Bitter and Sweet　小説を書きたい人へ

小説を書きたい人へ
～ネット小説を書く上で役に立つ（かもしれない）ページ～
初稿2000.4月頃　　2011.2.6更新　2013.6.6更新

※このページからの参照リンクはすべて別ウィンドウで開きます。
（リンク切れを起こしている箇所が多数あるかもしれません。いずれ修正します。ごめんなさい）

◆おことわり◆
　ここに載せている事柄は、管理人が小説（のようなモノ）を自分で書いていたときに、こんな知識が欲しいとか、こういう情報があったら便利だなと感じたこと、また、オンライン小説の読者の一人として思ったことをまとめたものです。お気づきの点があればメールでお知らせください。

←参考になったら拍手をもらえるとうれしいです。

目　次

１．小説作法の本の紹介２．お役立ちサイトの紹介３．読みやすいレイアウトにする
	配色や壁紙についてフォントサイズについて行間をあける左右のマージンについて１ページの長さについて長編を読んでもらいやすくする工夫
４．漢字の使い方に気をつける
	難解な漢字は必要？――ルビの打ち方誤字・誤用法に気をつけよう余談：セリフの最後の句点と<……>と<？><！>の扱い
５．安易に英語のタイトルをつけない６．評価は読者に委ねよう７．感想をもらいやすくする工夫８．ヨコシマ系、アダルトコンテンツは注意書きを９．検索エンジンに登録する
	検索にヒットしやすいページ作りをする海外からの訪問者にどう対応する？どの検索エンジンに登録すればいいか＜番外＞検索で見つけられないようにするには
10．相互リンクの是非
11．ファンサイトと著作権の問題
12．超初心者が初めて小説を書くには
	ストーリーの組み立て方キャラの設定書を作る冷静な心と熱い心で書くリズムが命常に読者を楽しませるように意識する妥協はしない知らない分野のことを書くときは資料を読む小説、ドラマ、アニメ、映画で修行するヘタな文章は読まないテクニックにこだわるより書く書けば書くほどコツがつかめる三日やったらやめられない

１．小説作法の本の紹介

　小説作法の本を読んだことがありますか？　読んでみるとこれが結構おもしろんですよ。小説を書くための具体的なアドバイスがわかるほかに、作家のウラ話なんかも載ってたりして、読み物としても楽しめます。
　どの著者も口をそろえて言っていることは、おおざっぱに言ってこの３つ。

読む人のことを考えて、まず読みやすい原稿を書こう。（ネットで言えば読みやすいページレイアウトにしようということになりますね）
「胸がはり裂けそう」、「馥郁とした梅の香り」といった手垢のついた表現を使ってはいけない。自分にしか出来ない表現を考えよう。
好きな作家の短編を原稿用紙に書き写してみる。実際に原稿を書いた時のレイアウトと本になった時のレイアウトは違う。原稿用紙に書き写すことで、その作家の句読点の打ち方や、原稿を書く時の呼吸がわかる。（推理作家の岡嶋二人は、どんな文章作法の本を読むよりも、これをやったことがとても修行になったと言っています。最近の作家はパソコンで書いていることが多いので、パソコンに入力してみてもいいかもしれません）

　小説作法の本はたくさん出ていてどれを読んだらいいか迷ってしまいますが、どれか１冊！　と言われたら、私は『小説家への道』をおすすめします。これ１冊で小説を書くためのあらゆる情報を得ることができますよ。

小説家への道
「鳩よ！」編集部編／マガジンハウス発行／97.8.21初版

小説家への道２
パート２も出ているので興味のある方はどうぞ。

　もっといろいろな本を読んでみたい人はこちらをご覧ください。
　参考として挙げた本が書店で見つからない時はAmazonで注文すると送料無料で届きます。代金はクレジットカードか、品物と引き換えに払う方法があります。小説作法の本はこちら↓（同じウィンドウで開きます）

　また、毎月９日発行の「月刊公募ガイド」には、各文芸賞の応募ガイドが載っています。文章を書く人がそれだけ増えたということなのか、それを支援するための読み物も詰まっています。例えば2000年12月号を例にとると、文章ハウツー本の紹介や、「若桜木　虔の作家養成塾」、「実践シナリオ教室」といった連載講座、原稿の綴じ方の図解といった初歩的なことまで、至れり尽せりです。

　ちなみに、私はもっぱら町の図書館を利用します。今まで読んだ小説作法の本で買ったものはほとんどありません。図書館なら最新の本もそろってるし、ない本はよその図書館から取り寄せてくれたり、購入してくれるのでとてもありがたいです。これを利用しないテはない！

２．お役立ちサイトの紹介

　また、インターネットでも小説の書き方を教えてくれるホームページがあります。
■ＷＥＢ上の文章教室

◆草一屋
管理人さんはプロ作家。初心者が文学賞に応募するためのガイド。小説を書くノウハウがいっぱい。リンクページから文章修行の出来るサイトへも行けます。

◆下読みの鉄人
文学賞の応募原稿を選考委員に渡す前に読む「下読み」と呼ばれる仕事をする人が運営するサイト。基本的な原稿の書き方、いい作品とそうでない作品の違いなどがわかります。ほんとにこんな原稿を送りつけてくる人がいるのか！？　と目がテンになるほどすごい裏話もあり。

◆作家集団　筆客商売
作家・若桜木虔が主宰するサイト。「執筆目安箱」では作家予備軍の人たちの質問に答えてくれます。原稿の書き方、資料の集め方、どんなジャンルを選べばいいかなど。

◆村松恒平文章が上達する学校
プロ編集者の村松恒平が文章修行者の悩みに答えるweb学校。単なるhow toとは違い、とてもためになります。

◆ライトノベル作法研究所
管理人さんは素人の方ですが、精力的に研究されていて、情報量が豊富です。本や雑誌の掲載歴もあり。ライトノベルと銘打っていますが、他の小説にも充分応用可です。

■創作系サイトのオーナー支援ページ

◆Making of 花迷路　～創作サイトのつくりかた～
自分の小説・イラストを発表しているオーナーのためのお役立ちソフトの紹介や、html作成上のテクニック、ＣＧ講座、小説ページ作成の注意事項などが載っていて、とても参考になるのでお薦め。ここからリンクされているサイトもぜひ行ってみてください。

◆Cool and Cool（初心者に優しい統合ページ）
インターネットとパソコンについて、初心者にもわかりやすく噛み砕いて説明しているサイト。ページのレイアウトについて、画像ファイルのサイズの落とし方など、具体的に目で見てわかる形で解説されているのでとてもわかりやすいです。

■情報ページ

◆data-wiki　小説・創作資料関連
小説を書くときに必要な資料を調べるのに便利。

◆オンライン小説情報リンク集～オリジナル・一般向～
オンライン小説に関するありとあらゆる情報へのリンクがあります。

◆文芸賞データONLINE
応募したい賞の傾向がわかるページ。

◆登場人物の名づけに困ったらこのページへ
　ネット上の芸能人名鑑
　漢字辞典ネット
　実用的人名漢字用例
　全国の苗字検索

（以上、１、２で紹介した情報は古いかもしれません。時間があるときにまた修正……したい……できたら……(；´Д｀)すみません）

３．読みやすいレイアウトにする

※最近は自分でHTMLをいじってサイト運営をするより、ブログを利用する方の方が多いと思います。ブログでは小説向けテンプレートを提供しているので、それを使うといいでしょう。

●配色や壁紙について
　まず、背景と文字の配色ですが、コントラストが強くなりすぎないように注意しましょう。パソコンの画面で文字を読むのは、本を読むのと比べてはるかに目が疲れるものだということを知っておいてください。
　黒っぽい背景に暗い色とか白っぽい背景に淡い色というのも、目が悪い人は見づらくて困るそうです。
　背景に壁紙を持ってきて、文字を直接載せる場合も注意が必要です。壁紙によっては文字とぶつかって読みにくく感じられることがあります。

　訪問者の要望を満たしつつ、自分の思い通りのデザインにするのはむつかしいことですが、なるべくいろんな人に読んでもらえるようなページ作りをしたいものですね。

　どんな色にするか迷ったら、いろいろなサイトにあるカラーチャートが参考になります。「ヒトコ頁」さんの色見本のページはまとまっていて見やすいですし、　「ｍａｒｉのいろえんぴつ」さんでは、ペールカラー、ブライトカラーというようにテーマ別に分かれているので、まとめたいイメージがある方にオススメです。

●フォントサイズについて
　文字の大きさも重要です。<FONT STYLE="FONT-SIZE: 18px">のようにピクセル指定するとブラウザの違いによる差はなくなりますが、読者が好きなサイズに表示を変えることが出来ないというデメリットがあります。小さいサイズは見た目がいいけれど、読みづらいこともあるので気をつけましょう。

●行間をあける
　行間は適度にあけましょう。このページのソースを見てもらえばわかりますが、
<STYLE type="text/css">

</STYLE>
　のように、うちではスタイルシートで行の高さを130～170%に指定しています。（<HEAD>～</HEAD>の間に入れる。100%より大きくなるほど行間があく）。値を一つに決めていないのは、ページの内容や字の大きさ、画像とのバランスを考えて変えているからです。
　BODYタグはテーブル以外の文に対して、TDタグはテーブル内の文に対して指定するので、両方同時に指定するには、上のように間をカンマで区切って並べて書きます。どちらか片方だけ指定したい場合は、
BODYだけなら、
BODY{line-height : 150%;}
テーブルだけなら、
TD{line-height : 150%;}
というふうに分けて書きます。

　その他、全体を見て、文章が詰まっているなと感じるところでは空白行をはさんでいますが、これは好みの問題ですね。

●左右のマージンについて
　横方向のスクロールというのは、読みにくくてストレスがたまります。ただでさえページを縦にスクロールしなくてはならないのに、それに横が加わったらもう最悪です。よっぽど面白い内容か友達でもない限り、まず読んではもらえません。画面の左端から右端までびっしり表示するのは避けるのが鉄則です。
　私はテーブルタグを使い、その中に文章を入れています。この方法が一番簡単で使いやすいです。

●１ページの長さについて
　横の長さだけでなく、縦の長さもあなどれません。１ページの長さはあまり長くしない方が斜め読みされる可能性も減るし、長編を何日かに分けてちょっとずつ読む場合に親切だと思います。

●長編を読んでもらいやすくする工夫
　常時接続でない人のために、オフラインで読めるようダウンロードファイルを用意しておけば親切です。連載中の長編も公開してある章までのダウンロードファイルがあった方がいいでしょう（※これは常時接続があまり普及していなかった頃に書いたものです。今は常時接続がほとんどなので、ここまでする必要はないと思いますが、ファイルのダウンロードに応用できるので載せておきます）。

　ファイルはLZHかZIP形式で圧縮しておくのが基本です。解凍ツールを持っていない人のために、自動解凍式のEXEファイルも用意しておくといいでしょう。
　圧縮・解凍ツールを手に入れたい人は窓の杜の「圧縮・解凍」のユーティリティをダウンロードしてください。無料です（最近のパソコンには最初からツールが用意されており、ファイルを右クリックすると圧縮・解凍のメニューが出ます）。

　圧縮したファイルはサーバーの中にフォルダを作ってそこに置いておきます。あとはページのリンクと一緒で、下の例のようにファイル名に直接リンクしてやると、ダウンロードが出来る仕組みになっています。
（例）
　A href="www5a.biglobe.ne.jp/~renca/download/aaa.lzh"
（うちのサイトのdownloadというフォルダに入っているaaa.lzhというファイルにリンクするという意味です。ちなみに上の例のファイル名は実際にはありません）

　その他、レイアウトに関してはネット小説のサイトがいろいろあるので、読みやすいと感じたページのソースを参考にするといいでしょう。字の大きさ、タイトルのつけ方、配色など、勉強になる点がいっぱいあります。フリーＣＧＩを提供しているサイトのように、解説文を載せているところも、読みやすさを考えてレイアウトされているので参考になるでしょう。

　（2009.11.25追記）
　ある小説サイトの新作を読もうとしたら、壁紙とタイトルしか表示されないことがありました。管理人さんに問い合わせたところ、どうも使っているスタイルシートが怪しいということで、それを使わないシンプルなページを作っていただいたら、ちゃんと読むことができました。あとでわかったのですが、私以外にも読めなかった人が何人かいたそうです。

　その小説サイトは壁紙やフォントがおしゃれでいい感じなのですが、凝ったページ作りは諸刃の剣だなと感じさせられる出来事でした。読めなかった人が何人もいたにも関わらず、私以外は誰も言い出さなかったように、もし自分のサイトに不具合があったとしても、よほどでないと教えてもらえないことが多いものです。
　自分のサイトは思い切り好きなように作ってみたいし、かといって、読者の環境によって読めないと困るし･･････。装飾にどこまで凝るかは悩ましいところですね。

４．漢字の使い方に気をつける

●難解な漢字は必要？
　ここを読んでいる人はパソコンで文章を書いている人がほとんどだと思いますが、何も考えずに変換キーを押していないか、ちょっと振り返ってみましょう。自分では書けないような難しい漢字もパソコンなら容易に出すことができます。だからといって、なんでもかんでも漢字にすればいいというものではありません。

　同じ言葉を漢字にしたとき、カタカナにしたとき、ひらがなにしたときで、読者の受ける印象はがらりと変わります。どの言葉を漢字に変換するか、ひらがなのままにするか、あるいはカタカナで書くか、文章を書いて他人に読んでもらおうという人は、そういうことに無自覚であってはいけないのではないでしょうか。

　川上未映子は漢字とひらがなの使い分けについてこう言っています。
「見た目、デザインですね。リズムとデザインの両方で漢字を開いたり閉じたりしています。
（略）
漢字だと読むときの速度が速い。リズムを出すには漢字は便利です」
（2009年12月19日付読売新聞朝刊「関西大学　読書教養講座」より）

　作者の個性もあり、一概には言えないのですが、難解な漢字を使いすぎない方がいいと私は思っています。
　例えば、ある作家が使っている「拘泥る」という表現。私たちは熟語を読む時、音読する傾向があるので、たいていの人はまず「こうでい・る」と読みます。しかし、それでは意味が通じないことに気づいて「こだわる」と正しく読みなおします。この間、ほんのゼロコンマ何秒なんですが読むリズムに乱れが生じてしまいます。一気に読み進んでほしいクライマックスなんかだったら目も当てられません。

　ルビを打つという方法もありますが、あんまりルビだらけの文章も読みにくいものです。　多くの作家の書く文章は見ていただくとわかるように、意外と平易な言葉を使って表現されています。「時」「事」「訳」もそれぞれ「とき」「こと」「わけ」とひらがなで書くのが普通なんだそうです。

　必要性のない難解な漢字を多用した文章を見ると、内容のなさを漢字で飾り立ててごまかしているような印象を受けてしまいますよね。難解な漢字は、どうしてもそれを使わないことには意味が変わってしまうという時にだけ使った方がいいのではないかと思うのですが。
……と、言いつつ、ルビの打ち方を紹介します（笑）

＜ルビの打ち方＞
　下の例ではルビを指定しています。
　たとえばこんな具合《ぐあい》に
　ソースは下の通り。

　たとえばこんな<ruby><rb>具合<rp>《<rt>ぐあい<rp>》</ruby>に
　ルビに対応していないブラウザでは、
　たとえばこんな具合《ぐあい》に
　と、表示されます。ちなみに《　》の部分は他の括弧で置き換えても構いません。

　ホームページ作成ソフトがルビを設定する機能がない場合、HTMLソースを直接触ってルビをつけます。
　「るび」と入力して変換すると、
<ruby><rb>*<rp>《<rt>**<rp>》</ruby>
と出るようにあらかじめ単語登録しておき、*の部分に漢字を**の部分にルビを後から入力するようにすると便利です。

●誤字、誤用法に気をつけよう
　誤字・誤用法は気をつけましょう。私もしょっちゅうやるので大きな顔は出来ませんが、よく見かける例として、

×「うる覚え」「うら覚え」→○「うろ覚え」
×「悪魔で」→　○「飽くまで」
×「名を語る」→　○「名を騙る」
×「いちよう」→○「いちおう」
×「やむおえない」→「やむをえない（止むを得ない）」
×「責任転換」→○「責任転嫁」
×「的を得ている」→○「的を射ている」（「当を得ている」とごっちゃになっていると思われる。「正鵠を得る」からの転用として、間違いではないとする説もあるが、ネットで見かけるこの用法はほとんどが間違って使っていると思う）
「卑下する」の使い方：×他人に対して→○自分に対してへりくだって使う
　２ちゃんねるの注意書きに、他人に対して「卑下する」が使われており、そこから広まったのではないかと思うのですが、違和感を覚えたので読売新聞の「日本語　日めくり」欄に問い合わせてみました。すると、2011年１月１８日の紙面でこのような回答をいただきました。

漢字の「卑」と「下」自体には「自己」の意味は含まれていないから、「他人を卑下する」も間違いとはいえないかもしれない。ただし、多くの用例は、自分を卑下するものだ。やはり、へりくだる気持ちで用いるべき言葉だろう。

　その他に多いのはことわざの使い間違い。こういうときに使う言葉じゃないだろ！　とツッコミたくなる使い方をよく見ます。
　Yahoo!の映画レビューで「二頭追うものは一頭追えず」というタイトルを見たことがあります（正しくは「二兎を追うものは一兎をも得ず」）。思わず目を疑いましたが、考えてみれば、この例や上に挙げた例のような間違い方をする人というのは、言葉を「意味」じゃなくて「音」で覚えているんでしょうね。

どんなシリアスな場面でも誤字・語用法があると萎えてしまいます。誤字・語用法は恥をかくだけじゃなく、作品世界をぶち壊しにする恐れがあるので注意しましょう。

（2005.7.30、2009.9.30追記）＊＊***********************************************************************
　「憮然」「姑息」「檄を飛ばす」については、平成15年の文化庁の国語世論調査によると、国民の７割が間違って使っているとか（ハイ、私も使ってました）。
　＜檄を飛ばす＞
　　　○自分の主張や考えを広く人々に知らせて同意を求めること
　　　×元気のない者に刺激を与えて活気付けること
　＜姑息＞
　　　○一時しのぎ
　　　×卑怯な
　＜憮然＞
　　　○失望してぼんやりしている様子
　　　×腹を立てている様子
　このニュースを聞いて以来、私はこれらの言葉を使えなくなってしまいました。だって、アナウンサーや小説家でもいまだに使ってる人がいるんですよ。間違った意味の方が広く浸透しちゃってるんですよ。
　正しい意味で使えば間違って使ってるとほとんどの人に思われるし、かといって今まで通り間違った意味のまま使いたくないし。こういう場合はどうしたらいいんでしょうね。便利な言葉だったのに。
***********************************************************************

　テレビを見ていて、新聞や本を読んでいて、友達や家族と会話していて、疑問に思ったこと、訊かれてわからなかったこと、ふと引っかかったことは、必ず辞書やインターネットで調べる癖をつけましょう。そうすることで知識は蓄積・整理されていき、書くネタが生まれます。

　インターネットで調べる際、気をつけなければいけないのは情報の信憑性です。たとえばネットの百科事典とも言うべきWikipediaは多くの人が利用していますが、誰でも編集できるということを忘れてはいけません。まことしやかに書かれていても、誤った情報である場合があります。調べるときはなるべく公式ページを、それも複数のページを当たったほうが無難です。

　また、良書は山ほど読みましょう。小説に限らず、エッセイ、ノンフィクション、詩、評論など、いろいろなジャンルのものを読んで、幅広い知識を身につけておくと、意外なところで役立ちます。

　読書は語彙を増やすためにも必要です。言葉の使い方は辞書を引いただけでは身につきません。意味は合うけどこの言葉はこの文脈の中で使うのはおかしいな、と気づくセンスや、たくさんある類似語の中からもっともふさわしい言葉を選び取るセンスは読書をしないと培われません。

●余談：セリフの最後の句点と<……>と<？><！>の扱い
　余談ですが、ちょっとした決まりごとを。
　「今日はいい天気です」のように、セリフの最後の句点（。）は書かないのが普通です（児童書は除く）。平野啓一郎のように書く作家もいるにはいますが、少数派です。

　「ああ……」のように、余韻や沈黙を表す<……>は<…（３点リーダ）>を二つ重ねて書きます（セリフだけじゃなく地の文でも同じ）。入力するには「・」を三つ打って変換すれば出ます。

　「ほんと？　そうだったの！　知らなかった」のように、<？>や<！>の後に文章が続く場合は空白をひとつ空けます（これもセリフだけに限らず地の文でも同じ）。

　以上は趣味で書いている分には別に守らなくても支障のない決まりごとですが、やってみると、いっぱしの作家になった気分が味わえるというメリットがあります（笑）

５．安易に英語のタイトルをつけない

　勝手だろ！　と言われりゃそれまでですが、タイトルは安易に英語にしないほうがいいと思います。ちゃんと理由があって、意味のある英語のタイトルをつけるのならいいのですが、ネットで見かける英語のタイトルのついた小説は、なんとなくカッコいいから英語にしてみたというようなものが少なくありません。
　その作品のタイトルは英語でないといけませんか？　日本語では表現できませんか？　英語で意味を曖昧にぼやかして、雰囲気でわかってねと思ってつけていませんか？
　それだけでは意味をなさないような、漢字一字だけのタイトルも同じことが言えます。また、歌のタイトルをそのまま流用しているものもよく見かけます。
　タイトルは作品の顔。手を抜かず、その作品のイメージが伝わるものをつけましょう。気の利いたタイトルがついていると、それだけで作品の価値がグッと上がります。

６．評価は読者に委ねよう

　ついでに、謙遜しすぎるのも良し悪しだと言えます。自分の書いたものを「つまらない」「くだらない」「お粗末」などなど、卑下するのはやめませんか。
　例えば、「これは私が書いた実につまらない、小説とも呼べないような駄文です。読むだけ時間の無駄です」（実際にあった例です)と紹介されていたらどうでしょう。読む気になれますか？
　言い訳を書いてしまいたいのは誰でも同じです。私だってどれだけ並べ立てたいことか。
　でも、自分のサイトで発表するということは、少なくとも不特定多数の人に読ませるだけの自信はあるということなんですよね。だったら、潔く腹をくくって評価は読者に委ねましょう。読者が読む前に、読む気をそぐような言葉を並べるのはやめにしましょう。

７．感想をもらいやすくする工夫

　料理を作る人がおいしかったの一言を聞いて嬉しいように、小説を書く人も感想をもらえるととても幸せなものです。でも、読者側にしてみれば感想をＢＢＳに書き込んだり、メールで送ったりというのは、結構面倒なものです。
　そこで、項目を選んで送信ボタンをぽちっと押すだけで、気軽に言いにくいことも言ってもらえるよう、アンケートをつけてはどうでしょうか。メールアドレスが表に出ないので、ウィルスメールやダイレクトメール防止に管理人へのメールをこのメールフォームで送ってもらうというようにしても便利です。

　私が使っているメールフォーム用CGIは「kent-web」さんの「POSTMAIL」です。項目数の増減はＣＧＩを触らなくてもHTMLのページでできるので、ＢＢＳを自分で設置できる人なら簡単に置くことができます。
　ただし、感想フォームを置いたら毎日バンバン感想が届くなんて期待してはいけません（笑）

(2005.7.2追記）
　もっと簡単に読者の反応がわかるツールがあります。「拍手」というツールで、その名のとおりクリックすると拍手が送れるというものです。二度目以降は一緒にメッセージも送れます。これだと読者の負担も軽く、気軽に送ってもらえるでしょう。
　→「Pati Pati」　ツール配布
　→「web拍手」　こちらはツール配布もしてますが、CGIが置けない人用に無料登録で使用できるようにもなってます。

８．ヨコシマ系、アダルト系コンテンツは注意書きを

　BLとか濃厚なアダルトものが苦手な人もいます。あなたのサイトが全部それ系の作品で統一されているならともかく、そういう作品には注意書きをつけておきましょう。ごく普通の作品の中に無造作にそういうコンテンツを紛れさせると、知らずに読んだ人は腰を抜かします（体験談（笑））。

９．検索エンジンに登録する

●検索にヒットしやすいページ作りをする
　キーワードに気を配ろう
　せっかく書いた小説はたくさんの人に読んでもらいたいものです。検索エンジンに登録することでアクセス数が増えます。検索でヒットして見にきてくれる人の数もあなどれないので、トップページや小説を置いたページにはキーワードに引っかかりやすい具体的な言葉（オリジナルサイトなら「恋愛小説」「ファンタジー」などのジャンル、ファンサイトなら作品名はもちろん、キャラの名前、カップリング用語など）を散りばめておくと効果的です。
（例）
　ドラゴンボールについて検索するのに人はどんなキーワードを入れるだろうかと考えてみると、「ドラゴンボール」、「DB」、「DRAGON BALL」、あるいは「悟空」、「ベジブル」、「サイヤ人」といった語が挙げられます。もし、あなたのサイトでドラゴンボールを扱っているにもかかわらず、どのページにも「DB」という略称しか使っていなければ、当然「ドラゴンボール」で検索している人にはヒットされません。サイトマップや作品紹介のページには同じ言葉ばかりでなく、さりげなくバラエティを持たせた語句を置いておくといいですね。どういう言葉を散りばめておくと検索されやすいか、検索する人の立場になって考えてみると効果的だと思います。

　ロボット検索では、トップページなどのTITLEの下のMETAという行で、description　や　keywords　として、サイトの説明文やキーワードを並べておくと、それを表示してくれるので効果的です。

<META NAME="keywords" CONTENT="キーワード１,キーワード２,キーワード３……">
<META NAME="description" CONTENT="コメントを書く">
<HEAD>～</HEAD>に上の２文を入れてください。

＜例＞
<HEAD>
<TITLE>サイト名</TITLE>
<META name="keywords" content="小説,創作,SF,時代小説">
<META name="description" content="オリジナルのＳＦ小説と時代小説を置いています。">

●海外からの訪問者にどう対応する？
　海外からも来て欲しいなら、ファンサイトの場合、イラストの英文説明も忘れずに。英文を考えるのが面倒だったら、キャラ名だけでもいいので添えておきましょう。この時、うっかりして２バイト文字で英文を入れないように。相手の環境が日本語対応でないと文字化けを起こします。
　また、海外サイトの中には日本語がわからないのをいいことに、日本のサイトのイラストを無断転載したり、Ｔシャツにプリントして売っているところまであるとか。「無断転載禁止」とか、「転載したい人はメールで許可を取ってください」とかの英文説明は入れておいた方がいいでしょう。
＜例＞
　　No part of this homepage may be reproduced in any form without permission.
　　　（このサイトの中のどのページも、いかなる形態でも許可なく複製を禁ず）
　でも、入れておいても盗っていくやつぁ盗って行くもんです（苦笑）
そういうときには下に紹介しているこれらのサイトが、いろいろな疑問や悩みの強い助っ人になるでしょう。

（2006.9.22追記）

　最近こういうバナーを貼ってあるサイトをよく見ませんか？　これは「オンライン・ファンアーツ・プロテクション」という同盟のバナーです。
　オンライン・ファンアーツ・プロテクションとは、海外サイトの日本人作品無断転載に反対／無断転載禁止の意思表示をするリンク同盟です。イラストを展示しているページの前にこのバナーを貼ることで、クリックすると「無断転載は盗作と同じであり、作者の努力を踏みにじるもので、転載したければちゃんと許可を得るべきである」ということが書かれた説明文（英文）のページに飛ぶようになっています。ファンアートだけでなく、オリジナルのイラスト用のバナーや、中国語、韓国語のバナーもあります。
参加は上のバナーからどうぞ。

他にこういうサイトもあります。

ニカ国語サイトの作り方（kurumeさんに教えていただきました。どうもありがとうございました）
　画像を見に来る海外からの訪問者のために、自分のサイトの一部を英語化したい、リンク希望のメールに対して返事を書きたい、英語圏以外の人にも見てほしい、無断転載した相手に抗議したりアクセス制限をかけたい……でも、充分な語学力がなくて出来ない！　という、ネットをやっていれば必ずぶち当たる言葉の壁。
　いろんな悩みに経験豊富な管理人さんが懇切丁寧に解説してくれます。そのままつかえる例文集、実用リンク集など、お役立ち情報がいっぱいなのが心強い。

海外ファンサイト事情
　無断転載されないための具体的な対策など。

●どの検索エンジンに登録すればいいか
　Yahoo！に登録されるとアクセスの大幅増加が見込めますが、サイトを推薦しても必ず登録してもらえるわけじゃないので、２週間くらい待って返事が来なければダメだったんだと思いましょう。気長に何度も申し込むと、もしかしていつかは載せてくれるかもしれません（笑）　私見ですが、どうもYahoo！というところはデータベースを評価しているようです。小説をいっぱい載せているより、用語辞典などのデータベースを置いているサイトの方が登録されやすいような気がします。あくまで私見ですが。

　ただ、アクセスが増加するということは、それだけ多くの訪問客が流れ込んでくるということで、人数が多ければ多いほどそれに比例して困ったさんも増えてきます。
　礼儀知らずなメールを送りつけられたり、ウィルスメールに悩まされたり（だいたいそういう困ったさんはセキュリティ対策もしていないことが多い）、BBSがレスに困るような書き込みであふれて、そのせいでサイトの雰囲気が変わってしまい、本当に来てほしいお客さんに逃げられたりといった可能性もなきにしもあらず。

　精神的お子様にサイトを荒されたくないから敢えて宣伝はせず、限られたお客さん相手にひっそりと運営するというスタンスの人もいます。でも、いろんなトラブルを乗り越えてサイト運営をしていくことができたら、それはそれでいい勉強にもなるし、そのノウハウや人間関係での経験はあなたのよき財産になることでしょう。どっちの道を選ぶかはあなた次第です。

　一般の検索エンジンの他に、ネット小説系のサイト、同人ならアニメ．コミック系サイトにも登録しておきましょう。たとえば「サーファーズ・パラダイス」など。
　自分の作品の紹介文を書かなければならないサイトもありますが、読んでみたいと興味をそそるように書くのがポイントです。卑下したり謙遜したりは禁物。自分が読者ならどんな作品を読みたいかを考えて工夫しましょう。
　これらのサイトには登録して放ったらかしというのではなく、自分のサイトの内容更新に合わせて時々登録内容を更新しましょう。更新したものは最近の日付順に上位に表示されたり、最新の登録作品ページに載ったりするので、そこから新たな読者を呼ぶことができます。ただし、上位に載せてもらいたいからといって、意味もなく登録を更新するのはマナー違反ですよ。

●＜番外＞検索で見つけられないようにするには
　いくら入口を隠していても、検索をかければ秘密のページでも簡単に見つかってしまいます。こっそり公開している裏ページを検索されないようにガードする方法が、下のページで紹介されています。
→検索エンジンのクローリング回避の方法
→ロボット避け＆直リンク弾き

10．相互リンクの是非

　アクセスアップの方法のひとつとして、人気サイトとの相互リンクを勧めている人もいますが、私はこれには賛成できません。人気のあるサイトというのは、管理人さんが訪問者を楽しませようと努力しているから人気があるのであって、アクセス数はいわばその努力の賜物です（悪評高くてアクセス数が伸びる場合もありますがこれは例外）。リンクしてもらって労せずそのオコボレを頂戴しようなんて根性は情けない(ToT)　第一、そこの管理人さんに対して失礼じゃないか。
　自分の力でビッグになってやるぜ～！
　そういう気概を持とうではありませんか。サイトを立ち上げた以上、あなたはひとつのお店のオーナーなんだから。
　内容を充実させる努力さえ続けてれば、営業活動なんてしなくても人は来てくれるものだと思います。

　アクセスアップをもっとつきつめて考えてみたい人はこのサイトがお薦めです。
　　「アクセス向上大作戦」

11．ファンサイトと著作権の問題

　ネットでファン小説やイラストを公開するのは実は著作権法違反だって知ってました？　原作やアニメの画像などを取り込んで公開するのも同じ。評論の中での部分的引用などを除くと、ファンサイトのほとんどの活動は違法行為だと言って差し支えないでしょう。まずこれを自覚しておきましょう。自覚するのとしないのとでは大違いです。
　好きだから、訪問者数が少ないから、利益を上げてないからというのは言い訳になりません。いつあなたのサイトが著作権法違反で告発されたとしてもおかしくはないのです。

　著作権法違反というのは名誉毀損などと同じ親告罪で、被害を受けた側が訴え出ない限り、違反者は罰せられることはありません。だからといって訴えられないから何をしてもいいってことにはならないと思うんですよ。ファンサイトを運営するなら、原作者や他のファンに対する最低限の仁義（キャラや作品のイメージを貶めない、作品を使って金儲けしない）は守って欲しいと思います。
　では、自分の権利を侵すファンサイトに対して、なぜ著作権者は見て見ないふりをしていてくれるのでしょうか？　ひとつには膨大な数のファンサイトに対していちいち告発している暇と費用がないということと、もうひとつにはファンサイトの活動が必ずしも著作権者にとって害になるわけではなく、ファン層の拡大といった販売促進につながるメリットも無視できないからなのです。

　ですが、これだけネットが普及し、誰でもサイトを持つようになってくるといつまでもそういうわけにはいきません。ファンサイトを野放しにしておけば、自分たちの権利が脅かされるという危機感を著作権者は持ち始めています。今日は黙認されていても明日はどうなるかわかりません。どこまで許可してどこまで許可しないかという線引きはそれぞれの著作権者のサジ加減に委ねられていて、原作のイメージを損ねないものなら可というところから、ファン活動をまったく認めないというところまでさまざまです。
　ときどきはあなたが二次使用している原作のサイトへ行って、ガイドラインが出来ていないか、既にあるのならそれが変更になっていないか、チェックしておきましょう。そして、いざ著作権者からコンテンツの削除やサイトの閉鎖を求められたらどうするか、そのときの対応を考えておきましょう。でも、他のサーバーにサイトを移して逃げ回るような真似をすると、他の良心的なファンサイトの迷惑になるのでやめましょう。

　さて、これはマンガ家の山田南平さんのダンナ様が作られた二次創作と著作権についてのサイトです。著作権者側からの説明や山田さん個人のガイドラインも載っていて参考になりますよ。
　Copyright 2009　○○○○　All rights reserved.　ってファンサイトのTOPページで宣言するのはマズイんですってね。そういう具体例も載っています。タイトルは難しそうですが、とてもわかりやすく読みやすくまとめられているので、ファンサイトのオーナーは一度目を通しておかれるといいのではないかと思います。

著作権について　～マンガとの関係～

　こちらもいろいろと参考になるでしょう。

同人誌生活文化総合研究所
まんが・アニメ・同人誌にまつわる様々な話題について、幅広く情報を集め、分析を行うサイト＆サークルです。管理人：三崎尚人さん

しゅんしゅんの著作権講座
「誤った知識や解釈でサイト管理人さんが傷ついたりサイトを閉めるようなことが無くなるように」という考えをメインに、サイト管理人が出来る限り著作物を使える方法を教えてくれるサイト。管理人：しゅんしゅんさん

12．超初心者が初めて小説を書くには

　ド素人の私がこんなことを書くのは非常におこがましいのですが、小説を書きたいけどどうやって書いていいのかさっぱりわからないという人が多いので、私が実際にやった例やネット小説を読んで感じたことをもとに、基本的な事柄をご参考までに紹介します。

●ストーリーの組み立て方
　宮崎駿は作品に取りかかる際、その作品世界が一目でわかるようなイメージボードを描くことで知られています。イメージボードさえ出来れば、その作品はもう完成したも同然なのだとか。
　上橋菜穂子は『獣の奏者』２巻のあとがきで、「決して人に馴れぬ孤高の獣に向かって、竪琴を奏でる娘」という光景が突然頭に浮かんだことが執筆のきっかけだったと書いています。

　このように、ひとつの光景、ひとつのセリフを手がかりとして、そこからストーリーをふくらませていくという人が多いようです。逆に言えば、その光景、そのセリフを書きたいがためにストーリーを作るということですね。

　ストーリーを作りたいのに断片的なアイデアしか浮かばないという人は、まずそのアイデアを紙に書き上げていきましょう。たとえば、Ａ４のプリンタ用紙を適当に折りたたんでポケットに入るサイズにします。それとペンを持ち歩き、アイデアが浮かんだらすかさずメモをとります。学校でも、職場でも、家庭でもです。

　アイデアそのものがなかなか浮かんでこないという人は、ストーリーの順番にこだわらなくていいので、とにかく頭の中でキャラを動かしましょう。たったひとつのセリフでも、ひとつのシーンでもいいのです。こういうことを言わせたい、こういうことをさせたいと思ったことを片っ端から書いていきましょう。

　あとで並び替えたりするので、用紙は最初から小さいサイズのものを何枚も用意して使った方がいいかもしれません。お話のプロット作りの際に付箋を使うという漫画家もいますが、好きな場所に移動させられるのでそれもいいアイデアです。ケータイに打ち込む方が慣れている人は、入力したものを自分のパソコン宛にメールするという方法もあります。

　ラストシーンまで考えたら、物語のおおまかな流れにそって、メモしたことを別の紙に書き写していきます。このとき、さらにアイデアが浮かんだら書き込めるように、余白をいっぱい取っておきます。

　ご都合主義な話に陥らせないためには、伏線もきっちり入れていきましょう。読んだときに、ああこれ何かの伏線だなとバレないもの、それでいて読者の記憶に引っかかるものがいい伏線です。一番いいのは、それ自体がストーリーを肉付けするエピソードであり、後で起きる出来事の伏線でもあるという一石二鳥のエピソードを書くことです。

　ラストシーンが何通りも浮かんだり、そのストーリーには使えないアイデアがあったら、別の紙に書いておきます。また別の作品に使えるかもしれないので、書き留めたアイデアは捨てないようにしましょう。

●キャラの設定書をつくる
　アイデアのメモと同時進行で、登場人物がどんな人間なのかという設定書を作ります。どんな性格で、どんな価値観を持ち、どんな家庭に育ち、どんな人生を送ってきたのか、ひとりの人間をこの世に生み出すつもりで作ります。

　設定書を作り、そのキャラがどんな人物であるかを最初にはっきり把握しておくと、どういう場面でも、そのキャラならどういうセリフを言うか、どんな行動を取るかがおのずとわかってきます。いわば、キャラに導かれてストーリーが進んでいくのです。

　反対にキャラを把握しきれていないと、この場面でこのキャラはどういうリアクションを取るだろうか？　と執筆の最中に悩んで行き詰ってしまったり、ストーリーの都合にキャラが振り回されて、そのキャラらしからぬ言動を取らせてしまうことになります。
　ですから、面倒くさくてもキャラの設定書は絶対に作りましょう。

●冷静な心と熱い心で書く
　紙にまとめたアイデアのメモを見ながら、妄想力（想像力では足りません。自分の作り上げた世界にどっぷり浸かることが必要です）を働かせてアイデアとアイデアをつなぎながら物語を紡いでいきます。メモしたことと違う展開になってしまったり、予期せぬところでお話が膨らんだりしても、気にせずどんどん書いていきましょう。乗っているときは文章に勢いがあり、そういうときに書いたものは悩みながらちょっとずつひねり出したものより面白いことが多いです。

　最初の予定と違う方に話が転がって行ったとき、このキャラ、こんなことを考えていたのかとか、過去にこういうことがあったのかとか、変な話ですが自分でへえ～そうだったのかと感心しながら書くことがあります。
　これは多分、無意識の領域に眠っていたアイデアが、書いているうちに意識上に上がってくるということなのかもしれません。
　だから、いくらアイデアをあらかじめ書きとめておいても、実際に書いてみないとどういう話に仕上がるかはわからないのです。

　物語の初めから書きにくい場合は書きやすい中盤のシーンから書けと言う人もいますが、私はお勧めしません。途中の部分が既に出来上がっていると、そこにつながるように初めの部分や終わりの部分を後から付け足して書くのが難しいということと、既に書いたことに縛られて、思いついたネタを盛り込みながら書くということがやりにくくなるからです。

　小説は映画でいえば、脚本、演出、キャスティング、大道具、小道具、監督のすべてを自分ひとりで、しかも文章だけを使ってやらなければいけません。
　醒めた目で物語の全体を俯瞰《ふかん》しながら、同時に、物語の中に入り込み、キャラに感情移入して細かい部分を書くという二つの作業が必要になります。
･･････なんて言うと難しそうに聞こえますが、書いているうちにできるようになります。

●リズムが命
　文章にリズムがあること。これが小説を書く上で一番大事だと思います。2009年9月に、故・向田邦子が自身の小説を朗読する肉声の録音テープが見つかりました。声に出して読みながら、小説を推敲しているところではないかとされています。自分の小説を音読して推敲する作家は他にもおり、作家がいかに文章のリズムを大切にしているかということの表れですね。

　人は誰でも自分なりの文章のリズムを持っています。それを発揮するには、頭の中で考えをまとめてから、書くときは一呼吸で書くのがいいのではないでしょうか。考えがまとまらないまま、書いている途中で言葉を足してみたり語尾を変えてみたりと文章をツギハギにしていくと、どうしてもギクシャクしてきます。推敲はある程度の量を書き終えてから通して読んでみて、全体の中で収まりが悪い文章を手直しするようにするのがいいと思います。

●常に読者を楽しませるように意識する
　自分が楽しんで書くことも大切ですが、読者の目は常に意識しましょう。
　たとえばサイトやブログで公開する場合、ページの冒頭で引き込み、途中に最低ひとつは山場を作るか表現に工夫を凝らして、これは、と読者に思わせる仕掛けを作り、ページの終わりには次をクリックしてみたいと思わせるような引きを用意する。
　たとえそれが出来なくてもそんなふうに意識して書いていけば、だらだらした展開で読者を退屈させたり、独りよがりになって読者を置いてきぼりにしたりすることは少なくなります。

　また、ただの作文になってしまうか、まがりなりにも小説と呼べる代物になるかの分かれ目は、種明かしのあるなしです。読者を楽しませようという工夫のない小説は、えっ、なんでここでこんなことまで書いてしまうの？　ちょっとずつ小出しにするとか最後まで明かさないでおいた方が面白いのに･･････というのが少なくありません。

　物語のどの段階で何を書くか書かないでおくかは重要なポイントです。読者をミスリードしておいて、こう思わせていたけど実はこういうことでしたと最後で明かす、ミステリの手法が普通の小説でも有効です。読者はみんな楽しませてほしい、意外な展開で驚かせてほしいと願っているものです。自分が読者ならどういう展開にすれば面白いかを常に考えましょう。

●妥協はしない
　展開に行き詰ったり疲れてくると、つい、よくありがちなパターンでお茶を濁してしまいたくなりますが、絶対にそれをやってはいけません。あなたの小説は愚にもつかないただのゴミと化します。
　自分にしか書けない表現、自分にしか書けないストーリーを常に目指しましょう。誰かが既に書いたような、ありふれたお話しか書けないのなら、あなたが小説を書く意味がないじゃないですか。あなたにしか書けないことがあるはずです。これでいいやと思ったらおしまいだと肝に銘じましょう。

　ここで読書家の方への注意点を。
　たくさん読書をする人は語彙が豊富なので独創的な表現がたやすくできるかと思われるかもしれませんが、読書家ほど意外と紋切り型に陥りやすいのです。
　なぜかというと、読書家はなまじいろんな言葉を知っているため、こういう場面ではこういう成句や常套句を使うのが普通というときに、ついそれを使ってしまうからです。ここはちょっと立ち止まって、手垢のついていない他の表現がないか考えてみましょう。

　趣味で自分のサイトに発表する程度なんだから、そこまで完璧を目指さなくたってと思うかもしれません。でも、どうせ他人に読んでもらうんだったら、楽しんでもらえるものを書いた方が自分も楽しいと思いませんか？

●知らない分野のことを書くときは資料を読む
　たとえば江戸時代の市井の人々を登場させた人情ものを書くのなら、江戸時代の史料、町人の文化や風俗などに関する資料をできるだけたくさん読みましょう。でも、読んだからといってそれをそのまま小説の中では使えないことが多いものです。10冊読んでも活かせるのはよくてせいぜい２～３行。
　せっかく読んだ資料なんだから引用してやろうなどというビンボくさい根性は捨てましょう。読んだ資料を使ってやろうという姿勢で書くと、それに縛られてお話がつまらなくなります。

　仕入れた知識は決して無駄にはなっていません。しっかりとあなたの血肉になっています。たとえ作品に表立って出てこなくても、文章の端々、設定の端々から読者にはそれが伝わります。知識の裏づけがあって書いた場合の方が、裏づけなしで書いた場合より作品に奥行きが出るのは間違いありません。

　そう、資料とは引用するものではなく、いったん自分の中に蓄積、発酵させ、そのエキスを文章の中へとアウトプットするために使用するものなのです。

　引用した資料は作品の最後にタイトルと著者名、出版社名を挙げておきましょう。それをしないと盗用になってしまいます。

　社会の仕組みや日常生活の描写など、当たり前のように知っていることは資料なしでも書けますが、気をつけないといけないのは、知っているつもりのことが間違っていることもあるということです。よく知っていることは敢えて調べようとしないし、誰かに指摘されるまで間違いになかなか気づかないものですが、間違いを指摘してくれるネットの読者は稀です。

　自分の常識が世間の非常識ということだってあります。
　たとえば、女子高生とその家族の日常をコミカルに描いたマンガ『あたしンち』で、姉が使ったあとのタオルに鼻毛がついていたと弟が怒るシーンがあります。
　ええっ、家族でタオルを共用してるの！？　と、オチよりもそっちに気を取られてしまったのですが、きっと作者の家庭ではそういう習慣なのでしょう。

　さらに、SMAPと明石家さんまのバラエティ番組で、バスタオルとパジャマの洗濯は週に１回という中居正広に周りの出演者たちが「え～っ、普通毎日でしょ。ありえな～い」と言っていましたが、うちもそうなので、私としては「え～っ、そんなことでひんしゅく買うなんてありえな～い」という気分でした（い、いや、今は一日おきに洗うようにしています。さすがに一週間に一度はさすがにヤバイかなとだんだん思えてきて(笑)）。

　バスタオルやパジャマを毎日洗濯するのが普通なのか、一週間に一度でいいのか、家族で顔拭きタオルを共用するのはアリなのかナシなのか･･････どれが正解と決められるものではないでしょうが、ただ言えることは、人は自分の家庭や住んでいる地域で通用していることが常識と思い込むものなんだということです。

　あなたが常識だと思って書いたことが大多数の読者にとって非常識になるなら、そこは読者に違和感を持たれないように注意した方がいいかもしれませんよ。

　小説というのは嘘ごとを読者に信じてもらう世界です。どんなに荒唐無稽な話でも、「そういうこともあるかもしれない」と読者に思わせることができれば勝ちなのです。反対に、「嘘くさい」と一瞬でも読者を白けさせてしまったら終わりです。

　嘘ごとにリアリティを感じさせるために、資料を読んだり自分の知識が正しいか検証したりしてミスのないように神経を使うことが必要だと言えます。

●小説、ドラマ、アニメ、映画で修行する
　小説を読むとき、どんなふうに読んでますか？
　物語世界に入り込んで登場人物に感情移入しながら楽しむ。それはそれでいいのですが、あ、この表現いいな、こういう表現の仕方があったのかと気づくことがあるでしょう？　そのときは、その表現を頭に叩き込みます。

　表現だけでなく、キャラの登場のさせ方、設定を読者に伝えるやり方など、いいと思ったものはその手法をしっかり覚えておきましょう。
　キャラの活躍がかっこいいと感じたら、どのように表現すれば読者はかっこいいと感じるのか、感動して涙腺がゆるんだときは、どうしたら読者にそのような感情を呼び起こすことができるのか、分析しながら読み進めましょう。

　同じように、ドラマやアニメ、映画を見ているときも、ただ漫然と見ているのではなく、いいと感じたところを、なぜいいのか分析しながら吸収すると役に立ちます。

　そして、自分がこの作品の作者なら、どのように作るかを考えてみます。キャラの設定を変えてみたらどうなるか、違う結末にするならどうするか、続編を作るならどんなストーリーにするか、などなど。

　反対に、つまらないと思った作品はなぜつまらないのか、どうやったら面白くなるかを考えてみましょう。

●ヘタな文章は読まない
　いい文章は読んでいるうちに自然と体にしみこみ、文章力を高めてくれます。最近は自分では本を読まないのに小説を書きたいという人が多いんだとかで、実に奇っ怪な現象だと思うのですが、読書をしない人にどれほどの文章が書けるというのでしょう。

　ロシア語同時通訳者で作家の米原万里は『米原万里の「愛の法則」』の中で、日常生活で必要なのはせいぜい７００語くらいの語彙と五つくらいの文型であると言っています。その程度で充分コミュニケーションは取れてしまうものだと。だから言語能力を高めようと思ったら本を読まないといけないのだそうです。

　日常会話では小説で使うような抽象的な言葉や書き言葉は使いません。本を読むことでそれらを吸収することが必要なのです。

　いい文章は文章力を高めてくれると書きましたが、逆も真なりなのですね。つまり、ヘタクソな文章を読んでいると文章力が落ちます（じゃ、このページも読まないでおこうってか。そう言われると思ってたんだ(^^;)）。
　近頃じゃプロと呼ばれる作家の文章も怪しいもんですが、これを読んでいるあなたはネットで他人の書いた文章に触れることが多いでしょう。その際に「あ、この文章、下手だな」と思うことはありませんか？

　そう感じたら、即刻そのページからは回れ右です。下手な文章は伝染します。読んでいると知らず知らずのうちに影響を受けてしまいます。プロの作家の中にも執筆するときは他人の小説を読まないようにしているという人もいますが、これは相手の文章が下手だという意味じゃなく、他人の文章がいかに自分の文章に与える影響が大きいかということなんですよね。
　いい文章が書きたかったら、極力、下手な文章には近づかないようにしましょう。
（じゃ、このページは……せっかくここまで読んだんだから、ええい、構うものか、最後まで読んでけ～～！(笑)）。

●テクニックにこだわるより書く
　実は小説作法の本を読むのもほどほどにした方がいいんですよ。なんか自分で書いたことと矛盾してますが（あの文章書いた頃はまだそんなに小説書いてなかったもんで……。後から考えが変わりました）。
　小説作法の本は確かに参考にはなります。でも、文章術というか、テクニックばかりにとらわれると、瑣末的ななことにこだわってしまい、のびのびとした文章が書けなくなってしまうんです。

　独特の文体で知られる町田康の文章は、句読点なしで何行もダーッと続いたりするのですが、読みにくくはなくリズミカルで、それが彼の個性になっています。こういうスタイルはもし彼が小説作法の本を教科書のように読んでいたら身につかなかったでしょう。

　町田康はパンクロック歌手などを経て作家になりました。小説を書くための勉強など、わざわざしていないだろうと思います。自分が書きたいように書いたら他人を楽しませるものが書けた。ただそういうことなんでしょうね（落語が好きだと言っているので、独特のリズム感は落語で身につけたのかもしれません）。

　自分のスタイルを持っている人はへたに文章を矯正しようとしたり、こう書くのが正しいと枠にはめてしまうと、かえって持ち味を殺してしまうということです。
　それよりも書いていく道すじで、どう書けばいいかはわかっていくものだから、とにかくひたすら書けばいいのだと思います。

　これは作家レベルじゃなくても、趣味で小説を書く超初心者の私たちにも当てはまることです。文章は書けば書くほど上達します。へたはへたなりに（笑）　反対に、書かないでいると劣化します。

毎日ブログを書いているから文章修業になっているわと思っているそこのあなた、ブログの文章と小説の文章はまるで違います。たぶん、脳の使ってる部分も違うはず。ブログで日記なんて書いてる暇があれば、一行でも小説を書きましょう。

　余談ですが、文章にはその人の価値観、品性がもろに表れます。それを考えると怖いですよね(^^;)

●書けば書くほどコツがつかめる
　なんでもいいから悩むより書くのがいいということはわかっても、実際に書いてみると細かいことが気になってしまうと思います。

　たとえば、読点をどこで打つのがいいのか、自分の好きなように打ってもいいものなんだろうかとか、登場人物の名前が太郎だったとして、「太郎は」「太郎は」と何回も名前で書くのはくどいのか？　どのあたりで「彼は」と書くべきなんだろうとか、＜太郎は、「明日もいい天気だろう」と言った。＞と、書くべきなのか、＜太郎は言った。「明日もいい天気だろう」＞と書くべきなのか、とか、ひとつひとつの表現の仕方がわからなくて、ああでもないこうでもないと悪戦苦闘しながら私も書いていました。

　超初心者の方ならきっと、思い当たる節があるでしょう。どう書くのが小説として正解なのか？　自分が書いている書き方でいいのか？

　答はズバリ、たくさん書け。書けばおのずとコツがわかる。これに尽きます。
　読点は自分が読んで気持ちのいいところに打ちましょう。それが自分のリズムなんです。太郎の例で言えば、「太郎は」と書くのがいいか、「彼は」と書くのがいいか、あるいはいっそ「男は」と書くのがいいのかは、回数をこなしているうちになんとなくその場面の雰囲気でわかってきます。

　また、最初のうちは読者に伝わらないかもしれない、わかってもらえないかもしれないという不安から、ついつい描写が冗長になってしまいますが、慣れてくると無駄な言葉を削ることができるようになってきます（無駄な言葉を削るのはとても大事ですが、自分がすべてわかっている神の視点にいるため、読者が何をわかっていて何をわかっていないかを感じ取るのが難しくなります。従って、書くべきことを省いてしまっているということに気づかないことも多いのです。常に読者の目線に立って、です）。

　小学生の作文のように、出来事を律儀に頭から全部書いていたのが、書くべきことと省略すべきことがわかってきたり、回想シーンで後から見せたり、キャラに語らせたりというテクニックらしきものが使えるようにもなってきます。

　何本か書いてストーリーの組み立てに慣れてくると、この話なら原稿用紙に換算して何枚で収まるな、とか、そういったこともつかめるようになってきます（wordで書いて、メニューのファイル－プロパティ－詳細情報を見ると、スペースを含めた文字数が出るので、それを400で割ると原稿用紙の枚数に換算できます）。最近の文学賞は「パソコンで印刷した場合は何枚」と別指定されているので、原稿用紙換算は不要になってきましたが。

　また話はここに戻りますが、どのように書けばいいかという判断力の元となるのが、今までにあなたが積んできた読書経験なんです。読書によって体にしみこんだ物語の構成要素が、こういうときはこう書けばいいと無意識のうちにあなたに教えてくれます。

そうです。小説を書けるようになる一番の近道はやはり読書なんです。インプットなくしてアウトプットはあり得ない。
　とにかく読む。そして書く。もちろん、頭でっかちにならないために、いろいろないい経験をたくさん積むというのが大前提です。

●三日やったらやめられない
　最後に小説を書く楽しさについて。「役者と乞食は三日やったらやめられない」という言葉がありますが、小説を書くのもそうです。
　書いている途中はふだん使わない脳の部分を使うせいか、とてもしんどいです。書き終えるとへとへとになります。何もないところから人間を生み出し、お話をひねり出すのですから、当たり前といえば当たり前かもしれません。それでも、自分の生んだキャラが自分の思うとおりに話し、動き、自分の思い描いたとおりに物語が展開していく楽しさといったらありません。

　どうしても先の展開が思い浮かばないで何日も苦しんでいて、ある日突然、続きが降ってわいたときの視界がぱあっと開けるような感覚。
　そして、その物語を書くきっかけとなった最初に思いついた場面、つまり一番書きたかった場面を思いどおりに描けたとき、言わせたいと思っていた決めゼリフをキャラに言わせることができたときは、まさに小説を書いていて最も幸せな瞬間と言えるでしょう。

　その楽しみがあるからこそ、どんなに苦しい思いをしてもまた小説を書きたいと思うのです。またあの快感を味わいたいと思うのです。
　まさに「三日やったらやめられない」のです。

　さあ、あなたも小説を書いてみませんか？

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	ストーリーの組み立て方キャラの設定書を作る冷静な心と熱い心で書くリズムが命常に読者を楽しませるように意識する妥協はしない知らない分野のことを書くときは資料を読む小説、ドラマ、アニメ、映画で修行するヘタな文章は読まないテクニックにこだわるより書く書けば書くほどコツがつかめる三日やったらやめられない