春彦の横をすり抜けて浅野は噛みしめるように言葉を一つ胸の奥へ落とした。
「もう、潮時だよな・・・」
明けて翌日。
「ん?」
浅野はぶらぶらと歩く足を止めて呟いた。
市内の中心を横切る龍実川の土手。傾斜した広い芝生の上に寝ころぶ一人の青年を見つけたのだ。
ゆっくりとした足取りで近づき隣に座るが春彦は起きる様子がない。規則的な寝息が続く。
「む?山名・・・?」
浅野は首をひねった。しばらくの間不審な表情をしていたその顔がふっとゆるむ。
人が生きるということは、闇の中を手探りで歩くようなものだ。それまでの経験や知識を上回る何かが目の前にあってもそれに触れるまでは気付くことがない。
少なくとも、自分がこんな気持ちに浸る日が来るなどということを生まれてからの19年間は想像もしなかったし、その後の1年ほどは信じられなかった。そんな感情とは全く無縁の生活をしていたし、むしろ馬鹿にしていたかもしれない。
それなのに、今胸の奥で静かに輝いているのは紛れもなく・・・
「まいったよなぁ実際・・・幸せなんだもんなぁ・・・」
「なにがだ?」
思わず口をついた呟きに返事をされて浅野はつま先から頭のてっぺんまで硬直した。
「ぅむ・・・ん、浅野か・・・」
眠たげな目をこすって春彦は起きあがった。そのころになってようやく硬直の解けた浅野はなんとか精神的再建を果たしいつものような表情を作ることに成功した。
「よぉ山名、おはよう。ずいぶんよく寝てたみてぇじゃねぇか」
揶揄するような口振りに春彦は川面を眺める。
「いつもの話だろ?」
「俺の目を誤魔化せるとでも思ってんのか?」
何気なさを装った言葉に答える声が鋭い。
「おまえはオレと同じ、先天的に用心深すぎる人間だ。ゆっくり寝れるのは自分の部屋の自分のベッドだけだろう?外じゃ寝てるように見えて寝てねぇし希に寝てても近くに誰かが来ればすぐに目を覚ますじゃねぇか」
春彦は黙して答えない。ただ川面で跳ねる魚を見ている。
「それが出来ねぇほど寝てたって事は答えは一つ・・・おまえ、家じゃほとんど寝てねぇんだろ?」
浅野が口を閉じると、黙り続ける二人を包む音がよく感じ取れる。
せせらぎ、遠くから聞こえる車のエンジン音、子供達の歓声、魚の跳ねる音・・・
「やれやれ・・・おまえには隠し事ができんな」
やがて放たれた苦笑混じりの言葉に浅野は心の隅で軽くときめいた。
「昨日言っていたのも嘘ではない・・・あいつは死んだが記憶は残る。それでいいことはわかっているんだ」
春彦はどさっと地面に身を投げ出す。
「だが、悪い癖だな。夜になるとつい色々と考えてしまうのだ。もっと何かができたのではないかとか、このまま友美に甘えていていいのか・・・とかな」
「三上に甘える?逆じゃねぇのか?」
浅野の疑問に春彦は複雑な笑みを浮かべた。
「あいつはもう俺を卒業できるようになったよ。ずっと兄代わり、親代わりをしてきたが・・・結局あいつを一人立ちさせたのは俺じゃなかったな。冬花の奴が・・・ずっと止まっていたあいつの時計を動かした」
軽い吐息と共に目を閉じる。
「もう、俺は必要ないさ。なんかのきっかけがあればあいつは一人で歩き出す・・・例えば、俺が居なくなるとかな」
「・・・おまえは鋭過ぎんだよ。よけいな物が見えるとあんまいいことはねぇぞ」
浅野は呟きながら自分も地面に身を投げた。柔らかい芝と4月の陽光を吸い込んだ土が暖かな抱擁でその体を受け止める。
「おまえもな・・・」
囁くようなかすかな言葉に浅野は『ん?』と呟き隣の春彦に顔を向けた。
「いや、なんでもない」
「・・・そうか」
吐息と共に呟き再び空を仰ぐ。
見上げた空に月がある。真昼の陽光にかすみ青空に白く漂う月。
「なぁ山名」
浅野は決意と共に口を開いた。友美に宣言したことを実行せねばならない。どうせ失うものなどありはしないのだ。
「今晩・・・そうだな、7時くらいにあの公園に来てくれねぇか?」
「公園に?なんでだ?」
片眉を上げて問う春彦に浅野はにやっと笑って見せた。
「夜の公園にこの季節行くんだ。花見に決まってんだろ?」
言い置いてひょいっと立ち上がる。
「それと、三上は連れてくるな。一人で来てくれ・・・頼む」
春彦は無言で頭上の浅野を見上げた。
「・・・わかった。必ず行く。一人でな」
「ありがとよ。じゃ、待ってるぜ」
小さくなる黒ずくめの背中を見送って春彦は再びまどろみの奥へと沈む。
はじめてあった日から、浅野景子という女性とは妙に通じ合う物があった。同類であるが故の共感かもしれない。
眠りに落ちる直前の脳に、春彦は一つの決定事項を書き込んだ。
「友美。今夜の夕飯はいらない」
春彦の言葉に友美はキョトンとした。
「なんで?どっか行くの?」
「ああ、ちょっと用があってな・・・遅くなるだろうから先に寝ているといい」
言うだけ言って春彦は読んでいた新聞を畳んだ。時刻は5時を回ったところだ。まだ時間はあるが、用意を始めておこう。
「どこ行くの?」
不審そうな友美に春彦は少し考えた。
「なあ友美。俺達が出会ってからどれくらい経つ?」
「何言ってんのよ。あたし達は生まれたときから一緒に居るんだから21年に決まってるでしょうが」
静かに微笑む。いつものように表情を隠す為に。
「21年か・・・長いな」
「春彦?なんかあったの?」
友美は不安げにエプロンの端を握りしめた。
「何もなかったんだよ。ただ、それだけだ・・・今夜は冷えそうだな。早く寝ろよ?」
その顔があまりにも満足げだったから。
友美はそれっきり何も言えなかった。
「よぉ、待ってたぜ?」
浅野はふらりと姿を現した春彦に片手をあげた。
龍実第二公園は桜の名所だ。平日とはいえあちこちにビニールシートを広げた酔客が騒いでいる。その中では小振りのビニールシートに座って浅野は傍らの瓶から日本酒を杯に注ぐ。
「知っていたのか?」
春彦は呟きながら浅野の正面に腰を下ろし、肩に担いでいた荷物を下ろした。
「何がだ?」
「ここが、冬花が死んだ場所だって事だよ」
親指で真下を指し示す春彦に浅野は首を振る。
「知らねぇよ。だが・・・この木に呼ばれた気がしてな」
「・・・ロマンチックだな」
そう言って笑う春彦に浅野は軽く顔をしかめて杯を差し出した。
「オレを育てた野郎が言ってたことだ。生き物は全て意志が通じる。普通の人間にそれが聞こえないのは、はなから他の生き物を馬鹿にしてるからだってな」
案外真面目な答えに春彦は杯を受け取って頭を下げる。
「すまん・・・おまえの言うことは正しい」
「よせよ。馬鹿な奴だったからな。そいつは」
淡々と呟く浅野から視線を外し、春彦は朱塗りの杯を見つめて小さく微笑んだ。
「どうした?」
「見ろよ」
春彦は静かに杯を差し出した。そこになみなみと満たされた酒に、真円を描いた月と共に桜がひとひら浮かんでいる。
「月見酒に花見酒とは実に贅沢だ」
ぐっと一息に杯をあおる春彦を眺めて浅野もまた喉の奥に持参した酒を流し込む。
「これで相手がオレじゃなくて冬花の奴なら雪月花だったのにな・・・ほれ」
「うむ・・・」
互いに杯を満たし直し静かにそれを傾ける。馬鹿騒ぎが続く他の酒宴の声を意図的に無視して二人はひたすら酒を交わし続けた。
「月、か・・・」
十何杯目かの酒に浮かんだ月を見つめて浅野は口を開いた。
「昔から、月を見るのが好きだった」
呟いて杯を干した浅野に春彦は無言で酒瓶を差し出す。
「名前のせいかもしれない。リャンユエ・・・六の月。オレの最初の名前」
「・・・・・・」
春彦は静かに浅野を眺める。
「オレってさ、どこで生まれたかわかんないんだよ。中国のどっかだってことはわかってるけどな。物心ついた頃には香港に居た。情報屋のおっさんの元で働いてたよ。その名前を付けたのもそいつだ。そいつが拾ってきた六番目のガキ・・・だから六月。八月を拾ってきてすぐにそいつは死んだけどな」
淡々と語りながら静かに杯を揺らすと、そこに浮かぶ月がゆらゆらと踊る。
「一と二はそこで一緒に死んだんでオレ達は三番目のユエの指示の元で働き始めた。情報屋稼業は要であるおっさんが死んだんでまともにできなくなったからいろいろやったけな。密売、密入国の手引き、用心棒の真似事、賞金稼ぎ・・・ずいぶんと悪いこともやったもんだぜ。人を殺してないのが唯一の誇りだな」
静かに深く息を吐く。アルコールと共に重く暗い何かを呼気に乗せて。
「19になったときだ。三月のすすめでオレは香港を後にした。三月は日本好きでな・・・もうすぐ成人するんだから人生を自分で決めるべきだって・・・仕事の都合上日本語はしゃべれるようになってたしな・・・」
再び酒を喉の奥へと流し込む。日本に来て色々な物を覚えたが、この日本酒という物がもっとも気に入った。
「知り合いの傭兵のつてを辿ってオレはこの町に・・・龍実町に来た。金は結構あったんで安いアパートを借りて適当に暮らし始めた。コインランドリーに銭湯。飯は近所にあった安い食堂で・・・龍実大の学食で済ませて。そして・・・そこでおまえらに出会った」
「ふむ・・・やはり、龍実大の学生じゃなかったか。おまえには学生っぽさが全くなかったからな」
納得したような呟きに名無しの女は目を見開いた。
「なんで気付くかな。おまえ無茶苦茶だよ」
「まあ、大学生の関係ってのは稀薄だからな。隠れ蓑としてはいいかもしれん。だが、普通の学生にしてはおまえは学生生活を楽しみすぎていたな。まるで、はじめてこういう安穏な生活をしたかのように・・・」
春彦は驚いた顔のまま固まっている女に微笑みかけた。
「その顔見るのが楽しみでな。ずいぶんとおまえのことを観察したものだ」
「・・・性格悪ぃぞ。おまえ」
呟いて女は酒瓶を揺らした。もうほとんど入っていない。
「不思議なもんだよな。ほんの少し足を止めるだけのつもりだったんだ。息を詰めないでもいい夜・・・常に聞き耳を立ててないでもいい日常・・・そこに、ごっこでもいいから加わりてぇって思った・・・それだけだったんだ。なのに・・・オレ・・・」
呟く声が震える。
「今のオレは弱い。肉体的には成長していても今の俺は簡単に動揺する。昔の・・・名無しだった頃の方がずっと強かった」
「・・・そうかな?」
春彦は呟いて杯を傾ける。
「そうさ。現に今も怖いんだ・・・オレが・・・オレが壊れていくのが怖い。オレの知っていた世界が見えなくなりそうで怖い。誰かに甘えちまいそうで怖い・・・」
女は震える手で酒瓶を掴み、そこから一気に酒を喉へと落とした。
「だから、オレはこの町を出る。まだ夜の世界が見えているうちに。オレには普通のOLになって普通に家庭を持って・・・そんな生活はできやしねぇ。そうやって生きる術をもたねぇ。オレは暴力しか能のない女だ」
「・・・で?」
春彦は無表情に尋ねた。目を少し細めて。
「・・・それだけだ」
「佐野の奴はどうする気だ?」
「・・・置いていく。あいつは強いからな・・・オレの旅は負け犬の為のものだ。何も持たない者がドブを這い回るための。そこでしか生きられない者のための」
ため息が漏れた。春彦の口から。
「おまえはロマンチストだな。そして・・・何もわかっちゃいない」
女はぐっと顔をしかめた。悩み抜いた末の答えを一言で切り捨てられては腹も立つ。
「おまえは佐野の事は見えているな。奴は確かに強いだろうよ。だが、一人で強いのではないぞ。おまえと一緒にいるためには強くならざるを得ないだろう?おまえの心をこじ開ける為にな・・・友美も同様、不甲斐ない俺の背中を押す為に強くなった。冬花の奴は・・・まあ誰彼かまわずだな」
春彦は酒に浮かぶ月を一息に飲み込む。
「おまえが持っていたという強さとは別の強さだ。・・・失うものがない強さか。陽光の下に晒した途端にひび割れた程度の物がどの程度強いと言うのだ?浅野・・・」
「オレは浅野景子じゃない。そんなもの適当に名付けただけの名前だ」
吐き出すような言葉に春彦は笑った。それが暖かいものであることに女は怯えにも似たものを感じる。
「おまえは浅野景子だ。俺がそう呼ぶ限りおまえはな。浅野よ。一人でいくら這いずり回ろうとも何も変わりはしないぞ。自分一人のために何かすることなど、どれ程の事があるものか・・・旅立つならば、誰かを連れていけ。おまえに必要なのは、そういう強さだ」
浅野景子は静かに目を伏せる。
「おまえは、どうするつもりなんだよ」
「む?」
とぼけるような声に浅野は杯を叩き付けるように地面へと置いた。
「旅支度してるじゃねぇか!オレを誤魔化せると思うなっていっただろうが!オレにそんなこと言って、何でおまえは一人でどっか行こうとしてんだよ!」
「・・・・・・」
春彦はしまったと言った顔でちらりと荷物を見る。
「オレだって・・・オレだってずっとおまえを見てきたんだ・・・わからない筈、ないじゃねぇかよ・・・」
「お、おい」
めずらしく動揺も露わな声に浅野は頬をおさえた。滴を、乱暴に拭う。
「こっちだって言わしてもらうぞ!さんざん人のことドキドキさせやがって・・・おまえこれっぽっちもわかってねぇだろ!?オレはおまえのこと好きなんだぞ!」
「は?いや、俺もおまえのことはわりと好きだが・・・」
「違うっ!」
浅野は勢いよく春彦の頭を張り倒した。
「あー畜生!そりゃあオレは確かにそれっぽくねぇよ!でもなぁ、それでも女なんだぞ!ちゃんとわかってんのか!?」
「む?・・・え?」
春彦はよく理解できていない顔で呟く。
「愛してるってんだよ!恥ずかしいから三度は言わねぇぞ!愛してるんだよ馬鹿野郎!オレを弱くしたのはおまえだろうが!いいさ。人の為に何かできる強さとやら、身につけてやるよ!だから行くぞ!一緒に来い!オレが世界を見せてやる!」
「・・・世界、か」
浅野は大きく頷く。
「そうだ。オレが見るにおまえの一番の問題はやることがないって事だ。何でもできるがやることがない。三上を護るって仕事が終わっちまったからだ。なら、オレと来いよ。オレとおまえならどんな無茶だってできるさ」
「・・・・・・」
無言でとぉんと春彦の胸を叩いて正真正銘浅野景子となった女は笑った。
「気分がいい。何がいいっておまえが驚く顔が見れたのがこの上なく楽しいぜ。それに勇気も出た。どうだ?オレのこと・・・嫌いか?」
春彦は小さな笑みを浮かべた。表情を隠すための物ではなく、心からの笑みを。
「そんなはずがあるものか。行こう、浅野。はっきり言ってまだ驚きが抜けてないが・・・俺が肩肘張らずに等身大でやっていけるのはおまえだけだからな」
「その通り。わかってんじゃな・・・きゃっ!?」
浅野の口から言い慣れない悲鳴が漏れた。
「・・・契約の証だ」
その浅野の額から唇を離して春彦はニヤリと笑う。
「もともと俺はこの手のたち悪いジョークが好きな男なんだよ」
「くっ・・・いいぜ?オレだってすぐにそれくらいできるようになってやる」
頬を膨らませる浅野に春彦は酒瓶を差し出した。
「まだ余裕はあるんだろ?」
「・・・勿論」
浅野はまだ赤らんだ顔をぴしゃっと叩いて杯を満たし、酒瓶を受け取る。
「これから一仕事して、それから飲み直そう・・・ありがとう」
浅野によって満たされた自分の杯を掲げて春彦は静かな眼差しを空に投げる。
「俺はもうメッセージを残してきた。おまえも佐野に一言残してこい。別に直接会わなくてもいい・・・あいつにわかるように何かを残してこい。恩人にはそれなりの礼儀を持って当たるべきだろう?」
「・・・そうだな。オレが勇気を持てたのはあいつの強さを見てきたからだしな」
大きく頷いて浅野は杯を掲げ返した。
杯が澄んだ音を立てて弾ける。
その日、二人は龍実町を発った。
翌日。
「三上さん!」
佐野はチャイムもせずに春彦のマンションへと駆け込んだ。
「三上さん?三上・・・あ、居た」
リビングの食卓に一人座り友美はちろちろとコップに注いだビールを嘗めていた。
「・・・どうしたんですか?三上さん」
佐野に声をかけられてようやく友美はテーブルに置かれた紙切れから目を離した。
「バカアキか・・・」
「・・・孝明です」
あきらめ半分で訂正してから佐野はテーブルの紙片に目を留める。
「世話になった。ありがとう・・・春彦さんからですか?」
「そーよ。あの馬鹿・・・どーせあんたんとこにも浅野さんからなんかきたでしょ?」
言うだけ言ってまたビールを嘗めはじめる友美に佐野は頷いた。
「ええ。起きたら枕元に浅野さんがいつも使ってた手袋が。そして、窓にマジックであばよって・・・」
「油性?」
「もちろん」
しばし沈黙が続いた。
「・・・まったく」
友美は春彦の部屋のドアに挟んであったそのメモをくるりとひっくり返した。
『頑張れ』
簡潔なメッセージがそこにある。
「何を頑張れってんだか」
ため息をついて再び舌の先でビールを嘗める。
「にがい」
「なら飲まなきゃ・・・っていうか嘗めなきゃいいじゃないですか」
あきれたような佐野を友美は赤い目で見上げる。
「やけ酒兼失恋酒兼・・・祝い酒よ。大好きだった人の旅立ちだもん。祝ってやんなきゃ」
たとえ、捨てられた同然の身でも。
「あんたも飲みなよ。片思い同盟理事長」
「妙な団体を設立しないでくださいよ」
苦笑して佐野は食器棚からコップを一つ取り出した。
「・・・うまくいくと思いますか?あの二人」
「・・・いくわよ。あんただってわかってるんでしょ?」
二人は向き合い、軽い悲しみを込めたグラスを合わせた。
悲しみを、終わりではなく始まりにする強さを胸に。
Ending−C