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最終更新2002年8月1日

読書日記(2002年8月)


【読書日記バックナンバー】  2002年7月

R.Gasson, A.Errington, R.Tranter: Carry on Farming, Wye College, 1998年 p117
こちらの師匠が書いている本。英語だと極端に読むスピードが落ちる(苦笑)。90年代の英国における農場経営の実態について,1990年にアンケート調査を行った農場に再度アンケートをかけ(97年),探っていこうという趣旨の調査結果をまとめたもの。各農場がおかれている財務の状況は異なるものの,基本的には経営をそのまま続けていこうという姿勢をもつ経営者が多い。また,経営継承問題について,経営者の引退意向,相続,権限委譲プロセスなどの傾向を分析している。結果はまあ予想通りで,特に驚くことはない。大事なのは,どのような要因が経営者の引退意向や相続,権限委譲プロセスに影響を与えるのか,円滑な経営継承に向けどのような支援ができるのか,を明らかにすることだと思うのだが,それはアンケート調査で明らかにはできないだろう。自分のD論では,経営者の得意分野,個性,経営者と後継者の人間関係が継承プロセスに大きな影響を与えるという仮説を出したのだが,果たしてこの国でこれをどう実証し,発展させていけばよいか。うーん。
【8月1日】


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