・太基君のことを書く前に少し自分のことを書かしてもらいます。 僕は去年の夏(2000年の夏)に福岡大学ボランティア・サークルに入部した1年生 です。 ボランティア(主に障害を持った方と接する)を初めてまだ1年もたっていません。 太基君を担当させていただくのもまだ2回目で、前回のしゃぼん玉キャンプ(以下、 シャボキャン)では、ただ太基君と遊び、振り回されるだけでした。
・しかし、今回のシャボキャンでは、前回とは違い、担当のワーカーが3人から2人に 減ったと聞いたときに、「このままキャンプに行ったら、前回の二の舞だ。」と思い、 自分なりに積極的に生野家に行き太基君に会ってきました。
・生野家に行くと、まずお母さんと太基君についていろいろ話し、学校に太基君を迎えに 行き、またお母さんと話し、太基君と遊んで、というのが今までのパターンでしたが、 今回は、このパターンの中にお母さんの提案で、「太基を一人で水泳教室に連れて 行く」というのが入ってきました。(なぜ一人だったかというと、もう一人のワーカーが その日、風邪をひいて休んでいたからです。)
・今まで太基君と接するときは必ず3年生の森松さんが付いてくれました。 (だから、僕も安心して太基君と遊んでいたんですけど) しかし、この行動で僕は初めて100%の責任を持って太基君と接さなくてはならなく なり、少し不安に思っていたのですが、「これができたら自分の中に大きな自信が 付く」と思い、行くことにしました。
・その結果、「今まで見たことのない太基君の一面」 「水泳の先生の考え」 「OB山口さんの考え」 自分にとっての「大きな自信」 など、多くのものを得る ことができました。
・特に 「水泳の先生の考え」 は自分に一番影響を与えたと思います。 「太基君に将来どんな大人になってほしいか」 「そのためには、どんな接し方を すればいいのか」 ということを熱く語ってくださいました。 (前にお母さんにも聞いていたことですが、そのころは理解できてなかったので) そこまで考えると今後の接し方をもっと深く考えないといけないと思うようになりました。
ここで、太基君のお母さんの掲示板への書き込みを紹介します。
------------------------------------------------------------- チ−ム仲間F君の挑戦 投稿者:たいきサポ−タ−チ−ム
投稿日: 2月 2日(金)12時41分29秒
昨日キャンプの打ち合わせをした。 事前に打ち合わせのあと、午後からたいきを 市民プ−ルまで送り届けて欲しいと依頼していた。 だけど、昨日は頼りになる先輩M君がお休み。 さあ、どうしよう、行ってくれるかな? F君に聞いてみた。 1人ではコワイ、でもやってみたい、、、 揺れ動く気持ち。 「お母さんは僕に任せて不安じゃないですか?」 1回目のキャンプ例会の時、自傷しているたいきと 一緒に、不安そうにしている彼の顔が一瞬脳裏をかすめた。 でも、大丈夫。私達にはあの背振の山登りの経験があるじゃない。 自傷しそうになるたいきを自分の意志で立ち上がらせた経験が! と、F君に言った。 不安そうな顔がキュッと引き締まり、 F君は1人で行く事を決心した。 午後4時過ぎ「トウトトウタ−−−!」と 元気のいい声が外から聞こえてきた。 「よかった、上手くいったんだ」胸を撫で下ろした。 F君が珍しく高揚したように話し出す。 「太基君すごいですね!カ−ドを自分でとって50M泳いで 帰ってくるんですね!カ−ド(プ−ルの)を見せたときも 指をさしてプ−ルバッグを持ったら自分でバス亭まで行け るんですね。乗り継ぐとこも市民プ−ルの場所も太基君の 後をついて行ったら着きました!!全然(キャンプと) 様子が違う!」 行く前には想像もつかないF君の自信にあふれる姿があった。 ------------------------------------------------------------
◎そこで今回のシャボキャンでの目標は、 「少しでも将来の太基君の役に立つことをしよう!」 と、とても曖昧で本当に当たり前のことを考えていました。 (本当に生野さん、すいませんでした)
◎お母さんと森松さんとで決めた目標は、 「太基君にスケジュールの認識をさせよう!」 でした。 (さすがはベテラン!! 明確な目標ですね)
☆また今回は少し僕が太基君に慣れたため、キャンプに行く前に 「行動予測」 を 立てました。粗末なものですけどーーー。 (そのため、こうして、キャンプの感想を書いているんですけどね) これが本当に役に立って、どれだけスケジュールをこなせたか、他のワーカーにも 勧めたいと思いましたね。
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