南国ワーク(2000夏・シンガポール)その1(携帯版)
結婚お披露目の宴のコーフンも覚めやらぬうちに、バタバタと慌ただしく海外を目指すのだ。
こりが新婚旅行だったらシヤワセなんだけど、仕事だから当然一人ぼっち。
正直に言ってサミシイではないか!!
朝、見送ってくれるカミさんが涙ぐんじゃったりするもんだから、妙にシンミリと出かけてきたけれど・・・・・
ここは一発!気合で乗りきらねばなるまい!!!
海外は超久しぶり。
5~6年振りだろうか。
最後に行ったのも、今回と同じくシンガポールだったのだ。
その時は余裕をこいてマレーシアに歩いて渡ったりしたけれど、ツレが居たからなぁ・・・・・
今回はまったく一人!!
英語もロクにしゃべれないというのに。
まあ、何とかなるだろう。
全日空901便、なじぇか知らないけど、ナゾの外国人団体に囲まれ、怪しい言語(英語らしいけど、何気にアジアしてる)が飛びかいまくり。
集団でガハガハ騒がしいのは、ニポンの農協旅行だけでは無いらしい。
禁煙地獄に絶えながら、やっとシンガポールにヘロヘロと到着すれば、そこはすでにニポン語禁止(?)地帯!!!
なんのなんのと気合でタクシーに乗る。
「おっちゃん!!○○ホテルまでいっとくれよう!!」
「あいよ!がってんだ!!」
みたいな感じで、ボロいセドのタクは高速をオニ走り。
やたらと目につくバイクは、ほとんどニポン製だけど、形式不明のボロばかり。
マグナとかKLXもいるけど、見たことが無いようなカラーリングなのだ。
そしてフロントフェンダーにナンバープレート!
ヘンなの・・・・
さらに、多くのライダーが、ジャケットを前後逆に着て走っているのはなじぇ?
そう。
ガキの頃にガクランを逆に着て「中国人だぁ!!」などとやってたのと同じですな。
遠回り&ボッタクリも無く、無事にホテル着。
なんとなく先が思いやられそうな、南国の夜が更けていく・・・・
朝7時で、やっと明るくなるシンガポール。
いよいよ今日から仕事なのだ。
目指す「日本大手企業の子会社・A社」まではタクシーで20分弱。
前回は
「○○タウン・パーク2・A社」
と言えば十分だったのだ。
パーク2とは、2丁目といったニュアンスらしい。
さっそくタクをゲット!!
おんやぁ?女性ドライバーだぞぉ!!!
と思ったら、限りなくオバチャン的なオッチャンではないか。
日本でもこういうタイプのオッチャンにはロクなのがいない。
注意せねば・・・
行き先を告げると妙に甲高い声で
『了解ですねん!○○タウンでっしゃろ?』
と、調子がいい。
(注意:『 』の部分は推定。以下同じ)
なんか記憶と違うインターチェンジで高速を降りるオバうんちゃん。
あれぇ?
こちらも確信は無く、そのまま身を任せる。
走る事1km位。
『やってもーたぁ!!行きたいのはパーク2でっしゃろ?』
「そうだけど・・」
『間違えましたねん。パーク3に着いてもうたぁ!!』
こ・このオヤジ!!!!
何気に計画的な匂いがするぞぉ!!
しゃあしゃあと高速に入り直し、パーク2界隈に。
『お客はん、ここいらがパーク2ですねん』
「だめだよう!!A社まで行っとくれよう!!」
いきなり見覚えの無い中華風界隈をさまようオヤジ。
走る事しばし、
『わてには判りまへんがな!乗り変えてちょ!!』
「ダ・メ!!!A社!!!」
こっちだって、こんな所で放置されたらヤバすぎる!!
オヤジ、再度探すと言うよりは、まるで最初から知ってたかの様に右に左に路地を抜け・・・・
「あっ!!あそこがA社だぁ!!!」
『なぁんだ。あれのこと言ってたんでっか!!』
わざとらしすぎるぅ!!!
通常ならば10$前後の道のり。
それをはるかに超えたメーター。
それでもオヤジ、守衛が止めるのも無視して、正面玄関まで入り込んで更に1メーターを上げる始末。
こんなオヤジを儲けさせてはニポンのハジではないか!!
メーターを無視し、10$札のみをオヤジにつきつける。
自動ドアでは無いので、カネだけ置いて降りてしまおうかとも考えたけど、無賃乗車などと騒がれたらやっかいだ。
黙ってオヤジの反応を待つ。
オヤジとにらみ合う事しばし・・・
『あいやぁ!!わかりましたがな・・・』
カネを受け取るオヤジ。
エッ?????
オツリに1$まで出しやがる!!!!
勝ったぁ!!!
気分良く守衛小屋に。
『名刺を出しやがれ!!このやろう!!』
えっ?
国内では訪問者の名刺を入門票に使う所は多いけど、ココでも??
前回はそういう仕組みでは無かったので、今回、名刺は持ってこなかったのだ。
『おらぁ!!名刺だって言ってるだろう!ばかやろう』
タダでも恐そうな黒人の守衛。
「あ・あのぉ・・・・無いんですぅ・・」
言葉が通じていないと考えたのか、他の日本人の名刺を振りかざし
『ホレッ!!キサマのコレを出せって言ってるんだ!ボケ!!カス!!』
「そりは判りますぅ・・・でも無いんですぅ・・・」
結局、散々とバカ扱いされた上に、なんとか入れてもらえる事に。
恐かったよう!!
まるで○立の守衛みたいだよう!!
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