そして、2001年3月2日夜。5人に増えた俺達は雲南料理人和園饗の前にいた。
早速5人で丸テーブルを占める。
「ううっ・・・くくく・・・」
「どーした?肉」
「5人で・・・5人もの大人数で中華料理屋に入ることが、こんなにも嬉しいことだったとはッッ!!」
2人でッ!2人で喰ったが故に頼める料理の種類も限定されてしまった2年前の屈辱が甦るッッ!
やっぱり大皿料理は大勢で食べるに限るネ!!
そして、恒例の(っても、2回目なんだけど)食前セレモニーだ。
「紹興酒は三種類アリマス・・・」
「もちろん!」
「一番のヤツ!!!」
ここぞとばかりに言い放つブルース。
「ハイ」
肩透かしにも、一発OK!
「ウフフ、どーやら2年前より俺の人間としての格がグレードアップしたことに気づいてくれたようだな」
「い〜や、単に5人なら払い切れると判断されただけじゃん」
そして、乾杯!!
「こ、こいィィィィ」
「そうだな・・・ブルースのこの酒と店に対する執着は、恋みたいなモンなのかも知れないな・・・・・・」
「・・・いや、酒の味が、濃いンだよ。呑んでみィ」
「うわッ!こりゃ飯が進むわ」
そう、濃い紹興酒には濃い料理だ。
俺達はむさぼり食った。

真中のサラダ、タマネギっぽく見えますが、食感もタマネギです。
ンが、どーやらこれ、カブ、なんですな。雲南産のカブを細くスライスし、ほんのり酸味の利いた、でも優しい味わいに仕上げてるんですな。
シャクシャク喰えて、ほっとする素朴な味。肉弾頭的には、噛むたびにフワンと広がる香菜(シャンツァイ)の芳香がまた大加点の一品です。

その左と左上。ほとんど喰っちゃってるけど、判るかな?トーフです。
押し豆腐を細切りにして料理してます。
左のは和え物。海藻だか山菜だか、黒い歯応えのある野菜と一緒に中国醤油でコッテリ味に和えてます。酒が進むッ!
左上のは炒め物。多分鶏スープで味付け。コクがあって旨し。取り合うようにして食べまくり。

一番上のヤツは、モチと高菜の炒め物。モッチリ感とシャッキリ感の同居がなんとも言えない風味を醸し出している実力派の一品。

そして、その下のヤツ。見て判りますか?そうですか。そうですよ、虫なんです。というか、蟲!
メニューには、何故か「竹蟲」というのが書いてあって、変わりダネ好きの肉が早速反応。
「みんな、この竹蟲っての頼んでもいいかな?」「好きなモノ頼めよ」「じゃあ、コレ。これ下さい」「ダメダメ、日本の人にはキツイよ」「大丈夫!!」
というやり取りがあったんで、メンバーの会則「肉弾頭が隙を見せたらツッコムこと」が発動し、
「お前、蟲喰い終わるまで他のモン喰っちゃだめだからな」「なんでだよ〜!」「店のお姉さんが善意から止めてくれたのに、強行して頼んじまったのは肉弾頭だからな!責任とって喰うべきだろう」
結論から言えば、みんなで食べました。だって全然クセがないんですもの。却って物足りないくらい。パリパリに揚げてあって、スナック菓子みたいなカンジ。レモンをかけると旨さ倍増。
これは決してゲテモノではないよ。むしろほかのメニューに較べれば平凡なお味。

「オススメ料理ってありますか?」「このナスのスープは是非食べて行って!!」
と、勧められたのが左下の湯。
食べてビックリ!!
「イ、イタリアンだ〜〜」
トマト風味のひき肉とナスのスープ。なんかちょっと不思議な味わい。トマトの酸味とナスの甘味が絡みあって・・・やっぱりイタリアンな風味。

あと、写真はないけど、超肉厚でコリコリ歯応えバッチリの白キクラゲ炒め(写真は近日アップ)とかも経て、いよいよ物語りはクライマックスへと向う・・・

衝撃のクライマックス!!

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