記事No | : 2325 |
タイトル | : Re^2: 異界へ入って行く |
投稿日 | : 2014/02/08(Sat) 17:07:01 |
投稿者 | : 桃青 |
慎之輔さん
コメントありがとうございます。
> 7回忌になる祖母の認知症が始まりかけの頃、「どうしてこうなってしまったのだろう?」
> と怯えていたのを思い出します。
お祖母さまもそうでいらっしゃったのですね。
私は、この講師のかたが「異界へ入って行く感覚」と言われるのを聴いて、すとんと腑に落ちました。
知らない世界へ一人で入って行くのは、どんなに恐いことでしょう。
認知症のかたは基本、怯えているのだ、と知っておくほうが、問題行動に向き合う時に、絶対に役立つと思うのです。
こういう話を御上人がたにもっとしていただきたいですが、麻薬を飲んでしまったかたには、たった一人で異界へ入って行く者の怯えは見えないのでしょう。
異界もまた三千世界の一つですから、天台の教え、日蓮聖人の教えから離れてはいません。
口で「一念三千世界」とうるさいくらいに言いながら、一念三千の教えはどうなったのだ。
悲しくなってくるのですよ。
> でも時折見せる表情には周囲の感情がわかる所が残っているのを感じました。
> 仏ではないけれど、十界互具の仏の部分も具足していたのだと思います。要は人間そのものなのだと思いました。
そうです。人間なのです。
認知症であっても十界互具の人間なのです。
ちんまりと小さくなった母(でも、重い!)の世話をしながら、母という一人の人間の一生をあれこれ思う今日このごろです。