1月28日

今日、台湾の蘇崑崙老師から指令が届いた。どうやら蘇老師はこのサイトを閲覧しているらしい。我々がまた台北に行くのを知っている。
俺と蘇老師の出会いは1982年11月11日に遡る。
家出して横浜で浮浪児をしていたときに、たまたま中華街に滞在していた老師に飯を奢られ、ついでに八極蟷螂拳の基礎を教え込まれた俺は、老師にとって門下生の末席と言う事になっていたらしい。
それ以来、老師の教え通り八極拳を封印していた俺が老師と再開したのは、1999年の台北だった。
その時巻き込まれた事件に、同行していたブルースを危うく巻き込みかけたので、去年台北に行った時は、みんなに迷惑をかけないように2日目の夜、蘇老師と連絡を取り合ってワザとみんなとはぐれ、“WHO”台北支部を潰したのだ。
ここらへんの詳しい事情やWHOの正体については、ここでハッキリ書くとこのページを閲覧している人たちの身の危険を呼びかねないので敢えて秘すが、国際情勢に詳しいひとなら、時期的に「ああ、あの事件の裏はああなっていたのか」と、察してもらえたものと思う。
まあ、対外的には食べまくりバカの「台北ドラゴンシリーズ 山西狂刀ひとり旅」のできごとしかおきていないことになっているので、そう思っておいて貰った方がいい。

その蘇老師から、また俺の訪台に合わせて裏の仕事を用意したというのだ。
ハッキリ言って、前回の事件は命懸けだったし、その1回で終わりにする約束もしていた。2度とやるつもりは無いというのに、蘇老師はいつまでもワガママな男だと言わざるを得ない。
一応は恩のある老師の誘いを、今度こそは断る!と言う自信がない。
1月26日

もう10日間も更新無し。深く反省。
しかし、「反省すれども統治せず」の俺のコト。きっと、すぐ元に戻っちゃう。
どーせ、台北から帰ったらまた燃え尽きて暫らくやる気無くなっちゃうんだから、それまではもっとこまめに更新しようとは、計画している。
でも、「計画すれども統治せず」だしね。

ところで今日は、「馬車に乗ったモッツァレラ」に行ったんだ。(食べバカ、台湾前夜祭『by杉並』参照)
うまいイタリア料理とイタリアワインをごっそさん、なのだが、その中でまた一つ決定したのが、俺のパスタ機購入。
前々からブルースには勧められていたのだが、買っても有効に使いこなすとは到底思えぬ俺、炭水化物は米!命!の俺。
手控えては居たんだが、今日喰った「馬車モツァ」の手打ちタリアッテレがあんまりにうまかったので、その勢いをかって購入を決意。
そのタリアッテレ、きし麺状のパスタだが、薄くてコシあってピラピラで口内をくすぐる食感が堪らない美味しさ。
もう、堪らんよ、俺。

あ、そうそう、最近食べまくりのホープことちさぶがサイトをリニューアルしたらしいので、リンクし直した。
彼女のページでは、「リンクはご自由に」とハッキリ明言していて、とっても気持ちがいい。
ワザワザ自分から、世界に向けて公開しているウェブサイトで、リンクの条件をごちゃごちゃとつけてる人には見習ってほしいものである。
1月16日
肉弾オイル作製始動。
徒然肉11月23日にも書いた、シーザーオイルに対抗するためのプロジェクトである。
オリーブオイルにニンニク、唐辛子で風味をつけたペペロンオイルを、今後様々に活用して育て上げていく、というポケモンもビックリの育成ドラマなのである。
今日は豚バラの唐揚を作る。
スライスし、塩、胡椒、山椒で味付けしたバラ肉を低温でカリカリになるまで件のオイルで揚げたのだ。
まだ、肉弾オイルに進化する途上なので、仮にコレをプレ肉弾オイルと名づける。
このプレ肉弾オイル、今日はタップリの豚脂、そして豚エキスを吸い取って最初の進化を果たした。
(プレ-1)肉弾オイルといったところか・・・

100年200年では敵うべくもないが、500年を超えた辺りから、この肉弾オイルは本家イタリアのシーザーオイルを陵駕するようになる。
何故なら、ガチガチのイタリア国粋主義によって管理されているために限られた食材しか接触しないシーザーオイルと違って、肉弾オイルは世界中の食材と触れ合い、吸収していくからである。
母集団が大きいほど、進化は多様であり、環境の変化が大きいほど、進化のスピードは速まる。
生物学の基本どおりだ。
第2次世界大戦のとき、イタリアの独裁者ムッソリーニがローマ市民によって公開絞首刑に処された本当の理由は、どうやらヒトラーのナチスドイツに擦り寄るためにムッソリーニがドイツソーセージを炒めたシーザーオイルを使い回していたことに、イタリア国民が腹を立てた、ということらしいのだ。
肉弾オイルはそんな保守的なことはしない。俺の遺言により、世界中の肉弾オイル使用者(通称“肉の子ら”と呼ばれる)は5年に一度川崎で開催される肉油会議に終結し、いかに多様な食材を使用したかを確認し合うのだ。
この時、5年間変わり栄えしない食材ばかり使いつづけていたオイルは肉弾オイルの名を剥奪されてしまう。
つまり、肉弾オイルの名を持つオイルは、総てがこの俺の思想を受け継いだオイルだという保証つきなのである
皆さん、安心して肉弾オイルの料理をお召し上がりください。

ところで、この「肉弾オイル」という名称、とても食欲が湧くような名前では無いと思いませんか?
むしろ「食べバカオイル」とかにした方がいいと思った方もいらっしゃることでしょう。
ダメなのです。
食べまくりバカメンバー全員を想起させるような名称は使えないのです。
ブルースが、高校生の時からリノール油に主にタマネギやチキンのエキスを染み込ませ続けた“ブルースオイル”や、すの字が菜種油で八丁味噌を焼き続けた“すっオイル”と混同しないように、個人名をつけなくてはならないのですね。

それでは、この3つのオイルが世界を3分する100年紛争の火種となる「オイル三国志」の話題については、また後日・・・・・・
1月12日
ああ、もう台北旅行まで残り1ヶ月切っちゃったよ。
つーわけで、2日前、旅行会社からホテルの予約とか、残ってた処理も無事終了したので後日航空チケットとかホテルのクーポン券とか送ってくれるって。
参加者は、もう、パスポートと金だけ持って羽田空港国際線乗り場に行くだけなんだねー。
楽しみでたまらんよ、もう。

最近復刻された、平田弘史先生の「薩摩義士伝」を読む。
江戸期のサムライのマゾヒズムが溢れかえる名著だよなー。

刺客のサーベルが、甲高いうなりを発して空を斬った。身を翻した鹿之助の肩口から血が滴る。
むう、躱しきったハズ・・・・・・
剣の伸びは鹿之助の予想を超えて、1寸ほども余分に皮膚に食い込んでいた。
片手にて操るサーベルの軌道は、剣道に慣れきった鹿之助の目ではついて行けぬ。
かくなる上は・・・
木刀を下ろし、観念したかに見えた鹿之助に向けて、必殺の突きが繰り出される、その刹那!!
空中に浮かんだ鹿之助の体がそのサーベルの上に爪先立ちに着地した。見よ!奥義無想剣!
しかし、次の瞬間、鹿之助の目はさらに信じられないものを見る。
止留めに振り下ろさんとする木刀のその上に、更に刺客の肉体が立っていたとは!?
掟破りの逆無想剣!
鹿之助は死を覚悟した・・・・・・

「俺にパスをくれ」
細田の男意気に感じた須之内巌流は、自らガントレットに斬り込むことを志願する。
また、吉岡のキックを囮に、花井のパスが通る。
しかし、捕球の隙を狙ったガントレットのサンドイッチタックルが須之内を襲う。
挟まれた勢いでヘルメットがひしゃげ、プロテクターが千切れ飛ぶ。だが!
そこには、須之内の肉体はなかった。外見だけであった。蝉が古い皮を脱ぎ捨て成長するように、プロテクターだけを囮に残したふんどし1丁の須之内は、すでに10ヤード先を進んでいた。
これぞ、秘術「空蝉」
襲い来るガントレット防御陣をすり抜けた須之内も、エンドゾーンギリギリで、ついに捕まってしまう。膝をつけば、ここでボールはストップする。
が、須之内は不敵にニヤリと笑うのだ。
「これで俺を捕まえたつもりかい?・・・・・・俺は頭1つ通る隙間があれば、どこからでも脱出自在なのさ」
自ら肩の骨を外し、ウナギの如くホールドから抜け出した須之内はタッチダウンを決めた。
海原高校、11人目のヒーロー誕生の瞬間であった。

1月6日
今日、台北旅行のチケットを予約して来たのであった。
土壇場で、参加希望グレーゾーンの人たちが次々参加表明。結局メンバーは、俺、すの字、ブルース、杉並、ヒルマの去年のメンバーに加えて、パスポート紛失中のふなっ。
早く、再交付申請しておけよ!
去年よりも一人増えました。
更に、2月9〜11日の予定が、「3日の旅程での行きかえりの旅客機チケットはない」との、H.I.S.のお姉さんの一言により、8〜11日の3日4泊へ急遽変更。
俺とブルースとふなっにはどちらかと言うと、じっくり滞在できて嬉しい限りなんですが、あとの3人には仕事の都合上、結構な綱渡りを強いることに・・・
うまくみんなで行けることになると良いんですがね。

ところで、忘れるといけないので敢えてここに記しておくけど、俺は二万五千円、杉並は三万円、ふなっに貸してるんだよね。

吉岡のバナナシュートに備えるため、ガントレットの制空防御網はその範囲を広げざるを得ない。
そこに、海原イレブンのつけいる隙が生じたのだ。
手薄になった空間に花井の正確無比なパスを通し、市楽と遅井を走り込ませる。
パスカットのためと空中ばかりに人員を裂いた防御陣の足元を、飛田の超低空ジャンプで抜き去る。
吉岡のキックを囮に、逆をついた作戦を敢行し、着々とゲインしていく海原に対し、ガントレットはジャンプ力に頼った奇策を捨て、正攻法で闘うしかないことを悟る。
しかし、本場アメリカンの揃ったガントレットは正統派でも実力者。一進一退の攻防では、初っ端に取られたリードを埋めることは中々難しい。
そんな中、新たな試合のキーマンとなった吉岡を狙う男が観戦スタンドに潜んでいた。
超音波銃の銃口が吉岡に向けられる。これは、対象者の平衡感覚を高周波音波によって狂わせ、一時的に運動能力を奪うための武器である。
だが、男が超音波銃を発射した刹那!間一髪、須之内巌流が吉岡を突き飛ばした。
「何っ!あの男には俺の行動が読まれているのか?」いままで最低限の動きしかしてこなかった須之内の超人的察知力に、謎の刺客は舌を巻いた。かくなる上は・・・・・
標的を須之内に切り換えた超音波銃が、連射で火を吹く!(いや、火は吹かないけど)
追い詰められた須之内の盾となって、細田幸則が真っ向から高周波を浴びてしまった!!
「俺なんかの替わりになって・・・バカな」
「ボクは体がデカイ以外に取り柄はない。でも、須之内君は違う、チームの力になれるプレイヤーだッッ!頼む、勝利のタメに、みんなと一緒に闘ってくれ!」
「俺は、依頼された仕事以外はしたくないんだ。だが、恩人の頼みを断っちゃあ、男とは言えないよな」

一方、超音波銃を乱射する刺客は、客席にいた剣道部の生駒鹿之助に咎められ、剣を抜いた。
刃渡り70センチのサーベル、真剣であった。生駒は木刀しか所持していない。
隙の無いフェンシングの構えを前に、如何に闘うのか鹿之助!?

1月4日
今年最初に食べたのは、炒飯。
年末にタイ米を衝動買いしたので、とりあえずそれを使ってみようと思い立ったのが元日の午前12時30分。
米を茹でている間に、これはもうチャーハンしかないだろ?という必然的な使命感により、チャーハンに決定。
ガラスープだのバターだの作りかけの生ハム(つまり、ただの塩漬け豚)だのを突っ込み、とても夜中に喰うような代物じゃあない、コッテコテの炒飯が完成。
うまかった。

いよいよ、我らが海原高校とガントレット学院の決勝戦が始まってしまった。
そして驚くべき事実が明らかに!ガントレット学院のレギュラーは全員がアメリカ人であったのだ!!
そして!
5メートルの垂直跳びによるディフェンスは、ほとんどのロングパスをカットしてしまうのだ。
「て、てめーらオリンピックにでも出ていやがれ〜」
毒づく飛田に、ガントレットの主将が英語で呟く。
「高校アメフトにはドーピング検査がないからな・・・」
英語に堪能な花井はそれを聞き逃さなかった。
そう、ガントレットのディフェンス陣は、全員が足の筋肉と腱を人工物に変えた強化人間であったのだ。
加えて、オフェンスラインの吉岡元が、度々ラインを割られるため、作戦に幅がなくなり苦戦を強いられる。
吉岡をつれて来た陸奥六介は責任を感じているのか、2人分のポジションをカバーしようと無理をして、イタズラにケガを増やすのであった。
吉岡は膝の故障が元でサッカー部をクビになり、雨の中、泣きながら空き地の壁にボールを蹴り続けていたのを陸奥がスカウトしたのであった。
「陸奥、もういい・・・足手まといの俺のタメに無理をしないでくれ」
「足手まといなら、誘ったりしねえ。俺は海原高校の秘密兵器を最高の状況でガントレットの奴らに見せつけたいだけさ」
だが、穴と見られたか、陸奥は重量級アメリカンの集中攻撃を食らうことに。
「陸奥〜〜〜ッッ!」
「こいつ・・・立ったままKOされてやがる」
陸奥の決死のターンオーバーで得られたボールに対し、控え目だった吉岡がついに自己主張する。
「花井さん、このボール・・・俺に、くれ!」
吉岡の人差し指が、真っ直ぐにゴールへと向けられた。60ヤードも向こうのゴールに!!
これは事実上のフィールドゴール宣言だ!
超人のジャンプ力を持つガントレット軍団に、これは無謀だ!勝算のない賭けだッ!
だが、花井は頷いた。
「見せてもらうぜ、陸奥が命懸けで信じた吉岡元の真価ってヤツをな!」
レディー、セット、ゴー!
花井の固定したボールを、吉岡の左足が蹴った。
同時にジャンプしたガントレット軍団の11の肉体が、ゴールへのコースを完全に遮断したのだが!
「何っ!?」
「あさっての方向だ〜〜!」
ガントレットをぶち破るかと思われた弾丸シュートは、見当違いの方向に吹っ飛んでいたのだった・・・
「ち、違うぞ・・・」
「ボールが・・・」
「ああ〜〜、ボールが〜〜〜」
「ば、バナナシュートだ〜〜〜〜〜〜」 空中に浮かんだガントレットの遥か脇を巻いて、三日月の軌跡を描いた楕円のボールは、ゴールへと吸い込まれていった。



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