8月13日(水)そのA
チェルビアニア→マクニーャガ(Macugnaga)1327m移動
チェルビニア→(バス)→シャテイヨン(Chataillin)→(バス)→ミラノ・ポルタガルバルディ駅→(メトロ)→ミラノ中央駅
→(列車)→ドモドッソラ駅(Domodossola)
→(バス)→マクニーャガ・スタッファ(Macugnaga Staffa)→(バス)→チェッポモリー
マクニャーガ・チェッポモリー(Ceppo Morelli)750m・Hotel
Nuovo Mondo D'oro泊
マクニャーガでの宿探し
8月13日(水)その@チェルビニア→マクニャーガ移動の話で書いたように、この日の移動の大変さはまだ終わらなかった。
いろいろあったもののチェルビニアから8時間以上かかって、マクニャーガに到着となった。
着いてすぐしなくてはならないことは、「宿探し」というわけで、
さっそく、マクニャーガ・スタッファバスターミナル近くのインフォメーションに行った。
「宿を探している」ということを告げると、
インフォメーションの人は、にこっと(にやっと)笑って、
「ありません。全部いっぱいです。17日(日)までホテルもペンションも全て満室です。」と言う。
(「この人達、この時期のこんな時間に宿泊場所の予約も無しに来たってわけ」とでも言いたげな様子、に私は感じた。)
日本のお盆のように、どうやらイタリアでもこの週がバカンスの最盛期らしい。
マクニャーガは大きな村ではないので、ホテルなどの宿泊施設は、少ない。とガイドブックにも書いてあった。
けれど、そうはいっても、今までこんな場合でも何とかなったし、何とかなるだろうと思っていた。
マクニャーガに来ている他の滞在客は、一週間単位などで借りることの出来る「休暇貸しアパート」や、キャンプ場でオートキャンプ、テント泊、キャンピングカー泊、バンガロー泊しているようだった。
いざとなれば、私たちもキャンプ場でバンガロー泊くらい出来る。
私たちがインフォメーションを立ち去らずふたりでどうしようと話していると、
インフォメーションの人は、
「ここマクニャーガ・スタッファから、8q戻ったところのチェッポモリー(Ceppo
Morelli)に一軒ホテルがあり、そこなら、シングルルームが2部屋空いていて2泊、泊まれるわよ。そうするのならば、バスはあと15分で来るから、それに乗って行きなさい。」と言う。
ほらほら、やっぱり、あるではないか。
私たちは、もう一つの選択肢も考えていた。
「山小屋」泊
日本の山旅でたびたび利用している山小屋泊まりはお得意だ。
以前、オーストリアに行ったときに宿泊した山小屋は、日本の山小屋とは違っていた。
まず、部屋はシングルルーム・ツインルームなどで寝るところはもちろんベット。
(ベットの相部屋・ベットでなく日本での雑魚寝のようにシュラフ持参で寝る部屋もある)
食事は、小屋のレストランでメニューの中から好きな物を注文して食べる。
何しろ、混雑がない。
定員以上は泊めないのだ。
これには、完全予約制が徹底しているためと、麓との交通手段(登山電車・ロープウェー・ケーブルカー、等)があって、
麓との行き来が簡単なためだということがあると思う。
泊まったことは1度だけだけれど、ヨーロッパ各地でトレッキングをしていて休憩や食事で山小屋には、よく立ち寄るが、それらの山小屋も宿泊できるところがほとんどだ。
4000m峰登頂時に利用するような山小屋は、また事情が違うのだろうが。
マクニャーガにも、ロープウェーを利用して上に上がってそう遠くまで歩かなくてもよいところに、山小屋がいくつかあるはず。
インフォメーションの人に、
「山小屋はありますか?山小屋には宿泊できますか?」
と聞くと、
インフォメーションの人は、大きなスーツケースを持って明らかに登山者風ではない、ただの旅行者風の私たちのを、
(この人達、山小屋に泊まろうっていうの?)と、
いうような目で見ながら、(私がそう感じたのだけれど)、
「山小屋なら大丈夫、空いている、泊まれるわよ。」と言う。
泊まる予定のオベルト小屋(Rif. G.Oberto)は、マクニャーガからロープウェーを2回乗り継いで行く、モロ峠(2985m)近くのモンテ・モロ(Monte
Moro2810m)の近くにある、地図で見るとロープウェーの駅からもすぐのようだ。それに、この場所について、ガイドブックには、「モンテローザを一望できるところ。マクニャーガに来たら朝一番に訪ねたいところ」と書いてある。宿泊したら、それこそ始発のロープウェーで行くより「朝一番」ではないか!
私たちは、「この格好でも泊まれますか?」
(つまり、オベルト小屋は、スーツケースを持って、ロープウェに乗って行くことが出来る場所にあるのか?ということを聞いたのだが。)
と、インフォメーションの人に聞くと、
「大丈夫よ。」
と言う。
それでも私たちはその言葉が本当なのかどうか心配だったし、オベルト小屋に2泊することもないと思い、
マクニャーガでの1泊目は、チェッポモリーのHotel
Nuovo D'oro、
マクニャーガでの2泊目は、モンテ・モロのオベルト小屋とすることに決めた。
1泊目のチェッポモリーHotel Nuovo D'oroに大きな荷物は預かってもらい、オベルト小屋へはザックだけの身軽な格好で行こうと考えた。
そうと決めて、インフォメーションの人に両方に電話で連絡をしてもらい、
すぐの下りのバスに乗った。
(このバスの運転手さんは、私たちが、ドモドッソラから乗ってきたとき人と同じだった。)
バスは、来た道を8q下った。
チェッポモリーに着いた、ホテルは聞いていたとおりバス停のすぐ目の前。
チェッポモリーの標高は750m。マクニャーガ1327mよりかなり低い。山の中なので涼しいが、それでも猛暑の年のヨーロッパなので暑い。
Hotel Nuovo D'oroは、チェッポモリーの一軒宿。宿の若主人は、英語が分からない。
そこで、働いている若い女の子が、「私たちの担当」となり、
英語でいろいろと説明をしてくれて、無事チェックイン。
聞いていたとおり、部屋はシングルルーム2部屋しか空いていないので、二人分かれての宿泊。
部屋は、天窓付きの最上階(というと、聞こえはいいが、言ってみれば、屋根裏部屋)。シャワー・トイレは共同。電話・テレビ・エアコン・冷蔵庫はもちろんなし。タオルは備えられて洗濯はされていたが、かなりの使い古し。(家で使っていたら、雑巾に格下げさせるかも、というような物)これで、1泊朝夕食2食付きでひとり35ユーロ(超格安!望んだわけではないものの、経費の節約になった。これは、いいことだ。)
とにかく、部屋に落ち着き、
シャワーも浴びた。
(シャワーは、体の小さい私たちにもかなり狭い。大きな人はどうするの?)
夕食は、
スープorトマトのパスタ、ハム&サラミと2種類のチーズ盛り合わせ、サラダ、デザート(アイスクリームorフルーツカクテル)。
夕食を頼んでいない人は、みんなピザを注文して食べている。
ダイニングの隅の一角にピザを焼く専用の石釜があってそこで、例の宿の若主人が焼いていた。
夜は、私たちが食べた定食かピザのどちらからしい。
長い一日もやっと終わり。
部屋は、暑いので、ホテルの玄関前のベンチで長い時間夕涼みした。
チェッポモリーからも、モンテローザ?(モンテローザ山群には違いない。)が見える。
明日は、近くに行く。
イタリアに来てずっと天気がよかったが、ここへ来て、天気はやや下り坂。
この日も雷・夕立があり、モンテローザ?らしき山にも山頂付近に雲がかかっている。
明日は、クリアに見たい!
モンテ・モロのオベルト小屋に宿泊して、素晴らしい朝を迎えたい!
通りを隔ててホテルの前は、教会。
塔の時計は、24時間、ときを告げる鐘を鳴らす。夜中もずっと、ときを告げ続けた。
御丁寧なのか、壊れているのか、定時に鳴ったあと、もう一度鳴る。○時半には、1回鳴る。
午後10時に10鳴ると、10時少し過ぎにまた10回鳴る。
「みなさん、10時ですよ。(しばらくして)さっき10時と知らせたけれど、大丈夫ですか?10時ですよ。」
と、告げているよう。
大きな音だった。