番外編「湾岸署婦警物語 初夏の交通安全SP」


「あなたが正しい警察官なら、私、警察官を辞めます。」
「やっぱ、この街は俺がいなきゃ。」






警察学校を卒業し、湾岸署交通課に配属された篠原夏美。将来は刑事になりたいと意気揚揚の夏美の指導担当は、規則一点張りのお局婦警・桑野であった。湾岸署は桑野の厳しさに上から下までうんざり顔。当然、夏美も、その厳しさにぐったり。交通取締り、交通教室、特捜本部の炊き出しに大忙しの日々に、ドジ連発の夏美。
ある日、様子がおかしいと桑野の止めるのも聞かずマンションに踏み込んだ夏美は自殺未遂の女性を助けた。桑野の言うように大家を待っていたのでは間に合わなかったのだが、桑野は「規則は規則」だと言う。反発を感じる夏美。
見回り中、スピード違反の車を発見した夏美は後を追うが、実はそれは特捜本部の追う殺人犯だった。桑野の無線誘導で追い詰めるが、手違いで本部の応援が向かえない。犯人の車と睨み合う夏美のミニパト。「逃げろ」と指示する本部に「もう遅いです」と言い放ち、突っ込む夏美。チキンレースは夏美の勝ち。犯人の車は塀に激突。無事逮捕。夏美は表彰されるが、何も言わず勝どき署へと帰っていこうとする桑野。追いかけた夏美は「私もあなたと同じ警察官です」と敬礼で見送るのだった。




まさに「女・青島」のような内田有紀の篠原夏美である。
「100のリンク」の合言葉通り、随所にレギュラーメンバーの登場やTVシリーズや次のSPへのリンクがちりばめられている。夏美が杉並北署の篠原の娘であったり、彼らの家にあるビデオテープのタイトルもリンクだったり。オープニングはTVシリーズの青島の登場のシーンを踏襲している。吉田のおばあちゃんが道を尋ねたり、夏美がピーポー君を着たり、「だるま」の隣の店が歳末SPのおやじの寿司屋で、その娘が小学校の先生だったりもする。寿司屋2階での夏美の歓迎会は、交通課の面々の私服が拝める。レポーターの綾波麗は夏美の同級生だし。室井がくしゃみ1発の登場。張り込み中に発砲されフロントガラスに開いた穴に指を突っ込み怪我をするすみれがおかしい。刑事になりたい一心で、夏美の情報を本部に伝えず自分たちで逮捕しに行く緒方と森下。それを止めにいく真下と魚住のやりとりも楽しい。和久と盗犯係長のドリフネタ3連発も。
ロスへ研修出張中という設定の青島が最後に帰ってくる。当時出演中の連ドラ「恋はあせらず」の喜屋武明のキャラを見せるも、ちゃんとトレードマークのコートは健在。初夏なのに・・・。
土産のテンガロンハットが妙に似合うスリアミの姿も必見。最後に袴田課長が青島に命じる仕事は秋SP冒頭へのリンク。




青島くんの登場はわずかでも、君塚脚本ではなくても、立派に「踊る」の世界。秋SPまで間が開きすぎると言うことで作られたらしいが、立派に楽しませてくれる番外編。
強面新城も夏美相手にはなんだかやりにくそうなのが笑えます。
歳末SPでは真っ先に青島を押しつけられ、番外編では夏美に悩まされる交通課長には、ほんと、ご苦労様です。でも、桑野さんの遅刻に浮かれて当日の道路使用許可をしたため、夏美を危険な目に遭わせちゃったのはマズイっすよねえ。
犯人と対峙する夏美をどうするか、署であれこれ揉める様子を無線で聞きながら、「早く決めてやれよ〜」とけだるそうに言う、渋滞に巻き込まれて動けない真下とすみれには笑わせていただきました。

(秋SP)

(ツボインデックス)

「私は逃げるのが良いと思う。」
「もう遅いです。」