ライン

ともぞーとかーかの
日記
1回目の入院
H8.1.23  ともぞー誕生。帝王切開で出産。体重2100g「少し小さめなので一応NICUのある国立病院に移します。」一応なんてたいしたことじゃないんだ。と安心してあとはパパよろしくね。おやすみ。
 
H8.1.24  まだぼーっとしているかーかにパパが何か言ってる。「ともぞーには おけつが無かった。」???何じゃそりゃ?いっぱい聞きたい事あったけど、パパもまだよく解かってないが、生きてるから大丈夫だということ。

 国立病院に搬送され検査で鎖肛は確認されたものの腸のレントゲンを撮るために造影剤を入れたが入っていかず腸の様子が全く解らない。まずは人工肛門を作ることが先決なので小児外科がある中央病院に送られた。

H8.1.25  人工肛門造設手術。

 パパと義母ちゃんは大忙し。役場に出生届を出して、社会保険事務所に保険証を作りに行き、保健所に育成医療の手続き行き、午前中に始まる手術までに病院に到着。いなか暮らしなのでなにしろ移動に時間がかかる。
 人工肛門無事完成。

H8.1.30  腸回転異常症のラッド手術。

 人工肛門を作っても一向に元気にならないともぞーは、やっぱり腸がぐちゃぐちゃだったそうだ。この手術はよじれたり ぶらぶらしていたりしていた腸を全部出して、もういちど直しながら収めなおすものでとても大変な手術だったらしい。ずいぶん長い時間かかったがともぞーは助かった。ついでに盲腸まで摘出してもらいなんか得した気分。腸の位置は普通とは違うけどこれでそのうち食べられるようになる。

H8.2.3  かーかは病院の外出許可がでて 初対面。ICUで保育器に入ってチューブだらけの裸ん坊がぶかぶかのオムツして泣いていた。これがともぞーか! じわっときたけど、感激している場合じゃない。あたしゃこいつを育てなきゃ。

 ICUも数日ででることが出来、一般病棟へ移る。
 ミルクは鼻からチューブで入れるがともぞーは胃の下が鋭角に曲がっていてなかなか胃から進まない。たった10ccのミルクも次の時間まで胃に残っている。1週間位たってからようやく哺乳瓶で飲めるようになると、よっぽどお腹が減ってたらしく、いつでも一気飲み。

 退院1週間前から自宅での生活に向けて24時間の付き添いがはじまる。ミルクの量に制限があるともぞーはほんとによく泣く。かーかはドーナツガーゼを代えたり、ミルクを飲ませたり、お風呂に入れたり 結構楽しかった。

 退院に向けてストマ用品の模索がはじまる。2500gの体に合うストマ用品に既製のものはなく、既製品を改造して作る事になる。東京や大阪の大きな小児外科ならたくさん例があるのだろうけど、ここは地方都市であまり例がない。看護婦さんもストマに詳しい人は少なく、ましてやともぞーの体はあまりにも小さい。
 まず大人用を小さく切って試してみるが赤ちゃんの柔らかいお腹に固い保護シートがなじまず痛々しい。子供用のストマ用品のサンプルも無く適当に保護シートやパウチをオーダーして、「後はお母さん いろいろ試してみてくださいね」と言われて退院。
自宅での生活
H8.2.24  家族みんな大喜びで退院。かーかは正直なところ病院を離れるのがとても不安だった。初めての育児に加え まだストマのケアも決まっていないし・・・・・・でも自宅はやっぱり落ち着く。   

 パパと義母ちゃんとかーか3人でストマ交換を試みる。案の定うまくいかず大騒ぎ、大人3人焦りまくる。この騒ぎでストマは大変なものだと思い込み以来誰もストマには触らなくなった。数日でコツが解りかーか1人で交換できるようになりともぞーも泣かなくなった。

H8. 春  春になると工場(ともぞーの家は自営業)が忙しくなる。ともぞーを義母ちゃん家に預けてかーかも仕事をはじめる。時々義母ちゃんからSOSのTELがくる、「袋が破裂してうんちがもれてるよー。」行ってみるとバスタオルにくるまれてともぞーが待っている。義母ちゃん家は仕事のお客さんがよく来るので、うんちもれのそーたを預かるのは大変だろうに 預かってくれて感謝感謝。

 ストマケアにも大分慣れ うんちもれさえ無ければ平和な1日がおくれる。ともぞーを連れて外出をするゆとりもできてルンルン。

H.8 夏  夜中に高熱をだし、病院に行く。膀胱から腎臓におしっこが逆流しているともぞーは尿路感染症になりやすい。抗生物質を飲んで10日程でおしっこの白血球も減り、心配した腎盂腎炎にもならずに治る。

 ところが体が弱るとうんちも変わる。みどりの水状のうんちがストマを直撃する。ひたすら拭いて薬を塗る。3、4日は目が離せない。
 熱にも敏感になり、熱が出るとおしっこをもってすぐ病院に行くようになる。
2回目の入院
H8.10月  肛門を造る手術の為入院。

 24時間付き添いなので2人分の荷物を持って行く。何かと便利なベビーカーも必需品。木曜日に入院して、輸血用の自己血の採血、MRI、心電図などひととおりの検査をして火曜日の手術を待つ。

 このとき初めて知ったのだが、ともぞーは尿道と腸がつながっていたらしく、それを離す手術も一緒にするらしい。それがやっかいな場所で手術は大変らしい。忙しいパパも前日は遅くまでともぞーといっしょに居てくれた。

 
H8.10月?日  手術当日 9:30−2:00の手術予定

 ともぞーを抱いて手術室まで行き看護婦さんに渡すのだが、泣かれるとやっぱり辛い。朝から来てくれていたパパも仕事があるのでともぞーを見送って帰る。入れ替わりに義母ちゃんが来てくれる。1人より2人の方が心強い。あとは病室の荷物をまとめて手術が終わるのを待つ。なにもすることがない。

 やはり予定時間を2時間以上過ぎた4:30頃終わる。麻酔から覚めたともぞーは小さい声で泣いていた。
 
 
 次の日には個室に移る。ICUで泣きっぱなしだったらしいが、個室でもほんとによく泣く。小さい子は痛みが無いって聞いていたのに・・・・・3日ぐらい付き合ってやるかなんて思っていたがだんだん頭がぼーっとしてくる。

 3日過ぎるとだんだん楽になるのかともぞーが笑うようになる。まだ動かしちゃいけないので今度はじっとさせるのが仕事になる。

 2週間ほどで個室をでる。元気になったともぞーはベビーカーでお散歩したり、小児科病棟の遊戯室で遊んだりと、毎日の回診以外はご機嫌。長期入院組のかあちゃんは自然と友達になる。病院とほとんど無縁だったかーかは いろんな病気あるんだなと変に感心した。

 実はこの手術の後ともぞーは自力でおしっこを出せなくなり、膀胱に直接管を入れて、しっこ袋におしっこをとるようになっていた。

 新しい肛門もまだ作ったばかりで使えず、腹にはうんち袋、おちんちんからはしっこ袋をつけたまま退院。次の人工肛門を閉じる手術まで自宅待機。

3回目の入院
H8.12月  人工肛門閉鎖手術のため入院。

 原因不明の高熱で手術延期、すごすご退院。

H9.1月 仕切り直して入院。人工肛門閉鎖。

 これで‘おしり’からうんちがでる!ルンルン気分でいたら大誤算。1日中うんちがだらだら出っ放し。無残なおしりが痛々しい。

 1歳の誕生日は病院で迎えた。点滴ぶらさげた泣きべそ写真を記念に1枚。
 病院の廊下を歩行器で歩き回っていたともぞーが、初めて歩いたのも病院の廊下だった。
 これでながい入院もおわり。
新しいおしり生活
H9.2月  うんち袋は無くなったが、しっこ袋は付けたまま退院。歩くのにじゃまなしっこ袋きんちゃくをリュックに入れ替える。「ともちゃんリュックに何入れてるの?」「おしっこ!」それから5ヶ月ともぞーはは、しっこリュックと過ごすことになる。

 ストマのケアが無くなったと思ったら今度は新しいおしりのお世話がはじまった。うんちが出る度にお風呂に行きシャワーで洗って薬を塗る。ひがな1日うんち番。これじゃ人工肛門の方が始末が良い、なんてバチあたりな事を考える。

H9.春  うんちの間隔も少しづつあくようになる。

 義父ちゃん家のお隣にお引越し。今までは車で15分程離れたアパートに住んでいたが、これからは行き来が楽になってなにかと安心。


H9.初夏  おしっこが自力で出せるようになる。しっこ袋もとれ、やっと身軽になる。

H9.秋  初めて旅行。このころのともぞーは、うんちが2、3日出ないと次はだらだらと2日位出っ放しの状態。あいにく2日目にだらだらうんちの日にぶつかってしまった。山ほど持って行ったオムツも底をつきそうになる。ともぞーはすこぶるご機嫌ではしゃいでいる。おしりの皮膚も強くなったようだ。

集団生活はじまる
H10.冬  排便コントロールを始める。
 保育園で他の子となるべく同じように生活させてやりたい。浣腸と薬で昼間だけでもうんちが出ないようにする。なかなかうまくいかない。浣腸は嫌らしいぎゃーぎゃー泣いて抵抗される。

H10.春  保育園入園

 うんちのコントロールはあまり上手に出来てないが、未満児クラスなのでそれほど気にならない。でも毎日のように汚れたオムツを持って帰る。

H11.春  年少組に進級
 大分うんちのリズムがつくれるようになる。

H12. 春  年中組に進級
 ほとんど汚れたパンツを持って帰らなくなる。
 そろそろ手術跡の事などお友達と違うことを気にし始める。

H12.秋  浣腸した後自分でトイレに走るようになる。
 ビオフェルミン、ドリンクヨーグルト、万田酵素の3点セットを朝晩飲み、浣腸すればだいたい夜のうちに排便完了。体調さえ良ければ気をもむことが少なくなる。
 「他のお友達もみんな浣腸するの?。」と時々くいさがるようになる。
H12.12月  ともぞーの弟なごむ生まれる。
H13.12月  保育園も年長になると、浣腸をすることにも納得し、楽になる。1年ほど漢方の大建中湯のおかげか体力がついたのか?ともぞーの便秘や体調で騒ぐ事が少なくなった。相変わらず、おしっこの白血球は出てるし、中耳炎は繰り返すけど、なんとなく慣れた。
 病院でも泣かなくなり、耳鼻科の椅子にも1人で座るようになり、歯医者もがんばれるようになり、ちょっとだけ男の子になってきた。ライバルなごむのおかげか?

H14.1月  なごむ2歳になり、なごまなくなった。わからんちんのなごむに、ともぞー大迷惑している。世の中の理不尽さを生まれて初めて感じてるんだろう。
以上がごくごく最近までのともぞーとかーかの記録です。まだまだ排便の自立は先のことみたいですが、だいぶコミニュケーションが取れるようになったともぞーと一緒に考えながら、少しずつでも前に進んで行きたいと思ってます。
ながなが読んで下さってどうもありがとうございました。


メニューへ

トップへ

ライン