山スキーに適した時期と場所

マナリ周辺の山でスキーをするのに良い時期は、積雪が増える2月から雨季が始まる6月半ばまでである。3月か4月初めなら、標高2,500 m〜3,000 mまで滑って降りられるそうだ。町に近い4,000 m級の山で長い距離を滑りたければ、この時期が適していると言える。5月になると、標高3,500 mぐらいまで雪が融けてしまうが、その代わりロータン峠や谷の奥の高峰へのアプローチは容易になる。標高5,000 m以上の高所でのスキーを狙うなら、5月が良さそうだ。2月から4月頃まではヘリスキーも行われていて、デオティバ付近の標高5,400 mのコルから滑るルートも用意されているらしい。

地形について言えば、標高4,500 m以下の部分は、なだらかな高原になっていることが多い。夏は放牧地になる所である。樹林限界は標高3,500 mぐらいだ。森の木はそれほど密生していないので、深雪の林間滑走も楽しそうである。標高5,000 mに近づくと、山は険しくなり氷河も現れる。外国人が入手できる一番詳しい地図は、縮尺20万分の1の「Indian Himalaya Maps Sheet 5 第3版, Leomann Maps, 1998年」であろう。

5月には概して天候は良いが、ときどき悪天の時期も訪れるらしい。僕がマナリに滞在していた4日間は、午前中は晴れているが、午後になると山に雲がかかるという天候が続いた。しかし、チャンディガールからマナリに着いた日には雨が降っており、その前の数日間は悪天が続いていたそうだ。3月〜4月は、5月に比べれば天気が悪目らしい。

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インドヒマラヤ マナリ周辺での山スキーの記録

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