バンクアングル・センサー

サイドカーには無用の文明の利器


 
バンクアングル・センサーとは

 ホンダST1100や同GL1500にはバンクアングル・センサーと言って、バイクが倒れた時に自動的にエンジンを停止させる安全装置が組み込まれています。ST1200やGL1800にも同様の装置が組み込まれているものと思われます。仕組みとしては、車体に掛かる横Gを感知してエンジンを停止させる装置です。

 このバンクアングル・センサーと言うものは、サイドカーにおいては百害あって一利なしと言うものです。私もST1100サイドカーに乗り始めの時に、このセンサーの存在を知らずに、片輪走行時に急にエンジンがストップした事があります。エンジンがストップした際には、数分そのままにしておけばまた掛かるようになりますが、最初は知らなかったのでかなり慌てました。特にサイドカーの片輪走行時に急にエンジンが停止する事は転覆につながります。こうした機能は今後他車種へ波及する可能性もあり要注意です。(これを書いた後2009年に購入したカワサキ250TRにも付いてました)

 この装置はST1100の場合にはヘッドライトの下辺りに付いています。下の図に書いたような半円状の物です。センサーにはW、G、R/Wの3本のコードが入っており、その電気の状態は下表のようになっています。作動時にはR/Wの電気の状態がアースから約6Vに変化していました。このことから下の図のような仕組みであることが推測できます。
車体に横Gが掛かり、センサー内のスイッチが切れると、リレー内の電磁石が切れてIGNコイルへの電流がストップすると言う仕組みです。

 
センサに入る各コードの電気の状態
コード 通常 作動時
12V 12V
アース アース
R/W アース 約6V
 
バンクアングル・センサーの作動原理(推定)
[通常走行時]
[センサー作動時]
 
センサーの停止

  センサーを停止させる方法として、R/WのコードとGのコードを結線しR/Wの電気の状態をアースに固定しました。もちろんこの方法で問題が出ないかどうか、しばらくエンジンを掛けてみて、またセンサーを作動させたりして「煙」などが出てこないか確認が必要です。

なお上記はあくまでも参考であり、ここに書いてあることを参考にセンサー停止する場合はすべて自己責任にて実施されることをお願いします。

2001年10月作成

 

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