THE MOVIE「湾岸署史上最悪の3日間!」


「事件は会議室で起きてるんじゃない。現場で起きてんだ!!」
「待ってますよ、俺。頑張りましょうよ。俺たちの想い、実現するまで。」






湾岸署管内の川に水死体が上がった。その胃の中にはクマのぬいぐるみが詰め込まれていた。かつてない事件に息を呑む青島たち。刑事課内では窃盗事件が発生し、同じ頃、副総監が何者かに誘拐されていた。
「所轄は入ってくるな」と本庁捜査員のみで誘拐事件の捜査を進める特捜本部。文句を言う青島に室井は「私に指揮権など無い」と言い放つ。和久は単独で聞き込みを始める。
殺人事件の手がかりが見つかった。被害者はインターネットで仮想殺人のページに参加していた。チャットに参加し、サイトの開設者と会う約束を取り付ける真下と雪乃。誘拐事件も身代金の受け渡しが同じ時刻に決まり、署内は準備に追われる。青島たちにも「徹夜で札番号を控えろ」という命令がくだる。
当日現れたサイト開設者は女だった。彼女・日向真奈美は雪乃を傷つけ逃げる。誘拐事件の方も犯人は現れず、特捜本部長にされていた室井の責任が問われる。
犯人を取り逃がした青島と室井。室井は青島に「すまない。君との約束が。正しいことが出来ないんだ。自分の信念も貫けない」と心情を吐露する。それに対し「頑張りましょうよ」と励まし、自分も励まされる青島。
誘拐事件の犯人の声の後ろに青島の声が入っていた。近くに居たはず、見ているはずだと大量の顔写真を見ることを命じられ、またも徹夜の青島。「限界・・・」と眠ろうとしたそのとき、署内に日向真奈美が現れた。警官の銃を奪って青島に突き付ける真奈美。隙をみてその手を掴んだひとりの警官とともに真奈美を捕まえた青島。その警官は署内窃盗の被疑者だった。「(制服を)通販で買っちゃった」という男。「まともな市民いないの?」と青島。しかし、盗まれたはずの青島の領収書の束は知らないという。今度こそ眠れるかという時、誘拐事件は公開捜査に。特捜本部へ駆り出される青島たち。
しかし、特捜本部は何の手がかりもつかめていなかった。青島は「凶悪犯罪のエキスパート」真奈美に意見を聞くことを思いつく。真奈美は「犯人はなんの計画性も無い、頭の悪い、ただの子供だ」と言う。その頃真下は、真奈美のサイトから誘拐事件と同様の事件をも仮想で楽しんでいた事実を知り、メンバーのリストを青島に送る。容疑者が浮かんだ。坂下始、19歳の少年だ。相手にしない上層部。
聞き込みから同じ容疑者に目をつけた和久は、逆につかまり団地のゴミ集積場に閉じ込められていた。持っていたスモークボールを焼却炉に蹴り込む和久。赤い煙が上がった。
坂下の住所を調べ、赤い煙を和久の合図と悟ったことから現場へ向かう青島とすみれ。和久を助け出した青島は踏み込むかどうか命令を仰ぐ。どうやら犯人らしいとわかって、今度は手柄を取り合う上層部。「俺はあんたの命令を聞く」と室井に迫る青島。「事件は現場で起きてんだ!」青島の叫びに室井は決断する。「青島確保だ!」現場へ向かう室井。
逮捕しようと言うすみれに対し室井の立場を案じた青島が躊躇していたそのとき、坂下始の母親が我が子を逃がそうと包丁を構えて青島に突き当たった。刺されて倒れる青島。駆けつけた室井は倒れている青島に愕然とする。病院へ運ぼうと肩を貸し車へと運ぶ必死の室井とすみれ。自分でハンドルを握り青島を病院へ運ぶ室井。そんな姿に敬礼をする和久たち。車の中で遺言めいたことを言い、力尽きる青島。が、死んだかと思ったその時、いびきの音が。青島は3日間寝てなかったのだと思い出すすみれ。
青島の入院中、ずっと持っていた辞表を笑顔で破るすみれは、署長と副署長の不審な行動に目を留める。机の上の領収書を破っては捨てていた。署長を窃盗で逮捕するすみれ。青島の領収書も署長の仕業だったのだ。
青島の病院へ見舞いに行った和久と室井は、「早く治して帰んなきゃ」と必死にリハビリする青島の姿を目にする。「もっともっとえらくなってくれ」との青島の言葉に会わずに帰る室井と、そんなふたりを見守る和久であった。

(Movie2)

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