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◆オーディオ関係◆

純正オーディオ修理

 

オーディオ修理について

公開日08/04/23 最終更新日09/01/22

状況 修理 修理その2 まとめ  

< 内容 >

状況

元々二代目ビートは純正オーディオがついていましたがカセットはともかくCDチェンジャーが付いていたのでフル活用していますが、走行中に鳴らしていた音量が突然低くなりました。

どうやらミュートボタンを押したときと同じくらいの音量低下でした。
しばらくしたら音量が勝手に元の状態に回復????。

今度は路面の衝撃でも発生。ダン!!と言う衝撃と共に音量もミュートになった。

これは振動によるものだと想定してコンソール側面を叩いたら直った・・・・・・まるで昔のテレビのような感じ(笑)。

その後、路面の衝撃で直らなかったり直ったり・・・・・・。

不具合の内容から大体原因が予想が出来たのでオーディオユニットをばらしてみる事に。

修理

まずはエアコン吹き出し口を内装外し工具などで傷つかないように引張りますが大体、ダクトと内部を溶融して固定している部分が剥れてしまいます。

ダクト自体は金具のツメで左右固定されていますので金具を押し込んで外しました。

剥れた部分は再接着しました。また取り出す際に剥れると思うけど。
外したものが写真右上にあります。

次にセンターコンソールを外す為に、シフトノブを緩めて外し、灰皿BOXにツメを差し込む部分があるのでマイナスドライバーで取り出し、ドアスイッチユニットも溝にマイナスドライバーで引っ掛けてユニットを外しコネクタ配線2個を外して取り外します。

センターコンソールは左右計4箇所のネジを外して取りますが後ろ側は座席をずらさないと取れません。

次にセンターパネルを緩めるのでエアコンダクトを外した箇所に見える上部のネジ2本を外してパネル側面の左右上下にネジが止まっているのが見えるので4本を外してコンソールを緩めた状態にしておきます。

この方がコンソールが動くのでオーディオ配線を外す際に少し楽になります。

右写真ではコンソール外してませんが・・。

最後にオーディオ本体を止めている左右のネジを外して取るのですがこのネジはコンソールと内装の陰にあるので分り図らいです。

右写真も分りづらいですが中央ではなく左上端に写っているネジ穴がそうです。

ネジを外した後、コンソールをずらして隙間から裏側に手を回してアンテナ、CDチャンジャー、コントロール配線を何とか外してユニットを手前に引き抜きます。

これでユニットを取り出せます。

右写真がユニット取り外した後です。

ユニットはフロントのパネルが上下のネジ4本で固定していますがネジはゴム板に隠れていますので注意。
又、パネルを外す時は注意が必要ですFPCでコネクタにはまっていますので慎重に。

コネクタのロックを外して取り外します。右下写真の橙色がFPCです。

その際にパネルと本体の間に半透明のゴム板が挟まっています。
良く見ると保護シートのようなもので決まった向きに挟まるようになる構造です。

後は底ブタのネジを外してフタを外すと基板が見えます。

先に外したフロントパネルの方は基板を外して更にばらしてボタン部分だけを水洗いしました。

理由は元々コーヒーこぼした痕がありボタン接触が悪くなっていた為です。

十分乾燥に確認した所、水洗いで無事直りました。

先ほどのふたを外して見えた基板の外観をしてみると、どうやら大きい入力コネクタPinの半田付けされている部分に微小な半田クラックが発生。

入力コネクタはDIPタイプの端子ピンが基板に刺さって富士山型に半田フィレットが形成されている訳ですが、その部分の半田が円状にクラックしています。

 

しかもコネクタのシルク(白い文字)にミュートと書かれている端子ピンでも同じようなクラックが見られました。

この状態は半田クラックといっても完全に断線していない為、衝撃などで接触したり接触しなくなったりしていた事でミュートの信号線の部分が誤動作して今回の不具合を発生しているようです。そうすると叩いて直る理由が納得。

そのため、半田クラックしている部分に半田ごてと半田糸で半田リタッチをする事に。半田を際融解されて接合させるのではなく半田糸をその部分に盛ってやり半田量を増やしています。
半田盛りをしているのは半田内に含まれているフラックスで半田なじみを良くする為です。

コネクタ端子箇所だけでなく基板すべてを見てクラックが発生している箇所、又はそれっぽい箇所すべてをリタッチをしました。

この作業はお勧めできません。シロウトだと思う方はプロの方にお願いした方がいいでしょう。理由は二次障害を起こす危険がありますので安易に自作業はお勧めしません。
半田を再溶融して接続したつもりが融解してなかったり隣の端子とショートしてしまったと返って不具合を起こしてしまう可能性がありますので・・・。

作業後、オーディオ組み直して完了。戻す時にカセットの開閉のフタに気を使った方がいいです。思わずズレたまま組み立ててしまいました・・・・。

早速試運転、100キロほど走ってみましたが音量がまったくミュートになりませんでした。

所が200キロほどからまた同じ症状が発生・・・・・・直っていなかった。。。(涙)

修理その2

しばらくはそのままで居ましたが、半田修正不足だと考えてもう一度修理してみる事に。

前回同様、聞いていた音がいきなり小さくなるというミュートになったような症状です。

もう一度、電解コンデンサの液漏れも確認する上でバラしてみると前回、半田修正をした基板とは別に出力コネクタの基板の方を半田修正していませんでした。

基板をケースからばらす事に。

ばらす際にFPCケーブルがコネクタに接続されていたり、アースの配線があったりと確認しながら壊さないように外して基板をとめているネジを外して基板をケースから取り出します。

右写真の手で持っているのが前回半田修正した基板です。

基板を外す際に大きい基板と小さい基板が縦にコネクタで接続されている状態でしたので気をつけて外しています。

そして小さい基板がオーディオケーブルと繋がるコネクタが付いておりこの基板の半田を確認すると前回同様の半田クラックが確認されましたので半田修正をしました。

又、電解コンデンサか余っていたので液漏れは確認されないもののFET放熱板近くにある1μF容量の箇所だけ新品交換しました。

その後、元に戻してオーディオを聞いた所、3週間以上の走行してもミュートのような音変動は発生せず。

ようやく半田修正が完了しました(・・・・たぶん)

メイン基板の修正のみでカセットをコントロールしていると思われる基板はしていません。
あくまで半田部の半田修正のみですので他の異常があった場合はどうしようもないですけど。

今更純正オーディオを直しても社外品に交換した方が良いのでしょうがこれでしばらくはこのままで良いでしょう。

まとめ

今回の不具合は恐らく部品不良ではなく半田接合部のクラックによる配線の絶縁不良によるものでしょう。

他の箇所もリタッチしているので予防になったと思っていますので予防効果もあるでしょう。

結局、ビートの室温状態が夏場などでかなりの高温になったと言う証拠といえます。
但し製造から17年以上経過した状態でそれをどう考えて言うのかは別問題ですけどね。

何とか無事直りました(二度目なのでたぶんですが・・・・・)。

本来、オーディオ規格がビート専用でなければ普通に社外品を付けるのですが加工が必要なので純正がまだ使えればこのまま使おうと思っていたので直ったので当分このままですね。

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