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ひとりで歩く女/H.マクロイShe Walks Alone/H.McCloy |
1948年発表 宮脇孝雄訳 創元推理文庫168-03(東京創元社) |
一つには、“リヴィア・クレスピ”(レスリー・ドースン)の死がどうしても偶発的なものに見えてしまうため、事件の全体像が見えにくくなっているように思います。ところが、これが10万ドルの隠し場所と組み合わさった途端に、すっきりと腑に落ちてしまうのがお見事です。また、これに関連して、ハーリー博士の右手の怪我の真相もよくできていると思います。 また、10万ドルの動きがわかりにくいために、ニーナの動機が判然としないところもあるように思います。さらにいえば、ルパート・ロードの死の状況が曖昧なことが、不可解さに輪をかけています(ニーナにはルパートを殺す動機はないでしょう)。
なお、解説で津田裕城氏が指摘する、 |
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