2001年 FM京都 α‐STATION α‐マンスリーカラーズ

 こんばんは、織田裕二です。10月のαマンスリーカラーズは、僕、織田裕二がお届けしています。
 2週目の今日はいろんな話をしたいなと思うんですが、まずは1曲聴いてください。
アルバム「SECRET RENDEZ-VOUS」から「JUDITH」。

JUDITH

 改めましてこんばんわ、織田裕二です。10月14日日曜日、今日は日曜日で皆さん「ほっ」としていらっしゃるかな。僕は少しほっとしています。どういうことかと言うと、10月の8日、9日、2Days大阪フェスティバルホールでライブも終了して。
 もう〜ほんっとにねえ。まさかあんなことになろうとは! この盛り上がりで、「うわっ。αマンスリーカラーズ1回目、やっといてよかったな」と。そういう、ホントに素晴らしいライブを、皆さん、作って頂いて、ありがとうございます。京都ならびに大阪のファンの方、関西地区のファンの方に、心からお礼を申し上げます。そしてですね、「えっ?観れなかったよ」とか「知らなかったよ」というあなた。ご安心ください。まだですね、近場でやります。10月の28、29、名古屋のセンチュリーホールでやるんで。こちらも大阪行くのとたいして距離変んないですね。新幹線乗って45分くらいでパッと着いちゃうんで、京都の方も是非遊びに来てくれると嬉しいなと思っております。
 え〜〜ということで、近況と言うか、最近何やってるかと言うとコンサートツアー中なんですね(笑)つい一昨日も倉敷行ってきたんですけれども。そして18日、4日後には今度はもう新潟へ行くという。もう、旅芸人状態ですね。
 旅の楽しみっていうか、いろんな土地行って、僕は外国とかも好きで、年に1回必ず外国へ行くようにしてたりするんですけど、「パッ」とそのとき思うのが「俺って日本のこと知ってんのか」っていったら、地理、歴史の授業は大嫌いでして、ほとんど聞いてなかった。どーも、あの「ただ記憶しろ」ってのが苦手で。頭に入ってこないんですね。実際自分で体感しないとダメな人で。そういう意味でいうと、こうやってコンサートでね、来たりとか、すると、凄くあの、ホントにね時間があえばもっと・・・。、大体ライブ会場ってのが都市部にあるんで、そこから車で30分、1時間行くと、もうちょっと雰囲気がつかめるのかな、なんて、毎回悔しい思いをしながらだけど。ちょっと時間を見つけては少しずつですけど、10年かかって、いろんな土地土地を見させていただいて。そのたびに思うのが「日本て、凄くいいとこなんだよな。でももっとよくなるだろうな」っていうのを感じたりとか。外国行けば行くほどそう思ったりとかね。その土地土地の色、方言も含めてもっと人の温かさとか、習慣、風土、いろんな違いとかね、そういうのも含めて凄く「日本をもっと知りたいなあ」っていう「日本人なのに日本のこと全然知らないじゃないか」っていうのを。ついつい「知りたい病」「好奇心病」みたいなのがまた生まれてきたりするんですけど。今一番大事だなあって思うのは、やっぱり「今どう生きてるかっていうことなのかな」って「この瞬間この瞬間が凄く大事なんだろうな」こうやってしゃべってるときにも、これを聴いてくれている人がいて、そんな人に向けて、僕もそうだけど「今頑張ってるなあ」とか、今何かをしようとしてるっていう人に対して「応援したいなあ」ってキモチもあるんで。え〜じゃ、ちょっと1曲ね、そういう人のために、「今頑張ってるぞー」っていうあなたのために、この曲を贈りたいと思います。織田裕二で、「今、ここに君はいる」。

今、ここに君はいる

 今日はですね2回目ということなんで、前回は近況篇だったんですけども、パーソナル篇と題してですね、主にプライベートなことをちょっと話してみようかなと思うんですけど。
 今、この夏、8月の終わり頃、ちょうど世界陸上が終わって、少しだけお休みを頂いたんですね。、で、その時に、何したかって言うと、カブトムシ獲ったんですね。「なんじゃそりゃあ」と(笑)言われそうですけども。僕も言ってて「なんじゃそりゃあ」って感じなんですが、カブトムシ、クワガタなんぞを獲りました。それも100匹ぐらい。
 何でそんなことになったのかというとですね、ある友達の家へ行ったところですね、「おお〜い、これ何だあ?」とかっつって、見せられたのがミヤマクワガタっていうクワガタだったんです。それのオスだったんです。ちょっと小振りだったんですけどね。僕は子供の頃、小学生の頃、よくクワガタ、カブトムシ獲りに行ってたんですけど、それ以来「カブトムシやクワガタなんてもうゴキブリと似たようなもんだよ。それに角がはえてて。よくガキの頃あんなん獲ってたなあ」なんて思ってたところにですね、本物のミヤマクワガタがパッと出てきたときに、前見たときよりもちっちゃいんだけど、凄く活きがよかったんですね。だいたい僕が子供の頃見た、獲った、ミヤマクワガタってのは、なんかベタ〜っとしてて。凄い噛まれると痛いんだけど、指に穴開いちゃうくらい痛いんだけど、ノコギリクワガタとかと比べて「ノロ〜ッ」としてて動きが鈍くて「チカラはあるんだけどつまんねえな」とかって思ってたりするところもどっかあって。それがですね、友達の家に飛んできたやつは凄い元気なんですよ。「クワッカーッ!」なんつってこうやってこう頭振って、もう「威嚇!威嚇!威嚇!」って凄い興奮してて。「えー懐かしいなー」なんて言ってて。でもまあ「いまさらクワガタ見てもまあ『へえ〜懐かしい』としか思わねえなあ」なんつってたら、また別の友達がですね、「俺欲しい」ていう訳ですよ。で、「え?なんで?」つって「なんでこんなもん欲しいの?」って。その人は僕より一回りぐらい年上の方なんですけどね。「実はね、もうクワガタ飼って6年ぐらいなるんだよ」なんて話になって。「ええっ?知らなかったよ」と。「なに。クワガタ飼ってんの? いい大人が?」子供が多い人だったんで「子供のため?」「ん?ん〜そう〜」なんて「なんか違うなこりゃ」「どうも大人の方が夢中になってんじゃないか」って。その人はまあオオクワガタって凄い希少価値があったり、高かったりするやつみたいなんですけどね。「いや、欲しい」って話で。「ん〜じゃあ、持ってけば〜」なんて話してたら、いなくなったとたんに、人って不思議ですね、なんか寂しくなったりするもんで。「この近所で飛んで来たってことはこの近所で獲れんじゃねえか」って話になって地元の知り合いの人に電話して「この辺でさ、カブトムシとかクワガタとか獲れる場所知ってる?」っつったら「ああ、うちの庭の裏で、林で獲れるよ」なんて言われて「うそ!?」みたいな感じで「じゃちょっと行ってみようか」なんつって。で、行ってみたらですね、獲れる獲れる(笑)「まだこんなにいたんか」っていうくらい獲れるんですねえ。
 あれ不思議だよねえ。子供に戻っちゃうというか、狩猟本能が働くというか、「男の子」になっちゃうというか。

第1回 10月14日放送