「名雪!さっさと起きろ!!」 名雪の布団をはぎとる。 「う〜〜ん。」 このごろは輪をかけて起きなくなった名雪は、 部屋の外から起こしても起きない。 これぐらいやらないとダメだ。 すでに、女の子の部屋に入るとかなんかいうものではない。 これは使命なのだ。 秋子さんも「了承」といってくれている。 でも・・・名雪の寝顔かわいいな・・・・・・。 ついでに乱れたパジャ・・・・・・いかんいかん! 「わかったよぅ。起きるよ〜」 目をこすりながら上体を起こす名雪。 「ほら、さっさと着替えて朝飯だ!」 「うん・・・・・・・・・」 あやしげな手つきでパジャマのボタンを一つ一つはずしている。 う〜ん名雪って結構いい感じだ。役得役得と思っていたが・・・ 「それは了承できませんね。」 秋子さんに首ねっこを捕まれ、ジャムの待つ食卓へと連行された俺・・・。 秋子さん、くるのなら最初から名雪を起こしに来てくれればいいのに・・・。 Kanon連載SS 奇跡が起こった日 第3話
「な、名雪・・・俺はもうダメだ・・・。俺の屍を超えていけ!」 秋子さん特製”謎ジャム”の洗礼をうけた俺は、朝から体調最悪だった。 内臓は原因不明(?)の音がなってるし、頭はくらくらする。 正直学校に行きたくない。 が、俺は行かなくてはならない! そこには俺の青春(香里)があるから!! ・・・しかし、体は正直なもので、もう一歩も歩くことはできない。 「しっかり、祐一!まだまにあうよ!」 だがそれもいつもの速力で走った場合であって、ギア落ちした俺にはむりな話しだ。 「俺はゆっくり行くから、先生に遅刻することを伝えておいてくれ。」 「でも、辛いなら休んだら?」 「いや、行く。はってでも行くさ!だから、鞄を頼む。」 名雪は俺の鞄を受け取ると、 「わかったよ。学校でまってる。」 にこっと笑って、いつもの猛ダッシュでかけていった。 名雪、たのんだぞ・・・・・・ 名雪を見送った俺は学校へいくぞ!と一歩を踏み出した。 だが、体がいうことをきかない。 ドサッ。 体が崩れ落ちる。 冷たい。 雪に埋もれかけた俺は、立ち上がる力さえなくなってきたようだ。 ううっ、パト○ッシュ、寒いよぉ・・・・・・ 謎ジャム使いすぎたかな・・・・・・・・パンの上に山盛りだったし・・・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 「もしも〜し、こんなとこで眠ったら風邪ひいちゃいますよ〜。」 パト○ッシュと一緒に旅立ちそうな俺を現実へと引き戻す声が聞こえる。 だめだ、まだこんなとこで倒れるわけにはいかない。 ごめんな、パト○ッシュ。 俺はまだ逝くわけにいかないんだ。 天使に連れられるパト○ッシュを見送り俺は目覚めた。 そこには、俺のことを心配そうに見つめる瞳があった。 ・・・・・・気がした・・・・・・・・・ ドサッ・・・・・・・・・・・・・・・・ つづく(予定)作者より 今回もまた3KB程度しか書けなかった・・・ いや、最初からこまかくいく予定だったからこれでいいのさ! 多分・・・・・・・・・ 御意見・御感想・ご指摘はこちらまで