世界に誇れる美しい桜

公務員 田中 正一35 (京都市下京区)

 桜の季節がやってきた。
桜に対してこれまで、「春
の新しい出会い」と言うよ
りは、花びらがチラチラと
散る様子から何となく寂し
いイメージを持っていた。

しかし、山に囲まれた国際
観光都市の京都に住む者と
して、こんなふうに思って
いるのは、もったいない、
と思うようになった。

 世界に誇れる美しい桜が
ほんの身近に咲き乱れてい
る。同じ観光地に行っても、
桜が咲いていると、スポッ
トライトが当たり全く別の
場所にいるかのように景色
を変えてくれる。街全体を
明るく華やかにしてくれ
る、期間限定の大自然の贈
り物なのだ。
 4000万人を超える京
都の観光客の多くが、この
春のシーズンと秋の紅葉の
季節に集中する。
1200
年におよぶ悠久の歴史を持
つ京都の街に、大自然が力
を貸してくれるからこそ、
これだけ魅力があふれるの
だろう。こんな街を本当に
誇りに思う。
 さぁ、今年は心を明るく
させてくれる、そして元気
にさせてくれるこの贈り物
を大切に、大切に感じさせ
てもらいましょう。



毎日新聞(05.4.8みんなの広場
大阪本社版4面掲載)

毎日新聞PDFへのリンク


戻る

何考えてんにゃへ