5月19日
新宿で沖縄料理を食べた。
俺、親分、ブルース、杉並で。
食べまくりバカの今までとこれからを話し合った。
正義、夢、未来。明日の太陽はもうそこまで来ている。

ところで、モリアーティ教授は本当にライヘンバッハの滝で死んだのだろうか?

5月16日
そして、完成された悲劇の世界にスティーブンセガールを放り込むと、全ての世界が壊れてしまうことがわかった。
ミスマッチは大変なことになってしまうわけだ。
ところで、マッドマックスの世界にブルースリーが紛れ込んだ壊れた世界が北斗の拳であることはみなさん承知の事実であるところだが、松本零士のマンガって、最初からそういう風に壊れてねーか?
銀河鉄道999って、「絶対勝てない相手に、それでも果敢に挑んでいく」美しい話だと思うんだが、ハーロックっていう絶対負けない力がしゃしゃり出て、興の乗らないハッピーエンドにしてしまうという。

結論。
美しく完成された悲劇をぶち壊しにする、空気の読めないスーパーヒーローに、ぼくもなりたいです。
5月15日
チネチッタで「ライジング・ドラゴン」を見た。
「ジャッキーチェン最後の本格アクション」と銘打った、あれだ。
ジャッキーだけに吹替版のほうを見た、とか相変わらずアホアクションの最後にシリアスになるなあとか、映画に関しても言うべきことはいっぱいあるけど、
一番吃驚したのは俺自身の感覚だ。
例によって、レイトショー。最前列ど真ん中のかぶりつき席。あまりにも周りに人がいないので、「本当の見ごろは3列目」の俗説に従って、自由に席を変え、3列目にも座ってみた。
1列目、2列目の空席の背板が目に入る。
映画の世界に没入する前に、自分が映画館にいることを強く意識させられた。
質の悪いメタフィクションを見せられているようだ。
視界にスクリーンしかない最前列の威力に慣らされてしまった自分を、今知った。

5月14日
昨日の論旨を酌んだ上で、杉並が掲示板に「沈黙の生存者」と書き込んでいた。
そう!そうだよ。俺はそういうことを言いたかったんだ。
と言ったことも含めて、沈黙の生存者のストーリーを考えてみる。
「THE SURVIVORS」は、移民船が宇宙人に略取され、職人は労働力に、役立たずは1.5Gの星に置き去りにされて見殺しにされるオープニング。
ところが、宇宙船の厨房にいた元シールズ隊員が宇宙人の目を逃れて船内に潜み、隙を見て全滅させ、捕虜を解放するので、数世代にわたる地獄の惑星での人間の尊厳を掛けた戦いは行われない。
……だめだ。セガールは強すぎて面白くない。


5月13日
一昨日の邦題ネタ、なんでオチのところでタイトルにわざわざ「冷たい」をつけたのか?
説明しよう!
トム・ゴドウィンと言えば、「冷たい方程式」
日本ではゴドウィンの代名詞、というか、おそらくこの冷方とサバイバしか訳されてないんじゃないかと思うが、この古典的名作となったタイトルをもじって客の目を引くのが、日本翻訳界の本来の姿だと思うのですよ。
ディープ・パープルの曲名全てに「紫の〜」とつけてしまったり、アメリカン冒険ドラマは何のつながりがなくても「〜野郎」とつけるのと一緒で。
あと、西部劇はなんでも「荒野の〜」な。
というか、時代劇に荒野つけるとホントに西部劇になるぜ。
みんなも見たいだろ?
「荒野の暴れん坊将軍」

カスター将軍大暴れ!!
5月11日
いくら探しても部屋に見つからないので、トム・ゴドウィンの「宇宙のサバイバル戦争」を買いなおした。
これは小学生のときに「宇宙の漂流者」のタイトルで読み、とても心に残っていたものが8年前に復刻したので一度買っている。その顛末はこの徒然肉のどこかで書いているかも知れん。
この作品、原題は「THE SURVIVORS」
宇宙戦争の捕虜が地獄の惑星に置き去りにされて、何世代もかけてタフに生き抜いていく話なので、もちろん原題が一番良いのは当たり前だが、2つの約題はどちらもうまくない。
「生存者」?「生き残りし者たち」?直訳もしっくり来ない。
ここは、邦題界の常識に則ったアレしかあるまい。

「冷たい生存者」
これでどうだろう?
5月9日
深作欣次と言えば「柳生一族の陰謀」であるが、彼が半アマチュア時代に製作した柳生一族5部作の1〜4についてはあまり知られていないな。
最終編の「陰謀」だけ見ると、但馬守が酷い悪役に見えるが、元々は希望に燃える若武者だったのだ。
当時、低予算で自主制作じみた柳生一族シリーズを取るしか出来なかった深作を投影したキャラクターだったのではないか?
だとしたら、「陰謀」の老練な但馬とは、映画界のドンになって、傲慢な自分への諧謔だったのだろうか。

第1作「柳生一族の辛抱」 太閤検地で召し上げられた所領回復のため、剣術修行や仕官運動に東奔西走しながら我慢に我慢を重ねた活躍を描く。
ちなみに、この物語をメキシコに置き換えたセルジオ・レオーネの西部劇「夕陽のガマン」は盗作か否かで物議を醸した。
第2作「柳生一族の展望」 但馬の徳川家への仕官がきまり、柳生復興への明るい未来が見え出した話。 第3作「柳生一族のレインボウ」 大目付になって、柳生一族の未来は虹色だぁ!!
第4作「柳生一族の変貌」 本当に、3作目で終わっておけばよかったのに。
あの、理想に燃えた若者が、地位を手にし、保身を一番の目的にするまでの心の変化を描いてゆく。
爽やかな剣豪は権力の化け物へと変わって行くのだ……


嘘です。

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