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最終更新日05/09/30

コラム

コラム222

波長

 人間が目で感じていると言えば可視光線となりますが、子供の頃はその光の種類など考えもしないし、見えるものがすべてと思ってました。

可視光線に種類があってそれが虹になって見えている、人間の目では見えない物がある。暗闇で見えるといわれてもピンとこないし分からない。
子供だった自分は目に見えるのがすべてだったので・・・・ただ昔から思っていたのは自分が見えている風景や色を同じようにみんなが見えているのだろうか?と言う疑問は在りました。

何でこんな疑問をもったのか不思議ですが・・・。

目に見えるものが限られたものであるのは天文学で天体望遠鏡に赤外線、X銭、γ線望遠鏡の存在を知ってからです。
それまではエネルギーが光って照らしているのが可視光線だとは思ってましたけどX線とかはまったく別のものだと思っていたからです。
可視光線も電磁波の波長に過ぎず、電磁波を波長の短い(周波数の高い)順に並べるとガンマ線―X線―紫外線―可視光線―赤外線―電波となると知ったのは大分後です。
知っている人に言わせれば当たり前なんですが、興味を持たない分野だとこんなものですね(笑)

そうするとそれぞれの波長で物を見たらどうなるのか?と思っていたら天体写真で可視光線写真とX線写真を合成したものとか見ると全然違う映像。
人間が見える波長は一部にすぎない・・・・。

宇宙の場合、様々なエネルギーが放射されているのでそのエネルギーを解明する事で宇宙を知ることに繋がる研究が、さまざまな衛星で観察をしていますが、M1(カニ星雲)とかで光学映像とX線映像ではもはやまったく違う星雲に見えるのでここまで違うのは何??と疑問をもちます。
実際には星雲の中性子星からのエネルギー放射されている電磁波の波長が違うだけに過ぎませんけど。

裏を返せば人間が目で見ている波長が、いかに僅かなエネルギーしか見えておらず殆どを見えない。今問題になっているテレビから放射されている電磁波や携帯電話もそう。
人間の目では見ることが出来ない。

もし、これらの波長の電磁波を目で捉えられていれば、環境問題とか健康とかでもっと大騒ぎになっていたでしょうね・・・・。

目に限らず音も人間が聞き取れる範囲が僅かと聞きいています。犬とかは人間以上に音を聞き取れると聞いた事があります。

人間が5感で得ている情報は、ほんの僅かな情報なのに、それがすべての情報であると私をはじめ人間はそう判断していると思います。
私が子供の頃から経験した事が私が知っているすべてであり、それ以外という存在は気にもしないし考えもしない、単純に与えられている情報に疑いもしないと言うことになります・・・・・こう言う分野に限りませんが追求していくとわずかな情報で判断して生きていると言うことは昔も今も変わっていませんけど・・・。

ただ限られた情報である方が楽だと言う事ですね。必要以上だと混乱しますから。

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