■最彼探訪記 〜最終兵器彼女を訪ねて〜 (小樽旅行記)

 ・2日目(その2 運河・船見坂 〜小樽の観光スポット〜)

まぁ、ずっと最終兵器彼女巡りばかりするのもねぇ。旭展望台から帰ってきてからはガイドブックに載っている箇所を時間が許す限りまわることにした。雪なので撮影がやや困難ではあるが、雪の降らない日を選んで旅行するのは難しいこの季節。

まずは小樽の中心「稲穂地区」を横断するように、走っていた国鉄手宮線。今も南小樽〜旧手宮駅間は廃線跡として残っている。1985年に廃止された。その線路跡を撮影しようと現地へ行ったが、ご覧の有様で、深い雪に埋もれており、線路があったのかどうかも分からん。実際には2本のレールがまだ残っているらしいが、掘り返すのもねぇ。列車が走れば除雪もするだろうが、廃線跡のために除雪するお役所は無いね。踏切警報機と歩道部分で除雪された部分には一部線路跡と思われる場所を確認できた。

手宮線跡
手宮線踏切警報機1(クリックすると一部箇所が拡大します。)
南小樽への線路 警報機は存在する。
手宮線レール跡
手宮線踏切警報機2(クリックすると拡大します。)
人が歩く部分は雪が無い。 警報機。現役かと錯覚。

手宮線跡を横断する主要道路にはいまだに踏切の警報機が撤去されずに残っている。しかし、現役ではないため作動はしない。一般的に鉄道会社では使われなくなった警報機には袋をかぶせ稼動していないことを示すものだが、遺構としての面を持つこの手宮線の警報機はあたかも現役のようにそびえ立っている。道路交通法を遵守するドライバーが間違ってこの警報機の手前で一時停止なんてすることのないよう、「この踏切は一時停止の必要がありません」という大きな看板を併設している。

手宮線手宮方向を望む
レール
こちらが手宮方面跡。 雪解け部分で確認

手宮線跡から小樽港の方へ足を向ければ、数分で小樽運河がある。古めかしい倉庫と運河が近世な雰囲気を醸し出している。本当はここの夜景が美しいのだろうが、今日は夜まで小樽には滞在できないので残念である(昨日見ればよかったけど、疲労が極限だった。)

運河1
運河2(クリックすると拡大します。)
運河 外国人観光客多い ガイドブック的構図

運河の橋の近くに人力車を発見。隣には変な雪だるまも並んでいるが、肝心の車夫がおらん。あれは飾りなのだろうか。人力車の横に時計がありその温度計の示す数値は氷点下0.3度。北海道ではこの気温では激寒とは言わないのだろう。正午を回っても氷点下なんて名古屋ではあまりあり得ないことだけど。

人力車と雪だるま
時計と温度計
人力車と雪だるま -0.3度は当たり前か

運河の次は船見坂。小樽のガイドブックとかを見ると、「地獄坂」よりも「船見坂」の方が取り上げられていることが多い。地獄坂は坂ではあるが海があまり見渡せないのである。その点、船見坂は小樽港からまっすぐ旭山に向かって伸びている急傾斜(地獄坂が10%勾配、船見坂は15%勾配。つまり1000m進むと15mの高さに達する勾配。角度にすると8.5度となり、かなりの急傾斜である。)なので少し進んだだけでも小樽港の船が見渡せるというわけである。

しかしこの坂、自動車交通量が多い。自分だったら積雪とかしていてこの坂を車で登れる自信が無い。特に坂の途中で一旦停止した後、発進するときなんか、MT車でやるなんて怖くてとてもできんな。

船見坂始点(クリックすると拡大します。)
船見坂からの眺め(クリックすると拡大します。)
船見坂は地獄坂より急傾斜 坂からは船がよく見える。

船見坂をどんどん登ってゆくと突き当たりに、遊歩道入り口という看板が立っているのが見える。雪に埋もれて分かりにくいが、その下には旭展望台と書いてあるのも見える。つまりこの船見坂からもあの旭展望台へ行けるということだ。

そして、こちらの遊歩道はかなりの積雪であるにもかかわらず、通行止めの看板は立っていない。結局は昨日と今日の朝に登った市道松山線の通行止めも車両関係に対する通行止めであり、歩行者に対しては強制するものではないのだろうと勝手に思ってしまった。この遊歩道から旭展望台へ再チャレンジしようとこの時は思った。遊歩道にある道しるべを見る。

青色の●が現在地でありそこから道なりにまっすぐ登れば、旭展望台へ抜けれるみたいだなぁ。小樽駅からだと地獄坂経由よりも距離的に近いようにも感じる。とりあえず行ってみよう。

旭展望台入り口
遊歩道道しるべ
船見坂からも旭展望台へ 船見坂経由の方が近い?

雪は積もっているが、結構地元の人が歩いているようで、圧雪箇所が多く、普通に歩くことができる。途中までは!

最初の180度ぐるっと回るカーブを登り、少しの直線を進んだ辺りで自分は断念した。すごい傾斜のきつい、それも道なのかどうかも分からない雪の上をどうも歩かなくてならないようだ。誰かが登った足跡がある。これはちょっとこの装備では難しいと思った。今日はゴム長履いてないし、まさかこんな坂を登ることになると思わなかったので手荷物持参だし。まぁ、ここで無理をして怪我するよりは勇気ある敗北をしよう。ということでここは退散することにした。

遊歩道3
遊歩道4
遊歩道からの眺め 遊歩道は駅の真裏にある。

船見坂からは小樽市西部が良く見えるので晴れた日なんかは旭展望台まで行かなくても十分楽しめると思う。ただし、凍結時は気をつけてね。

船見坂を下りたところでもう14時を過ぎていた。もう新千歳空港に行かないと搭乗に間に合わなくなる時刻になっていた。急いでなおかつゆっくりと、国道沿いに駅へ向かう。なんかまだ小樽を網羅していないことに後悔しつつも、今度は夏に小樽へ来ることを誓い、JR小樽駅を後にした。

←2日目(札幌空襲・雪の旭展望台へ)

□旅行記Home