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黒い霊気/J.スラデックBlack Aura/J.Sladek |
1974年発表 風見 潤訳 ハヤカワ・ミステリ1277(早川書房) |
まず、“ドク”ことロダーデイル博士のトイレからの消失については、ややアンフェアな感じがぬぐえません。ドクがトイレから出てこなかったというのが、スティーヴ一人の証言によるものだということは確かではありますが、現象の鮮やかさに比べ、真相にはあまり面白みが感じられません。 一方、続くスティーヴの墜死の方はなかなかよくできていると思います。イタズラと称して被害者に協力させる手順は、心霊協会という舞台と、スティーヴの性格を生かした自然なもので、説得力を感じさせます。紐で吊り下げられた、燃やすことのできる“鏡”もユニークですし、占い棒(ダウジング・ロッド)を利用したパチンコにも驚かされました。 2000.08.12読了 |
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