■■大好きなクリスマスの季節がやって来ました■■
  
    1999.12.1
 
       

                       
       オーストリア・ザルツブルグ 

       

              昔、クリスマスの時期にオーストリア、ドイツのクリスマス市を
                訪ねる旅をしました。

              クリスマスツリーはドイツが発祥の地ということで、
              ツリーオーナメントの 市があちこちで出ます。
              特にニュルンベルグのクリスマス市は、ヨーロッパ最大といことで、
              12月になると、各地から来る観光客でとても賑います。

              たくさんあるオーナメントの中から気に入りのものを選ぶのは、
                   楽しいけれど結構悩みます。
                 気がつくとあれねこれもと、完全に予算オーバーしていました。

               ドイツのオーナメントは、木のおもちゃ風のが多いようです。
                  買った中で1番のお気に入りは、木で出来ているオルゴール。
                  ゼンマイを巻くと「聖しこの夜」の曲が鳴り、
                キリストを抱いたマリアさまがクルクル回ります。

                  裏を見たら「メイドインイタリー」でした。
                  まっ、同じヨーロッパものなので気にはなりませんが、
               結構「チャイナ」ものも多かったです。

                  

                  


                             
    
                          ニュルンベルグ・クリスマス市  

                     

                 外はとても寒いのですが、丁字の実の入った暖かい
                    グルニューワインの屋台があちこちで出ています。
               甘くて口当たりがよく、身体が暖まるのでグイグイ飲めるのですが、
               これが結構クセもの。後できついんですよね。
               友人なんておかわりしまくって、目をまわしていました。

                

                  ニュルンベルグは、ドイツ国内でもソーセージがおいしいと
                言われている街です。
                広場のすぐ横にあるソーセージ屋さんは、町で一番おいしい店だと
                ガイドさんから聞きました。
                   それなら、もちろん食べるしかありません。
               お昼の鐘の音と共にお店に駆け込んだら、すでに長蛇の列。
               「これはかなり期待がもてるぞ」と、舌なめずり状態で待っていると
                 いよいよ順番が。

                  メニューを見せてもらっても、ドイツ語なんて分かるわけないので、
                 とりあえず、隣のおじさんが食べているのを指さして注文しました。
                  すぐにジュー、ジューとやけどしそうなくらい、
                     熱いソーセージが来ました。

                  6本も入っていたので、「あきるかな」なんて思いながらかぶりついたら、
                 あーた、おいしいのなんのって、あっという間に食べてしまい、
                 「おねーさん、おかわり!!」って言いたかったのですが、
                 まだ並んでいる人がたくさんいたのと、ちょっとはずかしかったので 
              やめました。(今なら絶対出来る)

    また、      あのソーセージをたらふく食べたいと思う、今日このごろ。

                    

                            

                                              ニュルンベルグの街角


                   

               オーストリアとドイツの国境の小さな町、オーベルンドルフ。
               「聖しこの夜」が初めて演奏された、小さな礼拝堂があります。
                 クリスマスの前日、ミサで弾くはずだったオルガンが
               ねずみに食われて 使えなくなり、
               急きょ神父さんが得意のギターで作ったのが、
               「聖しこの夜」なのでした。

                  今では、クリスマスになると世界中の人たちが集まり、
                  みんなでこの曲を大合唱します。

                   

                        
                                 
                            オーベルンドルフの礼拝堂   

             

              ザルツブルグでは雪が降っていました。
               寒さが身体に凍みます。こんな時は暖かい飲み物が欲しくなり、
                 そうなると当然カフェに入ります。
                   そして必然的に暖かいコーヒーとともに、ケーキもたのみます。
   
               スノーマンの旅行は、結構ケーキ食いで、ガイドブッグに載っている
                ケーキがおいしそうな店には、探してでも入ります。
   
              ザルツ ブルグの有名店と言えば、「カフェ・モーツアルト」や
                       「トマゼリ」、「フュルスト」。(ガイドブッグによるとね)
                一応、全部入って食べてみました。うーん、おいしいところもあれば、
              ・・・・・のところも。
   
              やっぱり、日本のが日本人の口に合っていて一番おいしいかな?
              なんだかいつもそういう結論になってしまいます。
              (うちの店の表にある、ウィーン菓子「マリア・テレジア」は
                       おいしいですぜ)   

             

           

                         

                   

                         ザルツブルグの街角にて                 
 
             

              冬のヨーロッパと言えば、コンサートシーズンでもあります。
              クラッシックはあまり詳しくないのですが、それでも結構、
              聴くのは好きな方で、大人になってからバイオリンなんかも
              3年ほど習ったことがあります。
              (ちなみに私がバイオリンを弾くと、犬達は狂ったように
              吠えまくり、家中を走りまわる。)

              今回は、ウィーンで、オペラ座の立ち見席(300円、安い!)を買って
              観たのと、あとはコンツェルトハウスでオーケストラを、
              ザルツブルグでは、レジデンツのコンサートでバイオリン演奏を
              聴きました。

                この日のオペラ座の演目は、「カルメン」。
               「カルメン」役は、黒人女性でした。有名な歌手らしい。
              声もたおやかで、まろやかで、「さすが」と聞き惚れましたが、
              いかんせん、立ち見席。どんどん腰が痛くなってくる。
              結局、腰痛には勝てず2幕で帰りました。
              (おばさんは無理をしないで、せめて桟敷席ぐらいを
              買うべきだった・・・。)

               傑作だったのが、「コンツェルトハウス」でのコンサート。
              モーツァルト週間だったので、一曲は有名なコンツェルト。
              そして二曲目が、ブルックナーの交響曲でした。

              ブルックナーの曲など、全然知りません。  
              第一楽章、第二楽章、数えて、ああ、この盛り上がり方、
              これが最後の第四楽章だ、と確信をもって曲が終わりました。

               しかし、誰も拍手をしない・・・。2.000人も入っているホールだから、
               私の数え間違えか、もう一章残っているのか・・・・と思っていたら、
               しばらくシーンと静まりかえった会場で、指揮者が2回、3回、
               後ろを振り返り、「にっ」と笑いました。

               その途端、「ブラボー、ブラボー」の声と拍手の嵐。
              ・・・・・・・・。なんだ、ウィーンの聴衆も曲が終わったかどうか、
              わからなかったんじゃない。
    
              曲が終わっても、拍手してくれない観客に自ら、
              「にっ」と笑って訴えた、かわいそうな指揮者って、いったい・・・。
              (それもかなり有名な人らしい・・・・)

              最後にザルツブルグのレジデンツでのコンサート。
              こちらでは、寝ちまいました。
               クラッシック聴きます、なんて言ってもこの程度です。
               おほほほほほほ。  

                             

             

              お店を始めてから、もう何年もヨーロッパには行っていません。
              行きたくて、行きたくて、夢にまで見ますが、この仕事をしている限り、
              クリスマスをヨーロッパで過ごすなんて、まず無理なことでしょう。
              だから、せめて感傷にひたって・・・・。