Le Violette
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春である。
そこかしこで春である。
まったくもって春である。
なにがなんでも春である。
どうでもいいくらい春である。
おちゃらけてみたところで、やっぱり春である。
春といえは、桜。
全国民が待ち望む花だ。
しかし私にとって、桜の時期というのは、
なぜかタメ息が出てしまう。
まるで条件反射のように。
そして思い切りゆううつになる。
花粉症ではないのだが。
世の中の人が、やれ「お花見」だとか、「新入学」だとか、
浮かれていても、心は沈む一方だ。
季節に逆流した、まったくもって暗い女である。
しかし、「あっ、春」と心を寄せる花はある。
こんな私にも。
それは、「すみれ」。
どこにもでも咲くすみれ。
ブロック塀の割れたすきまから顔を出し、
野っぺりにも、道路の端っこにも、どこにでも。
そのたくましさとは裏腹の、
「すみれ色」した可憐な花。
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すみれのカード
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すみれの封筒
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すみれのメモ帳
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猫とすみれのシール
井の頭公園に行き、
すみれの花の写真でも撮ろう、
なんて考えていたが、忙しくて行けない。
じゃあ近所の栗林でへばりついて咲いているのでも撮ろうと思った。
が、店からデジカメを持ってくるのを忘れた。
それでは、朝の散歩道にある家の、
塀の下から顔を出していた一株のすみれを撮ろうと
デジカメ持参で2匹犬連れの散歩に出たものの、
そのすみれはおとといの雨に打たれて、悲惨な状態に陥ってた。
よって、野に咲くすみれを激写することはあきらめる。
以上。