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つばき教育研究所 |
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紹介にあたって |
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はじめに 人の子として生まれたなら、その人がどんな状態であろうとも、一人の人間と 行動とは、外界の刺激に対して運動を自発することであり、その始まりは感覚 当研究所では、障害をもった子ども達のそうした成長を願って、障害児教育の 〈目的〉 ○障害をもった子ども達に対して適切な働きかけを行うことにより、成長 を促す。 ○親を含めた周囲の人びとに対して、啓蒙及び相談の活動を行う。 ○障害児教育を含め、広く教育に携わる人々とともに指導内容・指導方 法・教材教具について実践・研究をする。 ○障害児教育はもちろん、教育全般にわたって実践・研究を行い、より 系統的・論理的な学習理論を追究する。
当つばき教育研究所で、通所指導を受けている子どもは3才から 28才までの年令で、80名近くにのぼっています。通所指導を受けている 通所指導は、週1回60分で、1対1の指導を行っています。指導には、 当研究所の研究員(職員)と、普通学校の教員、障害児学校の教員、障 害児関係の施設の職員等数名であたってきました。 学習内容は、子どもの発達段階にあわせ、実態に応じて検討し、指導して います。発達段階が、2〜3ケ月程度であれば、おもちゃにさわる、持つ、 なでる、はなす等の学習から、見る、見た物に手を出す、よく見る(注視)、 動いている物を目で追う(追視)、見比べる等の学習、そして、方向、順序、 形の弁別学習から、文字や数の学習まで、幅広く学習しています。子どもが 今、何ができて、何ができるようになることが、より人間らしくなるのか、 そして、親の願いが少しでも実現できるように、学習内容を充分吟味し、指 導を行ってきました。その結果、かなりの成果をあげることができました。 しかし、まだまだわからない事だらけです。今後も、努力を積み重ねていか なければならないと考えています。 今までの学習内容の概要は次の通りです。 1. 初期学習 人間の初期行動において、外界の刺激を受容するために最も重要な働 きをしている感覚は、触覚、視覚、聴覚である。とりわけ触感覚と視感 覚の向上を図ることは、未発達な状態にとどまっていればいるほど、よ り人間らしい行動を自発の運動として引き起こすために大変重要なこと である。触る、握る、はなす学習を通して触感覚の向上を図り、物に手 を伸ばしてつかむことを通して触運動をコントロールし、触空間を形成 していくことが最も重要なことである。それと同時に、見る、よく見る、 注視することを通して視感覚の向上を図り、追視する、見比べるとを 通して視運動をコントロールし、視空間を形成していくことが次の課題 となる。そして、見たものに触る、見たものに手を伸ばして握る、決め られた場所にはなす、などの学習を通して手と手の協応動作、目と手の 協応動作への学習へと発展していく。 課題解決学習の準備として、このように目と手を充分に使いこなす ことができるような内容が初期学習である。つまり人間行動を形づくる ための自発の運動としての初期行動の学習である。 2. 基礎学習 触空間と視空間を形成し、より広く深く外界を認知し、より豊かに外 界に働きかけることができるようになるために、次の様な学習を行う。 (1) 「はい」 「いいえ」 のサインの確立 ・ 音声言語によるものだけでなく、首を振る、手振りサインなど でも良いし、目を動かすというものだけでも良い。 (2) 延滞 (3) 形の弁別 (4) 同じの概念形成 (5) 未測量の理解 ・ 大小 ・ 長短 ・ 多少 ・ 大中小、長中短 (6) 空間概念の形成 ・ 方向 ・ 順序 ・ 上下 ・ 左右 人間行動をより高次化するための、このような内容を・基礎学習とし て位置づけている。 3. 記号操作の学習 基礎学習が終了すると、記号操作の学習に進む。 ・ 文字の学習 単語構成 文の構成 文の読解 ・ 数の学習 1対1対応 5までの合成分解 10までの合成分解 くり上がり、くり下がり この他に、全ての段階を通して、人間関係を豊かにすること、言語の発 達についても、指導を行っている。また、移動、姿勢、歩行に関する学習 及び食事、排泄、衣服の着脱等、身辺自立に関する学習にも、充分留意し て指導しなければならないと考えている。
子どもは学習が好きです。大変難しい事ですが、スモールステップを組んで そのために、科学的で、論理的で、より普遍的な学習理論と、心理学的考察 課題ができたかどうかも大切ですが、それよりも、課題を解決するために子ど |
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