堂なので、見てると真面目に食事だけ取ってる人がいたり、うな丼とビ-ルを組み合わせてさっさと帰るといった、皆さんかなりフレキシブルな利用法をしているようだ。 中は長方形の空間で、テ-ブルが所狭しと10卓は並ぶだろうか。壁沿いには小上がりがあり、そこにもテ-ブルが3つほど。規模は大きい方である。 この日は3人ほどで訪問、覗くと満員のご様子で隙間が無い!「でも一度決めたら」としぶとく粘り、どうにか合席させていただく。ここは1人用のカウンタ-もなく、全てがテ-ブル席なので「合席はイヤです」なんて山の手のお嬢様みたいな事ぬかしてたら、いつまでも入り口で立たされるハメになろう。 早速全員で酎ハイを頼む。中ジョッキ-で出されたそれは、氷入りながら濃さもバッチリなドライな一品。これで230円とは普通の居酒屋でも滅多にないハズ(混んでる訳だ)。次につまみを頼もうと壁を見るが、とにかく品数がすごい。壁という壁、冷蔵庫やビ-ルサ-バ-の裏など、あらゆるフラットな面に品書きがベタベタと貼られている。 「いらっしゃいませ、何にしますか?」たどたどしい日本語で、早くしてくれと言わんばかりに急に来られると慌ててしまう。しかしこれだけあると、迷わない方がおかしい。「え~とまぐろにままかり」とりあえず目に飛び込んできた2~3品を適当に告げるが、後で落ち着いて見渡すと、「あ、こっちのがよかった!」との後悔も仕方あるまい。しかし安いから失敗しても、「追加で頼んでしまえ」という気を起させるところが、この店の凄いところ。 安ければ中身はそれなりと思いきや、さざえは400円ながらに肝付きだし、マグロもいい部分を使っており、ツマもしっかりとした手抜きの無い盛り付け。濃い目のタレで炒めたホルモンも、千切りキャベツやほうれん草ソテ-を添えて供される。 どれも普通に旨く、とりわけ名物がある訳ではないのだが、この大衆食堂らしい気さくな雰囲気と、全ジャンルなんでもあるといったオ-ルマイティな所が、食堂という看板を掲げている由縁なのかも知れない。 この日はあれこれ飲み食いして、会計は1人1.700円。混んでるからと諦めて他に行ったら、この程度ではすまなかったと思う。

<  DATA >

ビンビール470円 生ビ-ル400円 ホッピー350円 酎ハイ230円 日本酒250円ウーロンハイ300円 焼酎250円 電気ブラン300円 ホタテ350円 サザエ刺身.つぼ焼き400円 銀たら照り焼き650円あゆ塩焼き400円 にしん塩焼き400円 あじ開き250円さんま塩焼き450円 生ハムサラダ400円 ツナサラダ200円生つぶ貝刺し350円 さんま刺身350円 かつを刺身300円 赤貝刺身350円刺身盛り合わせ650円 貝盛り合わせ550円 中とろ600円 生うに450円ステ-キ定食1150円 天麩羅盛り合わせ650円(お勧め) などなど 定休日 水曜日 営業時間 朝7時から1時30分までと夕方5時から9時30分まで 町屋駅ビル地下に兄弟店あり。

 

◆ 大 内

偶の贅沢というべきか、特別な時に通っている店だ。 中は厨房の前にカウンタ-が5席、テ-ブル席は全部で4つだが、そのうち1つは個室感覚の席になっており、そこには8名は入れるだろうか?座敷はテ-ブル8卓は並ぶ大きめなもので、ざっと30人は入れると推測する。この規模に対し、店員はフロア-に常時3名は居るので、オ-ダ-に対するストレスは無いと思う。 黒板を見ると、その日のお勧めが書かれている。1.000円クラスのものが並ぶので、「高いな~」というのが正直な第一印象。しかし店を出る頃には、満足感からそんな印象は消え去ってしまう。 で、何がどういいのか?今回注文したもの(かつおの刺身と〆さば)で検証すると... 1. まずジャストサイズ。バカでかいだけでなく、適度に食べ易く刺身の旨さが口に伝わる。2. 鮮度がいい。(身が乾いていない)3. 器のセンスがいい。夏場は涼しげなガラス皿、冬は温かみのある陶器と、  季節毎のコ-ディネイトがされている。内容に比べて大きめの器で共され、  ややオ-バ-にも見えるが、リッチな気分になれるのは事実だ。4. 盛り付け。今回の例でいえばハスや大根ツマ、海藻など、  立体感ある演出が施され、「料理は目で」という言葉を、強く再認識させてくれる。 酒は冷蔵ショ-ケ-スに入れられ、温度管理も抜かりない。種類はざっと60種類はあるというから、日本酒ファンはたまらないだろう。普通酒は530円均一で置かれる銘柄も多い。 安い大衆酒場も一軒で帰れば良いが、「ついついやってしまう、はしご酒」。気が付くと3軒巡ってover5千とはよくある話。ならば最初から腰を据え、ゆっくりと酒を飲めばいいのだが...(判っていても、なかなか出来ない)

<  DATA  >

ビ-ル580円 酎ハイ320円(中ジョッキ-+ロックアイス+ドライ ☆☆☆)地酒一合530円均一男山.初孫.立山.住吉.美少年等 純米.吟醸.大吟醸800円から タコ吸盤刺身500円 生さくらエビのかき揚げ600円 ニラおひたし300円 いわし料理500円いか刺し塩から風500円 ネギトロ350円 小ナス揚げだし500円 ほたて(刺身.焼き)500円バイ貝煮付600円 唐辛子味噌400円 天然あゆ700円 あゆ一夜干し600円 あじなめろう600円煮付け700円から その他 ハモ.アワビ.ミル貝.サザエ.生ウニ.ハマチ.イサキ.平目など刺身類は日替わり 突き出し400円 定休日 年末年始を除き基本的に無し 営業時間 5時~12時まで荒川区荒川6-4-10 電話 03-3892-8436