自転車乗ってさわやか気分
下京区・田中 正一
(公務員・35)
最近、自転車を譲って
もらった。自転車に乗る
のは高校生以来である。
当時は必要にせまられ、
雨の日も雪の日も毎日、
自転車で通学していた。
そして卒業するとバイク
や自動車を乗りはじめ、
自転車に乗る機会がほと
んどなくなった。
それから十数年、通勤
で使っていたバイクの調
子が悪くなって、必要に
せまられたのがきっかけ
だった。
ところが、いざ自転車
で行動してみると、車
やバイクで一瞬のうち
に通過するだけとは違
い、街でいろいろと新
しい発見をして、山々
の緑を見ながら走ると
いった余裕が生まれて
きた。
例えば、文化財や寺社
の立て札に目がいって思
わず歴史の勉強が出来た
り、草花の芽吹きを見つ
けて季節を感じたり。歩
くことには及ばないが、
少々の運動にもなる、も
ちろん環境にもいい。
これからは単に通勤だ
けじゃなく、あちこちと
自転車で出かけよう。わ
がふるさと、山紫水明の
京都には世界文化遺産を
はじめ、美味しい空気を
吸いながら千二百年の歴
史を肌で感じられるとこ
ろがいっぱいあるから。
そんな思いを胸に、今日
も風をきって気持ちのい
い汗をかきながら「ちゃ
りんこ」のペダルを踏ん
でいる。
京都新聞(05.6.3
9面「窓」欄掲載)
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