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トレント最後の事件/E.C.ベントリイ

Trent's Last Case/E.C.Bentley

1913年発表 高橋 豊訳 ハヤカワ文庫HM74-1(早川書房)

 ある程度読み進めれば、すべてがマーローに罪をかぶせるためのマンダーソンの計画だったという事件の構図は見通せるのではないかと思いますが、最終的に手を下したのがカプルズ氏だったという真相は、オチとして気が利いています。恋に目が眩んだ面もあるかとは思いますが、トレントもこれだけ翻弄されてしまっては、探偵稼業からの引退を決意せざるを得ないかもしれません。しかしその退場は、何ともいえず清々しい後味を残しています。

2001.12.06読了

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