なに考えてんにゃ Showchan


今年の晴れ舞台は
(04.11.30)

錦秋の美しい自然に囲まれた京都に住まう悦びを
感じる時期になった。

もちろん、春の桜が非常に美しく綺麗なことは
いうまでもない。

桜はこれから暖かくなり出発(あるいは出会い)、
そして芽生えを予感さす前向きの花だと思う。
そして紅葉は、これから冬に向かう終焉
(あるいは、別れ)にも似た雰囲気の状態かも
しれない。事実、桜が咲き終えると青々とした
新芽が出てくるが、紅葉のあとは枯れ葉となり
散ってしまう。

ところが私には、春の桜がひらひらと花びらの
散る別れのイメージに、秋の紅葉は「これでもかぁ」
と真っ赤や黄色に染まる木々が主張する晴れ舞台の
イメージになるのだ。

そして、冬を越し、やがて来る春に向かって
新しい芽が生える準備をするのだと。

この晴れ舞台は、年によって絶妙のタイミングで大成功する時もあれば、
「すこしなぁ」なんて時もある。
さぁ、今年の舞台はどうだか、この大自然の贈り物を思い存分、楽しませていただきましょう。



産経新聞(04.11.30掲載分)へ


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