記事No | : 2255 |
タイトル | : Re^4: 内観療法 |
投稿日 | : 2013/09/12(Thu) 09:46:45 |
投稿者 | : 桃青 |
大悲山さん
こんにちは。
> これがまた、ネガティブな思い出ばかりが浮かびやすいタイプの人に施術しようとする向きがあり、非常に危ういですよね・・・。
これもまた、おそらく施術する側に「ネガティブな思い出ばかり浮かぶのは、感謝する心がないからだ。感謝することができるようになれば、ネガティブな思い出ばかり浮かぶこともなくなる。」という信念があるからでしょう。
そもそも内観療法というものが、周囲に対する感謝の心を引きだすことによってトラブル(塞)の解消を図るというものですからね。
「人間、感謝を忘れてはいけない。感謝できない人間は人格的に欠陥がある。感謝できるようになれば人間関係は上手く行く。」と思いこんでいるかたには、内観療法は「我が意を得たり。これしかない!」という手法になるのでしょう。
そういうかたは内観療法もトラブルへのアプローチの一つの手段に過ぎないとは思えず、また「感謝できるかできないかが、トラブルの原因だ。」と思いこんでいるかたには、トラブルの通塞など見る必要はなくなるのでしょう。
> それに、想い起こす対象をまず母親とし、次いで家族、周囲の人、そして最後に再び母親について内観するようですが、母子関係に重きを置き過ぎるのも非常に危険な面があると思います。
>
少し前から「女性なら誰でも生まれながらに母性があるというのは神話だ。」ということも言われるようになってきましたが、内観療法という手法が成立したころは、母性神話が信じられていた時代ですから、内観療法は母性の神話を元にしているということも念頭に置いておいたほうが良いかもしれませんね。
少しずれまずが、キリスト教圏では、心理療法や精神医学の現場で「神の愛に気付かせる」という手法がよく使われると、某精神科医から聞きました。
精神医学をあくまでも科学として見たいと立場からは、治療者が積極的に宗教を利用することに対して批判があるそうですが、成果は確実にあるそうで、日本でもクリスチャンの医療者の中には積極的に治療に神の愛を使うかたもおられると同じ精神科医のかたが言われてました。
神と母。。姿が見えない神と違って現実の母を用いるには余程の注意が必要だろうと思います。
>
> 感謝の心に欠いた他罰的な人間は矯正させる必要があると脊髄反射的に思い込む指導者が多いようです。
> しかし、そうした発想が最も他罰的なものだと思うのですが、「感謝教」を信奉する人にはなかなか通じなかったりします・・・。
>
通じませんね。
それは「感謝の心が無いからトラブルが起きる。」と固く思いこんでおられるからでしょう。
トラブルを成り立たせている要因は「感謝の心」だけではないでしょうに。