京成沿線・四ツ木

◆ ゑびす

店は四ツ木駅から徒歩7分と、恵まれた立地とはいえないのだが、いつ来ても賑わいは衰えていない。 中は厨房を囲むようにコの字カウンタ-があり、ざっと20名は座れる大きなもの。その横の座敷には所狭しとテ-ブルが並び、詰めれば30人は入れるだろう。 扉を開けいつもの席を目指す。大きな店なのだが、不思議に皆さん定ポジションがあるようで、そこに先客が居ようものなら、理不尽に文句の一言もいいたくなるもの。笑 席について見上げれば、迫り来る文字文字文字...端から端までぶら下がる、品書きの多さに圧倒される事だろう。 実は今回アンコウ鍋のレポ-トを目指して来たのだが、フライング...「11月だから大丈夫」との判断は甘かった。「まだね~寒くならないからね~」とは仰る通りです。 残念だが仕方ない、と、アジの唐揚げとかしらを頼んだ。アジは揚げて塩を振ったものが4.5本。量的には申し分ないのだが、途中からはやや単調傾向。ちなみに、「南蛮漬けのが良かったか?」と、次回の為に探したが無いようだった。かしらはいつ食べても旨い!串に刺してないから食べ易いし、これまた結構な量なのに、250円とは良心的です。 他にも料理の説明をすると、珍しいどじょう料理は丸鍋、唐揚げなとバリエ-ション豊富、刺身も日替わりで、ざっと10種類は並んでいる。中でもカワハギ造りは、小さいながらに肝付きで、価格は370円と驚くばかり。天ぷらもキス、めごち、ハゼetc、とにかく圧倒的な品揃えで、その内容も期待を裏切ることはないでしょう。 --- 追 記 --- 年末(2004年) アンコウ鍋を食べて来ました♪中味はアンコウ(肝付)、にんじん、春菊、豆腐、白菜、舞茸、エノキ、白滝、ネギ。これだけの材料を揃えるだけでも大変でしょう。特にタップリな身の量にもビックリです! 出汁はやや甘めで、程よく火が通ると具の上に載せられた味噌が溶け出しいい感じ。しっかり肝も入っているので、出汁にコクがあります。淡白な身故に、この濃い目の味付けはピッタシ!肝入り味噌という訳ではないが、やっぱりアンコウは味噌味が一番ですね!中でもゼラチン部分の皮はトロトロの絶品でした。 そして酒は、冬の王者ひれ酒をチョイス...

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瓶ビ-ル大530円 生中480円 酎ハイ270円 デンキブラン200円 高清水300円その他フグのヒレ酒等 もやし炒め370円 串カツ420円 自家製つみれ270円 あなご焼470円 馬さし470円 肉とうふ370円 かれい煮480円 もずく酢270円なまこ270円 古漬け270円 ウニ370円、カワハギ姿作り肝付き370円つぶ貝刺身、サザエ刺身 つぼ焼き470円 (刺身類は日替わり)どじょうの唐揚げ、どじょうの丸鍋550円 キスの天ぷら、めごち.ハゼの天ぷら370円かしら一皿250円 牡蠣バタ-550円、レバニラ炒め 定休日 火曜日 営業時間4時~11時 四つ木徒歩10分03-3694-8024 座敷の予約可

 

◆ とりあへず

四ツ木駅から歩くこと10分ほど。途中には「吉か」や「ゑびす」が待ち構えるので、辿り着くには強い意志が必要である。笑 小さな路地に入ると、そこには数軒の店が集まり「何故こんな場所に?」と、首を傾げる不思議な光景が広がっている。目的の「とりあへず」は辺りに異彩を放つ民芸調の外観、中は黒を基調にした、上品なト-ンでまとめられている。1階の調理場前には5.6名のカウンタ-があり、他に4人掛と6人掛けテ-ブルがそれぞれ1つ。2階は座敷のようだが規模は未確認。 入る前に脇に掲げられたホワイトボ-ドを覗くが、暫し見惚れて立ち止まってしまった。「 本日のおすすめより 」あさりのニンニク漬450円 キス昆布〆刺580円 子持ち鮎の塩焼き たで酢添え850円ラムチョップの黒オリ-ブソ-ス790円 そうめんニンニク芽炒め載せ550円 etc...(品書き見て、だいたいどんな店かが解るね) 座ると「まぐろのヅケにシャコの寿司」が運ばれてくる。初めての時は「これお通し?」と驚いたが、この「寿司」こそ店のキ-ワ-ドといっていいだろう。 さてここの注文は悩むね~迷った末にキス昆布〆刺とあさりのニンニク漬けを選ぶ。キスは見た目に楽しい盛り付けで量もタップリ、見ると骨せんべいまで付いている。あさりのニンニク漬けも酒にピッタリだ。「レンゲでス-プも楽しんで下さいね」そう、奥さんは料理を出す際、必ず食べ方やポイント部分の解説を付け加えてくれるのだ。 続いてメニュ-を見て「骨付きまぐろ照り焼きと秋刀魚どっちにするかな~」とポツリ。すると聞こえたのか「秋刀魚は旨いですよ、肝で作ったタレ付けて焼くんです」(魚をご存知で、骨や肝を上手く扱う方だ...) よし、この一言で本日は秋刀魚に決定♪ちなみに秋刀魚は、薄造り、なめろう、肝焼きの3種類から選べるから凄い。 出されたそれは豪快に丸ごとと思いきや、繊細かつ技の光る一品。おろした秋刀魚に串打ち、照り焼き風に仕上げている。パリっとした外に対して中はほくほく。こんな調理法もあるんだ...と感心。かぼすは沢山使うだろうと、1/2サイズのものが添えられていたが、これぞ気配りというものでしょう! 酒はここではビ-ルか日本酒だろうか。甘めのサワ-では、料理を殺してしまいかねない。あえて頼むなら、ソバ湯ハイか炭酸のみのドライと指定した方がいいと思う。日本酒の銘柄は5種類ほど、焼酎共々それほど個性は無く、流行の銘柄を取り揃え、ウンチクを感じさせる店では無いようだ。ちなみにこの日は菊水をチョイス。(理由は優れたコストによる...あのね(--;)) この辺りで本日目当ての寿司をオ-ダ-。内容はにぎり6品に、鉄火巻きで、どのネタも単なる居酒屋メニュ-にない、技と仕事が見て取れる。予め煮切り醤油が塗られている江戸前で、シャリは小さめ。ピシリと握られているので、かなり硬めの印象を受けるかも知れない。 2枚を巧みに握ったコハダはシャリが見えず、食べるのが惜しいほど美しい形。穴子もこれほど形が整うものか?とウットリ。表面は軽く炙られ、食べるとふんわりと香ばさが口に広がる。この素晴しい余韻に浸る為、暫し食べる手を休める。まぐろも脂が乗る上質な部分。見た目はやや筋が多いと感じたが、食べるとなんのその、身がじゅわ~と溶け出し絶品。ウニは小粒できめ細かいものがてんこ盛り!でコメント不要。鉄火は沢庵が入り、不思議に甘み引立つ一品であった。「美しい寿司は旨い。」この内容でありながら、値段は1260円である...。(特上クラスにも匹敵するのでは無かろうか?) 総論するとここは居酒屋なのだが、魚の扱いは寿司屋のレベル。寿司ばかりが調理じゃないんだ!魚の美味しさをもっと気楽に楽しんでほしい。そんな気持ちが伝わる店であった。

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生ビ-ル中580円 各種サワ-390円 生グレ-プハイ480円日本酒 田酒680円 一の蔵650円 浦霞650円 神鷹/菊水480円 吉野杉たる酒850円  車海老唐揚げと揚げ豆腐 野菜の別甲あんかけ680円 あさりのニンニク漬450円キス昆布〆刺580円 子持ち鮎の塩焼き たで酢添え850円 ラムチョップの黒オリ-ブソ-ス790円そうめんニンニク芽炒め載せ550円 焼き鱧580円すずき刺身780円 厚岸さんま 薄作り なめろう各580円 勝浦するめイカ肝醤油520円長崎新子(コハダの子)480円 汲み上げ湯葉グラタン風550円 まぐろのアゴバタ-焼き780円生桜海老かき揚げ650円 骨付きまぐろ照り焼き650円 眞子うるか530円 自家製塩辛400円 定休日 月曜日 営業時間5時から12時まで葛飾区四ツ木2-8-8 葛飾郵便局側 電話03-3697-6306

 

◆ 善ちゃん

夜道を照らす街路灯を頼りに、目印の赤提灯を探して歩く。これが「やや寂しげな住宅街へ」なんて、生半端なロケ-ションじゃ無いんだな...笑 店は民家の一階にあり、「縄のれんに木枠の扉」という見た目に期待の持てる構え。中は使い古されたカウンタ-に、デコラ張りのテ-ブルが並び、「懐かしの昭和の世界」が広がっている。 収容はカウンタ-が6席に、テ-ブルが3つ、奥には生活感溢れる座敷がある。店員は老夫婦だけだが侮る無かれ、この立地ながらに連日満員の人気なのだ。 その秘密の訳は先ず飲み物。ビ-ルジョッキ-は冷蔵ショ-ケ-スで冷やされ、なんとも気配りが感じられる所。けどここではビ-ルを飛ばし、ハイボ-ルを選択するのがベストチョイス。「薄い、氷だらけ」といった、マイナス要因の見当たらないハイレベルな飲み物である。 氷の入らないグラスに入れられるのは、25度の焼酎に謎の下町エキスがブレンドされたもの、色はほのかにレモン色で、ニホンシトロンの炭酸が1本付いて来る。 そのニホンシトロンの炭酸が、素晴らしかった。たまにハズレにも出会ってしまうが、この日の泡立ちはボコボコ状態でご機嫌だ。王冠を抜いた時点で、気泡が下からドバッと沸気出し本領発揮、これぞハイボ-ル!濃さといい、スタイルといい、「手本」と言ってもいいでしょう。 続いて食べ物。正面の黒板を見上げると品書きがずらずら...けど値段が書かれていない!思わず不安になったが、確かここはVISAが使えたハズだ...(ウソ)(反対側のメニュ-には、チャント値段が書かれていた)生もつから始まり、定番もつ焼きにつぶ貝にこごり、そして冬はおでんが加わります♪ もつは炭火でご主人が丁寧に焼いてくれる。特大サイズとは行かないが鮮度の良いもので、これで1本100円なら合格と思う。生も「玉、レバ、タン、シロ、ハツ、カシラ、こぶくろ」と並び、その品揃えには驚きだ。ちなみにガツを注文したら「ニンニクでいいんでしょ?」だって♪ 解ってるね~。 おでんは一見そこらに普通にある鍋と見分けはつかないが、ツボを押さえた上品な出汁に、タネのセレクトも渋いものばかり。じゃがいも、モチ入り巾着、大根、ロ-ルキャベツ、ウィンナ-、シュウマイetc...どれがどんな値段だが知らないが、まあ~好きに食っても多寡が知れるでしょう。 駄菓子屋感覚?なのだろうか、おでんは子連れにも人気のようで、ガキどもが鍋を覗き込みドバドバ注文していた。「おいおい、ウインナ-とシュウマイは残してくれよ」、心配になったがギリギリセ-フ。笑 そうそう一つだけお願いは、ここは注文を焦ってはいけません。年配のご夫婦だけで息の合った振る舞いは、あの堀切のんき(旧)にも通じる所だけど、残念な事にオ-ダ-ヒット率が低いのも共通しているのである...(笑)。 一時は都心に憧れ、六本木などに遠征していた時期もあったが、四ツ木にこんな素晴らしい店があるのだから、軸足戻して下町酒場巡りに専念しなくちゃ~。

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瓶ビ-ル550円 日本酒350円 ウイスキ-ハイ450円 焼酎ハイボ-ル350円 焼き物一本100円 とり皮・なんこつ・かしら・たん・しろ・がつ100円 あぶら・ねぎとり・砂肝120円煮込み480円  定休日 月曜  但し第二.四は月.火休み 場所は平和橋を目安に。奥の座敷は予約可 03-3694-3319

 

◆ 丸 福 

店は改札降りて右へ、徒歩1.2分という優れた立地を誇る。 中は細長い空間で、入り口からテ-ブル、小上がり、カウンタ-の順に配置され、収容はMAX20人ほど。若きご主人と家族で営む店である。 客層は常連比率が高く、席の構成上1人だとチョイト肩身の狭さを感じるが、空いてたり仲間と訪れるならば、気軽に寛げるハズだ。 食べ物のメインはモツだが、その実力は四ツ木でトップクラスと思う。てっぽう(上シロ)やスタミナ(こめかみ)かしら etc...何れもビックリするほど大串で、明らかに肉の量が違う。専門店らしいクオリティ-で、かつ値段は良心的とくれば文句の付けようが無いだろう。 中でも煮込みは特徴的で、こいつは時折病的に食べたくなってしまうのだ。(特に愛読書ツァラトゥストラを読み返し、ニヒリズムに浸っている時ほどその傾向は顕著だ。←大ミエ) 煮込みは土鍋でぐつぐつ状態で供される「加賀屋スタイル」。油ギトギトのワイルド系統に属さず、和風にアレンジされた上品な味である。 モツと豆腐だけを煮込むという、素材を活かしたストレ-トな調理法に加え、白味噌ベ-スのス-プは飲み干せるほど絶品!なのだ。 縁にはニンニクが副えられるので、これをス-プに溶かし、レンゲでトロトロ状態のモツをすくい上げれば、もう最高~♪ 他にもレバカツ、地鶏鍋など、少ないながらに個性的なサイドメニュ-が用意され、バランス良い構成も魅力となっている。 飲み物だって王道行く取り揃え。外ビン方式のホッピ-に、ジョッキ-スタイルの酎ハイは、元祖の素+ニホンシトロン炭酸付きと、万全のコンビネ-ションで迎えてくれる。 京成沿線で「モツ、煮込み、ホッピ-」 この3つのキ-ワ-ドが頭に浮かんだら、丸福を思い出してほしい。期待に違わぬ大衆料理を堪能出来るだろう。

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瓶ビ-ル大480円 生ビ-ル450円 ホッピ-300円(外ビン方式)酎ハイ280円(ニホンシトロン付)  ウ-ロンハイ300円 生レモンハイ350円ワインサワ-300円 梅サワ-300円 カシス.モスコミュ-ル350円 酒400円  大串モツ3本300円 タン.シロ.カシラ.ナンコツ.レバ.ガツなど...ホルモン生 ガツ.コブクロ.レバなど一皿400円 スタミナ焼き3本300円 つくね3本450円 手羽450円 骨付きウィンナ-450円 レバステ-キ450円特製モツ煮込み鍋400円 ホッケ焼き380円 レバカツ450円 ちぢみ550円コロッケ400円 タルタルちくわ400円 にんにく揚げ380円 きのこバタ-450円 定休日 水曜日 営業時間5時~11時30分

 

◆ 吉 か 

開店直後からほぼ満席の人気店で、過去何度か入れずに引き返した記憶がある。 中は細長い造りで、調理場に面したカウンタ-と奥にテ-ブルが3つ、収容はMAX25名程度。夫婦で営む店である。 店内はモダンなライティングの下、シックな色調でまとめられ、親父連がたむろする大衆酒場の趣に非ず。事実意外なほど若い客層で占められている。 モツ料理は定番の焼き物や刺身と一通り揃うが、変わっているのが、てっぽうニンニク、ハツ味噌、スタミナステ-キ、土佐風レバ-たたきなど、他ではお目にかかれない、アレンジを施した創作料理の数々である。 他に生揚げカレ-南蛮、きのこと豆腐の茶碗蒸し風、チ-ズオムレツ、ライスピザなど、「下町のモツ屋」らしからぬ、不思議なバリエーションまで揃う辺りも、若者から支持を受ける要因だろう。 酎ハイは自家製炭酸を使用、元祖の素も自家製という本格派である。(ちなみに元祖の素は有料で分けて頂ける) 時間によっては順番待ち覚悟だが、8時以降なら比較的空いているので、この時間帯を狙えば快適なひと時を過ごせるハズだ。

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ビンビ-ル550円 生ビ-ル500円 元祖酎ハイ320円 健康酎ハイ340円ウィスキ-ハイ360円 ウ-ロンハイ340円 日本酒520円 生酒小瓶690円 ハツ.タン110円 ナンコツ.シロ.レバ100円 テッポ-ニンニク120円シバ味噌.タン味噌.ハツ味噌.つくね味噌120円 煮込み360円ガツ刺し.レバ刺し290円 上ミノ350円 スタミナステ-キ450円 レバステ-キ450円チ-ズオムレツ360円  ニラ玉310円 ネギワンタン450円 レバキムチ炒め350円土佐風レバたたき400円 タン酢の物300円 カブのおしんこ300円 生揚げカレ-南蛮470円 定休日 日祝 営業時間5時~10時 四つ木徒歩3分

 

◆ 呑み食い屋 わ 

再訪記 都心では珍しくないのだが、川を越えるとこの種の店は貴重な存在だ。入るとすぐテ-ブルスペ-スが広がり、席が4つほど。その奥は広い座敷となっている。調理場前にもカウンタ-があるが、一人でぶらりという雰囲気ではないかも知れない。 インテリアはモダン和風な装飾で、照明も穏やかなもの。全体に女性を意識した店作りで、事実この日の客層の半分以上を女性が占めていた。 メニュ-は創作料理に混ざり、旬の食材をシンプルに調理したものまでとバラエティ-豊か。訪れた日は「つぶ貝のエスカルゴ風」に、寄せ豆腐と目光の唐揚げを頂いた。使われる食器や盛り付けもセンス良く、女性同伴ならきっと喜ばれるでしょう。 飲み物は定番サワ-にビ-ル、加えて流行の本格焼酎や地酒が用意されている。ちなみに好奇心からレモンハイを頼んでみたが、お洒落なタンブラ-に氷がたくさん入れられ中は業務用の鼻を衝くレモンの香りに満ちていた。でもここの客層からしてみれば、路線を逸脱したモノではないだろう。 という事で焼酎に切り替え。メニュ-を見ると今や貴重な「兼八」やら、常時10種類は取り揃えているようだ。だが価格は流石下町というべきか、全て480円と良心的であった。但しチト量はやや少なめ、~仕方ないですね。 接客は満点評価といってよく、キビキビした態度のスタッフが、フロア-はもとより調理場からも気配りの目を光らせているので、快適な時間を過ごす事が出来ると思う。 交通費をかけて都心に出なくても、この距離でこうしたクオリティ-に接することが出来るのはいい事だ。加えて自分は日頃無骨な光景に浸っているので、偶にはこうした雰囲気に接するのも必要なんだな。

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芋焼酎 東五 くじらのボトル 日当山 カメ鷲尾 など 各380円均一地酒 田酒 八海山 手取川 長良川 酔鯨 など780円 本まぐろ中トロ780円 本まぐろあぶり880円 刺身4点盛970円石焼まぐろビビンバ880円 マグロチャ-ハン680円 鉄火丼880円 つぶ貝のエスカルゴ風680円 フランスパン付手作りチ-ズ クラッカ-乗せ380円おもちのグラタン590円 えびのすり身揚げ580円 まぐろ竜田揚げ580円えびせんべい揚げ380円 カルビ鉄板焼き590円 牛タン鉄板焼き590円あさりバタ-580円 ぶりかま焼き590円 さば塩焼き550円 特製つくね380円 など 定休日 水曜日 営業時間5時から12時まで葛飾区四つ木1-22-10 電話 03-5670-3057

 

◆ ようきや本舗

店は「ゑびす」を更に越え、葛飾郵便局方面へと1分ほど歩く。限られたエリアにタ-ゲットを絞った密着形といえるだろう。 ココは今はなき「ようきや」の屋号を継いだ店なのだが、構えに僅かな名残が見られるものの、メニュ-やインテリアは一新され、「全く別の店」として新たなスタ-トを切ったようだ。 中はカウンタ-が5席、テ-ブル席が3つに小上がりが1つ。規模は確認はしてないが2階には座敷もあるらしいので、チョットした宴会も出来そうだ。 入り口の「もつ焼」と書かれた暖簾を見て、「スタンダ-ドな串メニュ-の数々」を想像したがこれが勘違い、七輪をセットしホルモンを炭火で炙るという、今風のスタイルであった。 品数こそ少ないが肉の値段はほぼ380円均一で、どれも見た目に鮮度が良い。ちなみに3点盛りセットは980円と得なので、一人でもこちらを選ぶのがベストだろう。また用意されるタレが秀逸で、韓国式の本格派!これはナイスな組合わせだ。 他に軟骨ホイル焼きは、叩いた軟骨にミンチ、玉ねぎを加えて練り、ホイルに包んで七輪で蒸すもので、あの「押上まるい」を彷彿させる一品である。ほのかに伝わる玉ねぎの甘みと、軟骨の食感にミンチの肉汁とが混ざり、これはひじょ~に旨かった♪ さて気になる飲み物はイカニ?「ようきや」の伝統引き継ぐ元祖ハイは健在か...価格を含め同じ内容とはいかないが、ハイボ-ルは自家製炭酸に琥珀色の液体入るもので、甘いカクテルサワ-などに比べると、遥かに出来の良い飲み物と思う。 2004.12月のオ-プンとあって、店は明るく清潔で、親父系もつ屋とは趣が違う。これなら若者や女性客にも受けるでしょう。

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生ビ-ル500円 酒350円 特製ハイボ-ル300円 生グレ-プフル-ツサワ-420円 上タン てっちゃん ハツ レバ- ハラミ ナンコツ コプクロ 各380円特上レバ刺し シロ刺し 各380円 ナンコツたたきホイル焼450円みぞれゴマス-プ350円 焼おにぎり200円野菜焼350円 お新香280円 チャンジャ280円 キムチ350円 定休日 月曜日 営業時間 5時からラストオ-ダ-11時まで

 

◆ 玉や

店はマイロ-ド商店街を立石方面へと歩く事10分ほど、葛飾郵便局のやや手前に位置している。 駅から遠いのに混んでいるってことは、=常連地元=安くて居心地良い 帰納法でも実証出来よう。(なんやそれ) 民家の如き渋い構えだが、中だって負けず劣らず、凡そ都内の店とは思えない、スロ-な光景が広がっている。 収容はL字カウンタ-と、小上がり(恐ろしく狭い)でMAX10人ほど。女将が一人で切り盛りする店である。 つまみはどれも手作り感溢れるものだが、インパクトを求めてはいけない。このノスタルジーな雰囲気に浸れば、シンプルな料理とて、あれこれ過分な一品に勝るというものだ。 酎ハイはドライ。ロックアイスがグサリと突き刺さっているが、こいつを見た目で侮ると手痛い目に遭うだろう。メチャ濃いのだ!(実は数杯飲んで店を出たら、足元がふらつき捻挫をしてしまった...苦笑) 作り方はかなりアバウトと思われるが、方向性と250円って値段は賞賛に値する。治療代を差し引いても、「コストバリュ-に勝る」と断言しておこう。(^^; 帰り際に伺うと、創業は昭和20年との事。なんでも「私で二代目、四ツ木で一番古い店」だそうだ。こんな店で1人酒が似合うようになれば、1人前かも知れないな...。

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ビ-ル600円 酎ハイ250円 日本酒300円 ワイン350円 ウイスキー300円 300円メニュ- 枝豆ところてん シラスおろし 長いも 塩辛 チーズ もずく エシャレット350円メニュ- イカもろみ焼き 冷やしトマト 厚揚げ 味噌田楽 コマイ ししゃも400円メニュ- おでん 牛モツ煮込み まぐろぶつ イカリングフライ 串カツ 鳥唐揚げ 定休日 無し 営業時間 5時から11時まで

京成沿線・八広

◆ 和 楽 2004.3.31

京成八広の改札を降りると人は言う、「暗さが怖い駅の周辺」(;^^)事実商店街もなければ街路灯も少ない。 さてこの店、わずか10店ほどでサイトを初めた頃からの思い出深い店である。創業40年という老舗で上品な感じの外観だ。のれんをくぐると中はJの字型のカウンタ-があり奥に細い造り、柔らかな和風の光に包まれた落ち着きある空間である。 メニュ-がずらりと壁に貼られているのだが、見ると不思議に300円400円600円台はあるのだが、何故か500円台が見つからない。先ずはと、ここのおでんは旨いので頼もうとしたら時期すでに遅し、期間は盆から盆までという。残念!と、この日は穴子の天ぷらと、過ぎ行く冬を惜しみ牡蛎豆腐鍋を戴いた。大ぶりな牡蛎は(産地不明)、店の自慢料理といって良い。穴子の天ぷらも豪華で2人前はあろうかというビックサイズ、サクサクでこれは天つゆで戴く。他にまぐろ中落ち、レバ刺しなどもお薦めで、全体に食べ物充実で旨い!という印象を持っている。 コアなこの界隈、酎ハイは勿論琥珀色の元祖の素を使用、しかも250円也。薄まるので氷は無し。ちなみに2杯目からは、半セルフサ-ビス方式で、ニホンシトロンの炭酸の入ったジョッキ-を手渡され、細長いビンで元祖入り焼酎を注がせてくれる。物理に通じ、器用でないと、ここでは濃い酎ハイにありつけ無い。笑(ビン1本でジャスト4杯分とのことだ)店内は15人ほど座れるカウンタ-と、宴会用の座敷がある。(規模不明)

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生中500円 ビンビ-ル大500円 酎ハイジョッキ-で250円 氷無しの元祖ハイレモンハイ250円トマトハイ350円 酒350円 デンキブラン400円 おしんこ250円 ゲソ焼き350円 イカ刺身450円 まぐろ中落ち450円トンソク450円 まぐろ中トロ750円 鉄火丼850円レバ刺し450円(ゴマ油がお勧め) ジャガバタ-450円カキ殻付き650円 ニラ玉350円 タコ天ぷら650円 あなご天ぷら650円煮込み豆腐450円 おでん各種 焼き鳥1本100円 等々 定休日 月曜日 営業時間5時~12時 京成八広 徒歩10分

 

◆ 亀 屋 2004.3.31

亀屋の歴史は古く、先代の始めた「亀屋スタンドバ-」昭和7年創業がその前身だ。永井荷風「墨東綺譚」で有名な花街「玉の井」はすぐ隣、当時の置屋は500軒にも及び群がる学生は、ここで1杯10銭のトリスを4杯5杯と飲んでから出かけバ-は大いに賑わったそうだ。ご主人は、当時子供ながらに「あんみつ、ところてん」そして時には部屋に「湯たんぽ」を届けたという。貴重な体験談なので、次回また続きを伺いたいと思っている。 さて久々の訪問だったのだが、ここの酎ハイの素晴らしさには感動した(小泉風)。流石酎ハイ街道の(まだ言う)ど真ん中に位置するだけはある!注文すると、先ず大きめのグラスにニホンシトロンの炭酸を注ぎ、そこに宝焼酎25度と秘伝元祖の素をブレンドした琥珀色の液体が注がれる。薄まるので氷は入れない下町の作法に則る正統派の一品で、値段は250円! --- 追記 ---たまに気になって見ていたのだが、酎ハイの作り方には地域や店で特徴があるようだ。普通は 1.焼酎、2.炭酸の順序だが、この店では 1.炭酸、2.焼酎の順である。考えると前者は飲みながら濃さを調整出来る利点があり(ビンを別途に付けてくれる場合のみ)、後者は炭酸が吹きこぼれないので、初めから決まった量、濃さで飲むならこの方法は優れていると思う。) 突出しのシナチクで1杯目を戴き、次にお新香を注文する。中身は胡瓜とカブ(適度に葉付き)だったが、程よい酸味が口に心地良い。酎ハイにこの素朴な一品で、「また来る価値ありだな」としみじみ。 店内は収容5名ほどのカウンタ-と(質感◎の木製)、その後ろに小さな卓が2つの小上がりがある(計4名ほどしか座れない)。天井は高く多少雑然とした感はあるがいい雰囲気。出来ればここは1人で、スロ-な時間を過ごしたい。

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焼酎ハイボ-ル250円 焼酎水割り250円 トマトハイ330円 ウ-ロンハイ330円 生姜焼き400円 オムレツ350円 ニラ玉350円 銀ムツ450円(◎) イカ丸焼き500円 さば塩焼き350円 明石カレイ450円 シュウマイ350円サラミ350円 お新香350円 イカ刺身350円 たら子350円 野菜炒め350円 酢たこ350円 等等 定休日 日曜日 営業時間5時から11時まで

 

◆ 丸好酒場本店 

中は年季の入った「くの字型」カウンタ-のみで、収容は12人と言ったところか。外から覗くと満席のようだが、なんとか隙間を発見して強引に座らせてもらう。(以前鶯谷の鍵屋で順番待ちしていたら、後から来た人が声もかけずに店に入り強引に座るのを見たが、今回はその経験が役立った。) 見るとカウンタ-には、ニホンシトロンの空き瓶が並んでいる...(ここは自家製では無かったか?)、酎ハイを注文してその理由を知る。やはり炭酸は自家製で、瓶は勘定用にと置かれているだけなのだ。「死しても尚活きる」ニホンシトロンの新たな利用価値に驚愕する。(相変わらず大げさ)出された酎ハイは、氷無しに元祖の素入りでほのかに琥珀色、嫌味の無い甘さが特徴である。中の焼酎は20度で、作り方は界隈に多い「炭酸が先、中味は後」方式だった。 この日つまみにと「ヌカ漬け、牛レバ刺し」と注文。レバ刺しは「都内で最初に出した」というだけあってここの名物である。自家製の謎のタレをかけて戴く。あまりもつの生は得意じゃないが、かけられたタレはニンニクと唐辛子が混ざった秘密のレシピらしく相性◎、すんなりと食べられた。しばらくすると常連とお見受けする隣の方が、「あさりの味噌汁」を注文している。かなり酔っているようなので〆にと思いきや、酎ハイも追加し旨そうに両方をすすり出す。「?...」、どうにも気になり真似を...笑 なるほどこれは「あり」だ。汁はあさりが13個も入る(暇なので数えた)豪華版、都度調理して頂いて価格は200円である。 他にその常連の方のお薦めで、「ニラたま」250円を注文すると、ここでもあのレバ刺しにかけていた謎のタレが登場する。(見ていると煮込み!にも使ったりと、色々活用方法があるらしい)常連のお薦めにハズレは無い!シンプル故に「差」が出る品との事だがなるほど絶品、是非お試しを。 今回は食べなかったが、カウンタ-前には煮込みの大鍋が鎮座、どぜうと共に次回の楽しみへと回す。他にまぐろの刺身もなかなか良い部分を使っておられるし、レバ-の塩焼きも、見ててプリプリ感の伝わる旨そうな一品であった。最後に最も気になったのがホルモン麺、どんな料理だ?と店を後にした。

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生ビ-ル500円 ギネスビ-ル500円 酎ハイ300円 清酒280円ウィスキ-330円 上430円 レバ-刺身350円 どぜう丸鍋700円 どぜう丸煮400円牛煮込み350円 レバ-塩焼600円 豚足350円牛肉ニンニク煮350円 手作りイカの塩辛250円 定休日 月曜日 営業時間4時~10時30分まで

 

◆ 三河屋 

三河屋は外観こそ新しいが、戦前からこの地に店を構える老舗の酒場である。中は一枚板の素晴らしい質感のL字カウンタ-と、窓際にテ-ブルが2つ。照明は蛍光灯で天井は高め、大衆ム-ド溢れる開放感ある造りだ。 8時も回っていたので、比較的空いてたカウンタ-に座り早速酎ハイを注文。ジョッキ-に先ずオリオン炭酸を一本注ぎ、そこに自家製のエキス入り焼酎(25度)を並々と注ぐ。この界隈に多い炭酸が先の作り方だ。その氷無し酎ハイを見て「これが220円とは...」としばし呆然。味は先ほどの丸好よりドライだが、謎のエキスのおかけで飲みやすい。メニュ-を見上げると、そこにあるのは生レモンハイ250円 ウイハイ250円...なんという価格だ...(世間の失笑を買っているが、流石は「酎ハイ街道」の一軒!) 先ほど食い過ぎたのでここでは軽く一品、ウィンナ-炒めを注文するにとどまる。他にもエビ天やいりぶたなんかも食べたかったが満腹で諦めた。 この日はたまたま女性だけのグル-プがおり、濃い酎ハイをガブ飲みのご様子。ヘタに小洒落た店では、あの調子ではいくらかかるか気が気でないが、(私が奢る訳じゃないけど) ここは大衆酒場と言えど比較的キレイで、世話するおばさんも優しい方である。彼女らの判断(店の選択)は正解と思う。 最後に気になるメニュ-は、インスタントラ-メン350円。まさかそのまま出す訳無いだろうから、機会があればチャレンジしたい。本日は1.000円以内の投資。(激安)

< DATA >

ビ-ル500円 生ビ-ル400円 ハイサワ-270円 酎ハイ220円トマトハイ300円 生レモンハイ250円 デンキブラン200円 ウィスキ-ハイ250円 清酒270円 おしんこ.目玉焼き250円 肉入りニラ玉400円 イカ刺身380円一口エビ天380円 煮込み300円 タマネギスライス300円 チ-ズ200円 いりぶた450円しょうが焼き450円 焼きうどん350円 焼きそば350円 インスタントラ-メン350円 定休日 日曜日 営業時間4時~11時まで

 

◆ 愛知屋

なまこ壁の外観が目を引く愛知屋は、界隈に多い元祖酎ハイを出す店である。入るとそこはL字形の空間、厨房の前には収容10名程度のカウンタ-があり、奥の細長い空間には、収容22人という座敷がある。 カウンタ-の上に置かれた数々の大皿料理や、メニュ-の両面が品書きで溢れているのを見ると、ここは「料理の店」なんだな-との印象を強く感じてしまう。うなぎや刺身定食、かつ丼、親子丼、ソバと言った食事メニュ-も満載である。そういえば前回訪問時には、家族連れや若い団体も多かったが、こうした食事を目的にした利用方法も多いと思われる。さりとて居酒屋メニュ-も侮れず、カウンタ-端の日替わりボ-ドを見ると、「帆立貝の酒蒸し、首折さば刺身、とり貝刺身 」などざっと10品はあるだろうか、焼き鳥や馬刺し、レバ-たたきなど酒肴に合う料理も充実している。 いつものように「とりあえずのビ-ル」を飛ばして頼んだ酎ハイは、ニホンシトロンの炭酸に、元祖の素が入る正統派の下町風だ。見るとシャ-ベット状の氷が多少浮かんでいるが、これがこの店の特徴とも言えよう。色は濃い目なのだが、飲むと実際は色を感じさせないドライ系の味である。あまりに関心して飲んでる私を見て、こちらから要望した訳でもないのに、若きご主人は特別に?と「元祖の入った謎の一升瓶」を見せてくれた。「うむうむ」 つまみは日替わりのとり貝刺身と、通常メニュ-から手羽の塩焼きを注文したが、改めて元祖酎ハイはどんな料理にも合うと実感した次第。昨今は高級地酒や本格焼酎(いずれも長時間は飲めない)、地ビ-ルと言ったウンチクや希少価値のある高額商品ぱかりがチヤホヤされるが、それらより遥かに安く楽しめる世界が、この界隈には残っている。 実は終始「はじめて」の振りをしていたのだが、ナント帰り際、「確か以前来て、その時はあそこのテ-ブルに座ったね」とポツリご主人....恐れ入りました。

< DATA >

サッポロビンビ-ル大550円 生中480円 生大700円酎ハイ300円 ウ-ロンハイ300円 すだちハイ350円日本酒地酒 金盃380円 酔仙650円 美少年600円 夜の帝王550円 馬刺し800円 刺身盛り合わせ2000円から3500円 刺身類充実若鳥たたき650円 なまこ酢 生カキ殻付きおひたし250円 自家製だし巻き卵300円 自家製コロッケ400円揚げだし豆腐400円 もつ煮込み350円 どぜう鍋650円 レバたたき500円魚煮つけ350円より 焼魚450円 あさりバタ-450円つけきしめん550円 ざるそば600円 のり茶漬け350円 うな重1400円 定休日 水曜日

 

◆ 日の丸酒場

日の丸酒場はよく前を通るが入るのは二度目。中は意外と広くL字のカウンタ-は収容12名程度、その後ろには広い座敷があり4人掛けテ-ブルが6つほど、仕切りもあるのでこれなら小規模宴会も可能であろう。 ほぼ満席のカウンタ-に座り、酎ハイをオ-ダ-。見てると先ず薄いグラスがカウンタ-の上に置かれ、そこにキクスイの炭酸が、180度回転の下一気に注がれる。次に何故かジンロの空き瓶に入れられた元祖の素を混ぜた焼酎を足して完成である。酎ハイのお代わりは、カウンタ-の上に空いたグラスを置くのが決まりらしく、声をかけずとも、置くと中からさっと手が伸びる。必要以上に待たされる事が無い、スピ-ディ-な対応が実に素晴らしい♪ 厨房にいるたっちゃんと呼ばれる彼は、一見怖そうなのだがぼそりと言った客の注文も聞き逃さない。終始リズムカルな動きで、ある時は調理場を取り仕切り豊富なメニュ-を支え、またある時は客にチリ紙を手渡したりと気配り万全、会計も使い古されたそろばんで、テキパキと最後を締め括る。 つまみに頼んだのは、前回も頼んだ不思議に気になるビ-フシチュ-である。付属の小さめのスプ-ンがこれまた絶妙のサイズで、ソ-スをチビチビすくいながら酎ハイを飲む行為を繰り返す。ミスマッチに見えるが、元祖ハイとはナカナカの名コンビと思う。次に店の常連お勧めの「海老の塩焼き」を注文するが、これがでかい♪教え通りに「頭から殻まで全てを食べ切り」、残ったのは白い皿だけであった。笑 今回食べたものこそ少ないのだが、出された品やメニュ-を見て他のレベルは推して知るべし。ここは旨い酎ハイに、旨い食べ物、そして接客の妙(某メ-ルで指摘)と、3つが揃う優良大衆酒場であろう。 最後に以前から気になるこの屋号、奥で二人の息子を見守る大主人に伺うと、今フロア-に出てるのは三代目、なんでも初代が近衛連隊に所属、除隊してこの商売を始めた時に、お世話になった思いを込めて「日の丸」の屋号を付けたそうだ。

< DATA >

ビンビ-ル480円 生中450円 生大600円 酎ハイ280円酒1級250円 2級200円 ウィスキ-280円 おしんこ150円 やっこ150円 ナス焼250円 肉豆腐450円 エビフライ450円トンカツ300円 串カツ300円 魚フライ300円 牛串焼400円ビ-フシチュ-550円 牛タン塩焼400円 えだマメ250円 エビ塩焼500円アスパラベ-コン450円 春巻300円赤貝450円 みる貝450円 かつお550円 ウニ500円 他日替わりあり 定休日 不定休 営業時間5時から11時30分まで

 

◆ はりや  

東武伊勢崎線 鐘ヶ淵 再訪記 昭和6年開業というから、道理で佇まいからしてタダモノではない。聞くとこの不思議な屋号、単純に「苗字」だそうだ。 中は横長の四角い空間で、昭和のノスタルジ-が感じられる飴色の壁や、高い天井が印象的である。席は9人ほど座れるL時のカウンタ-と、壁沿いの小上がりにはやや小さめのテ-ブルが2つ並んでいる。広々とは言い難く時間帯によっては、やや窮屈なイメ-ジを与えるかも知れない。他にテレビありと多少騒がしい印象もあるが、よく見ると隅の壷には中に生花が飾られ、壁には将棋にまつわる色紙がずらりと一周掲げられていたりと、どこか雑然とした大衆酒場とは違った空気が流れている。 酎ハイは25度焼酎を小さな柄付きのジョッキ-に注ぎ、そこへサ-バ-から自家製ブレンドの炭酸が注がれる。色は琥珀色で元祖に近いのだが、味はそれよりやや甘めの梅ベ-スとなっている。メニュ-は全部で30品ほどしかなく、常設もあれば日替わりもあり値段は300円台が多い。もつ焼き、焼き鳥など忙しいメニュ-は無いのだが、かといってチ-プな料理ばかりでは無く、刺身から煮物まで、少ないながらも幅広く、常連を飽きさせない品揃えは流石であろう。この日頂いたのはナマコとつぶ貝刺身で、何気に使われた絵柄も爽やかな藍染食器などにも、店のセンスが窺い知れるというものだ。

< DATA >

ビ-ル500円 日本酒250円 酎ハイ250円ウィスキ-ハイ270円 ジンハイ270円(お勧め) 冷や奴230円 お新香300円 マグロブツ400円 かつお刺身380円 とり貝340円キャベツの炒め物330円 ウィンナ-炒め380円 イカ大根煮350円さば塩焼き320円 塩らっきょ250円 長イモ千切り260円 など 東武鐘淵徒歩3分定休日 日曜日 営業時間5時30分から12時まで

 

◆ 大 吉 

東武鐘ヶ淵 大吉の最寄り駅は東武鐘ヶ淵なのだが、酎ハイ街道沿い(←おいおいそんなの無い!正式名称は鐘ヶ淵商店街だぞ)なので八広編で紹介することにした。(涼しい顔)まず入って驚くのは、見るからに狭い間口なのに中は20人は座れるだろうという長いカウンタ-がデ-ンと構える。照明は明るい蛍光灯で、雑誌、新聞類が置かれ、テレビがあるのがいかにも大衆酒場らしい光景だ。 食べ物は入り口隣に焼き物コ-ナ-があり、看板も「やきとり、もつ各種」とあるので、ほぼ専門店かと思っていたが、意外やどじょうの唐揚げ(今は無き曳船鈴久と同等レベルのものだ)やら、ワカサギなどこちらもビックリの品揃え。むしろもつ焼きメニュ-を探すのに、キョロキョしたほどだ。そのもつ焼きを頼んでみたが、シロは丁寧な下準備が伝わる一品でタレ共にレベルが高い!(ホルモンを頼んだら「タレでしょ?」という位、この店で客に人気なのがタレというがナットクである。)他にも単なるもつ専門店には無いメニュ-が豊富で、「今日は肉はいいや」と言う場合でも、ガッカリしない品揃えだと思う。飲み物もビ-ルがサッポロのラガ-だし、ハイボ-ルはあのニホンシトロン使用の本格派。ここは両者のバランスのいい大衆酒場だ。鐘ヶ淵で50年の超老舗で、ちなみに某やきとりチェ-ンと同名だが関係は無い。

< DATA >

瓶ビ-ル大500円(珍しいサッポロラガ-) ハイボ-ル300円 ウ-ロンハイ300円うめハイ300円 お湯割りレモン300円日本酒300円  わかさぎフライ350円 なす炒め450円 肉豆腐400円 ごぼうから揚げ350円えびの塩焼き3本350円 ニラおひたし250円 揚げ豆腐450円 串かつ400円 もつ焼き各種1本80円 まぐろ串揚げ300円 肉団子80円豚肉ロ-ル焼き350円(お薦め) かき揚げ450円 手羽焼き300円 などなど色々 定休日 日曜日 祝日は営業場所 東武鐘ヶ淵より八広方面に歩きすぐ 徒歩1分