湯あがりウエディングその4(携帯版)
●自走式高砂
フツーの披露宴であれば・・・・
一番奥にお二人様用の席が有り、新郎新婦は見世物としてデンと構えて座っているものである。
しかし我々にはその様な席は無い。
自分達で皆様の席を回り、キッチリと全員に御挨拶をする所存なのであった。
フツーの披露宴であれば・・・・
新郎新婦の席の下には密かにバケツが隠されていて、次々と襲い掛かるお酌攻撃から新郎新婦の宇宙人化を防ぐ、核シェルター的な防御兵器となっているのだ。
しかし我々にはその様な物は無い。
まさか首からバケツを下げて挨拶回りをする訳には行かず、お酌攻撃を正面から受け止めなければならないのであった。
いよいよ挨拶回りの開始!!
150人の皆様全員に御挨拶するまでは、何とか正気で過さねばなるまい。
こりは気を引き締めて望まなければ・・・・
おっとぉ!!いきなり出だしから難関!!
朱蘭の大学サークルの面々が、手に手にビール瓶を持って待ち構えている!!
「ごめんなさい。まだまだ回らなきゃならないから・・・・」
正攻法の防御で、最小限の被爆で切り抜ける朱蘭。
その分攻撃の鉾先は新郎に!!
なんのなんの!!まだまだこの位・・・
引き続き穏健派の皆様の御挨拶をこなしながら前進!!
そして次の難関、豊田組系U氏の一派が待ち構えている。
「良いではないかぁ!!」
次々とお酌の機銃掃射!!!
幸いにして皿に注いでもらった為、量的にはダメージが少ないぞぉ!
またまた平和な御挨拶が過ぎ、今度はG氏の一派。
おおっ!!手にしているのは「残波」ではないか!!
こりは核兵器だぁ!!
「おらぁ!!飲めぇ!!飲まんかい!!」
攻撃は最大の防御なり!!しかも頭脳的ゲリラ作戦に限る。
「こ・こりは旨い!!旨すぎる!!」
必要以上に感激の意を表す。
所詮、このあたりは飲兵衛の巣窟地帯、
「どれどれ!!」
次々と周りから手が伸びて来て、哀れ「残波」はアッサリと空になる。
一瞬にして失われた秘密兵器の空き瓶を抱えてガックリするG氏を後に、更に御挨拶道中は繰り広げられるのであった。
●アトラクション
何とか会場を一周。足元のフラツキは、震度2位で切り抜ける事が出来た!!
我ながら奇跡としか言い様が無い。
一息付くまもなく風雲急を告げるメインステージ!!!
おおっ!!!ウエディングケーキと共に、よち夫妻の登場だぁ!!!
豊田組系メンバーの披露宴の度に、手作りウエディングケーキを作り続けるよち夫妻。
シヤワセな二人を祝う門出には無くてはならない伝統的ケーキが、遂に我が為のケーキとして目の前に現れたのだ!!!
シヤワセだよう!!!!
ケーキカットを終えてお色直し。
控え室にて束の間の休息・・・・・
何とかここまで乗り切ったぁ!!
ここで新郎新婦共に、健康ランド備品のアロハムームーに着替える。
朱蘭様のウエディングドレス姿がこれで見納めになる寂しさを感じながらも、こりは楽だぁ!!
一気にくつろいだ気分!!
これで気合を入れて飲めるぜぇ!!
宴会場に復帰し、次のおシゴトは樽酒の鏡割り。
因縁の樽酒、心してのぞまなければなるまい。
お約束のボケをかましながら一気に叩き割り・・・・・
こうして、ワタクシの披露宴は終わったのである。
●その後
普通、鏡割りをしたまま終わってしまう披露宴などは聞いた事が無い。
勿論、この披露宴も例外ではなく、まだまだ続くのである。
新郎だけが終わってしまったのだ。
見事に蓋が開かれた樽酒。新郎新婦の手によって皆様に注がれる訳だけれど、注いだら注ぎ返されるのがこの世の慣わし。
ここでどういう訳だか、朱蘭サークルのK松氏とのPK戦的なサドンテス注ぎ合いになってしまったのだ!!
お恥ずかしながら、そして残念ながら、ここから先は一切の記憶が無いのである。
このままでは余りにも締まりが無いので、皆様からの目撃談を総合すると・・・
・そのまま、朱蘭サークルの面々とクダをまく。
・そのイキオイで、大挙ステージへ!!朱蘭大学の応援歌を熱唱!
・その応援歌が、エンドレスで延々と繰り広げられる。
・踊りまくってリードしていたK松氏が勢い余って大転倒!後頭部を強打!
・それを期に応援歌は終了・・・
・ここで何を思ったのか、新郎、いきなり新婦を抱きかかえる。
・何やらウケたので、悪乗りしてもう一度!!
・そのまま後方に倒れる。
・宴たけなわとなり、おひらきの挨拶。「私達はシヤワセです!」を連発!皆様を呆れさせる。
・「とにかくシヤワセです!!皆様も勝手にシヤワセになって下さい!」などと暴言を吐き、大量の座布団ミサイル攻撃を受ける。
・新郎、肩車をされて退場!!
・そのまま廊下に放り落とされる。
●終宴
場所を一般宴会場に変えてのオールナイトの宴も、朝日と共にお開きとなる。
退館時刻ギリギリまで至る所に転がっていたマグロは、いのぞーを最後に回収も完了。
様々な苦労(?)を乗り越えた我々の披露宴も、こうして幕を閉じた。
内山牧場での入籍発表の時と同様、最後はハチャメチャになってしまったけれど・・・・・
何はともあれ、ご協力頂いた皆様、参加頂いた皆様、有難う御座いました。
これからも宜しくお願い致します。
当分(永遠に?)、見苦しいアツアツ路線で行くと思いますが・・・・
お願い!!座布団を投げないで!!!!
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