マディ&万里(1999冬・渡良瀬)その1(携帯版)
久々の日帰りツーリング、目指すは渡良瀬遊水地。
冬の日帰りツーリングとは言え、あまりにも近い目的地である。
午前中は家でゴロゴロしていた為に、テキトーに行き先を選んだ訳では無い。
そこは、原付を買ったばかりの頃に冒険気分で訪れた、思い出の場所でもあったのだ。
荒川っぺりの裏道を走り、梅ケ島付近から4号線に入る。
「渡良瀬をテキトーに走った後は佐野ラーメン!!!」
などといった考えであった為、昼飯抜きで来たのだけれど・・・・・・・
実は空腹なのだ。
沿道の食い物屋の誘惑が!!
特にラーメン系の攻撃が激しいぞぉ!
ググググググ・・・
見るまいと思うほど、ラーメンの種類までをしっかりチェックしてしまうぅ!!!
リンガーハットごときが機銃掃射で攻めてくる。
チ・チャンポンだぁぁぁ!
おっと伏兵!!ファミレスの「ヅケ丼あります」だとぉ?
魚雷攻撃だぁ!!
何とかかわしながら草加に。
おぉ?何じゃコリャ?
「交通安全ラーメンセンター」だとぉ?
フツーのラーメン屋じゃねえかっ。
こりは不発弾。
へんっ!!!
越谷。
新4号は使わずに旧道を走る事にする。
原付で来た時を忍ぶ為って?
失礼な!!当時だってちゃんと新4号はあったのだ!!その時も走ったのだ!!
そりではなぜって?
春日部あたりから何故か一緒になってしまったKLXがウットウしかったのだ。
青いオン仕様のKLX、道が空いてくるとブチ抜いていくクセに、詰まってくるとトロいトロい!
逆にブチ抜かせて頂く。
そんな事を繰り返すうちに、何故か空いても抜いてこなくなり後ろをピッタリ着いてくる・・・・
勝手に連帯感持つなよ!
見れば群馬ナンバー、まだまだ御一緒させられそう・・・
何て事だ!!
旧道とは言え、こりが天下の4号線か!!
道はチンケだしゲロ渋滞!!!
春日部市内をひたすらスリヌケていると・・・・
後方に、妙に明るいライトが・・・・・・・
おおっ!!さっきのKLX!!
スリヌケは不得意そうだけど、ヨタヨタと着いてくるではないか!!
フシギなもので、何気に気になるKLX。
姿が見えなくなった後も、信号で停止するたびに、ライトが見えるとホッとしたりして。
でも16号を越えるあたりから完全に姿が見えなくなる。
ついついタバコを吸って待っちゃったりしても、二度と現れなくなってしまったKLX・・・・
事故ってるなよぉ!お達者でぇ!!
杉戸・幸手と、街中に入る度にいちいち渋滞!!
いやんなっちゃう!!
えっ?道端の小川に大きな白い鳥が!!
ありはサギですな。
一気にイナカの気配!!
あまり南に飛んでっちゃダメだよぉ!
草加にはアブナいバイクのオニイサン達がいっぱい居るよぉ!!
行ったら食われるよぉ!
などと言っているうちに栗橋。
急にあたりが広々としてきて、いよいよ利根川も近い!!
そりを越えれば渡良瀬だぁぁぁ!!!
茨城県古河市。
どのような歴史を持つ街かは知らないけど、ゴミゴミとした繁華街を抜けると、古風な・大構えな料亭や割烹旅館が立ち並んでいる。
石畳の路地を抜けると、まるで街をせき止めているかの様な堤防に突き当たる。
この向こうが、いよいよ渡良瀬遊水地!!
土手を一気に駆け登る。
遥か彼方まで広がる湿原。
釧路湿原に比べれば歯が立つレベルでは無いけれど、あの日に感じた雄大さが懐かしさと共に十分に伝わってくる・・・・
初冬の午後3時の太陽は大きく傾き、どんよりとした雲に覆われてボンヤリとその存在を示し、風景に哀愁を感じさせている。
さて!!走りますかぁ!!
舗装されてしまった道もあるけれど、それでも縦横無尽に続くフラットなダート。
砂ぼこりをあげて直線ダートを走りぬける。
気分は正に釧路湿原の横断!!
交通規制の激しい本家では味わえませんな!!
ここはご丁寧に
「車両進入禁止。自動二輪は除く」と書いてある!!
良心的ぃぃ!!
右に左に待ち受けるのは、いかにもマディってそうな枝道。
どりどりぃ・・
さっきまでの広大な風景とはうってかわり、ススキや葦に覆われた道。
所々にデカい水溜まり・ぬかるみ、やがて廃道状態に。
いつ出現するかも判らないマディーに注意しながら、ヤブ漕ぎを続ける。
イバラのある枝にシッパタかれ・・・・
頑丈なツルベ状の草にウエスタンラリアットを食らい・・・
まあ、登り下りが殆ど無いので、安心して突き進めるのだ。
いかんせん到着するのが遅すぎた。
あたりは夕方の気配。
また来る事を誓いながら、関東平野にポッカリと出現した異空間を後にする。
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