メキシコの特産酒で、ジン、ウオッカ、ラムと並んで４大蒸留酒とされる。メキシコ産の竜舌蘭の根茎を醸造・蒸留したもの。本来はメスカルと呼ばれ、メキシコ西部のテキーラ村で産する竜舌蘭の品種アガベ・アスール・テキラーナで作られたものだけが、テキーラと呼ばれる。

テキーラも、ブランデーのコニャクと同様にメキシコ政府の規定があり、原料の規定、生産地の指定がある。テキーラは、指定地域で指定原料を使用して造ったものだけに冠される名前だ。地域や原料の違うものをメスカルと総称される。日本にはテキーラだけ輸入されている。

☆ ホワイト・テキーラ ☆

無色透明で、ほとんどがこのタイプ。現地では、テキーラブランコまたはテキーラシルバーと呼ばれている。発酵後単式蒸留機で２回蒸留し、樽熟成をしないで、ステンレスタンクで短期間貯蔵したあと、水を加えて製品化する。テキーラ本来の、シャープな香味が特徴である。

☆ クエルボ・ホワイト

クエルボ社は、サウザ社と並ぶ２大テキーラメーカー。繊細な味わいが特徴で、テキーラ・サンライズなどビルドタイプのカクテルに適しています。

☆ サウザ・シルバー

クエルボ社がアメリカで強いのに大し、サウザ社はメキシコ国内で圧倒的シェアを誇っている。日本でも、サウザ社のほうがよく知られている。テキーラ本来の味をしっかり有しており、シェークタイプのカクテルに適している。

☆ 熟成させたテキーラ ☆

テキーラには、発酵、蒸留のあとオークの樽で熟成させたタイプのものもある。樽熟成のため、淡い黄色みかかっていた、樽の香りも少しついている。この製法で、２ヵ月以上樽熟成させたものを、テキーラ・レポサドといいます。黄色みが少しつき、樽の香りも少しだけ移っています。さらに１年以上樽熟成したものはテキーラ・アネホと呼ばれ、ブランデーのように樽香味が強く、コクのある味に仕上がっていが、テキーラらしさは多少損なわれている。