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屍島/霞 流一 |
1999年発表 ハルキ文庫か4-2(角川春樹事務所) |
冒頭の、木に生えた鹿の首の真相には、今ひとつ納得いきません。位置関係はこれでいいのでしょうか。馬の顔が逆さまに映るような気がします。 最初の事件の真相は、C.マクラウド(以下伏せ字)『フクロウが多すぎる』(ここまで)を思い出させます。 バカミスではありますが、寒川夏子の左手と左足が切断されていた理由には、ある種の美しささえ感じられます。と同時に、父親の苦悩、そして無念も伝わってくるエピソードです。このために、その後の事件の必然性も生じているといえるでしょう。 樽に入って坂道を転がり落ちるトリックには脱帽です。ばかばかしい気もしますが、犬を使ってちゃんと実験しているあたりが説得力を感じさせます。 “馬鹿”が四不像だというのは何となくわかりましたが、まさか食べてしまうとは思いませんでした。恐るべし。 2000.02.25読了 |
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