バカ重い画像をおわびします。
ツッコミどころ満載の重爆、He177の主脚です。 「世界の傑作機別冊 ハインケルHe177グライフ イラスト・解説=国江隆夫」という素晴らしい本のおかげで、「GERMAN AIRCRAFT LANDING GEAR」ではわからなかったその構造を推測することができました。感謝です。 しかし、4本主脚というのは、ジャンボジェットみたいですね。 左の図は、右翼の外側の主きゃくを後ろから、回転軸に平行な視点で見たところです。エンジンの呼び方で言えば「4番主脚」。 この飛行機の主脚はたたまれるときに緩衝部のスイングアームが脚柱内に引きこまれて縮むのですが、その縮む回転軸は、ななめ後ろにたたむために進行方向とは平行ではない折り畳み軸に直角ではないのと、図が複雑になるのを避けたいために、とりあえず省略して、折りたたみ機構を解説します。 緑色で示した主脚には、水色で示したメインストラット下部がカルダン結合され(図では省略)、回転軸からほぼ真下にダウンロック用の二つ折りになる小ストラット(藍色と黄色)が結合されて、その先は主脚の後ろ側の支柱に間接結合されています。黄色のストラットの中央には脚出し補助用のコイルスプリング利用と思われるプランジャー(ピンク)油圧ジャッキが回転軸で結合され、脚出し時に小ストラットを下におっぺしてメインストラットを伸ばそうとします。小ストラット藍色の中央より下寄りに、脚折りたたみ用油圧ジャッキ(赤色)のピストンが間接結合されます。ピストンの先は、ストラットをはさむためにかなり深く二股になっています。油圧ジャッキは主脚柱に間接結合されています。 油圧ジャッキが伸びると、小ストラットを押し上げて折り曲げ、ダウンロックが外れるのでメインストラットも折れ曲がり、主脚が畳まれます。 次に、脚が縮む仕組みです。 メインストラットの主脚側回転軸には、反対側に、左図中藍色で示した延長アームが固定され、その先端は主脚のストラットをとりつける箱状の出っ張りから中空の主脚内に入りこんでいて、その先に図中黄色で示したリンクに間接結合され、黄色のリンクは主脚内をスライドできる緩衝部ユニットに間接結合されています。 離陸して、緩衝部が伸びきり、脚が折り畳まれると、メインストラット下部は脚柱から見て下に回転し、反対側の延長アームは当然上に回転するので黄色のリンクと緩衝部ユニットを引っぱり上げるので、脚は地上の荷重状態よりも縮みます。 ちょっとミーティアとかのイギリス機の系譜に似てますね。 文章ダラダラ長くてごめんなさい。 うれしかったの♪ |
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