爆弾運搬ダンプカー、巨大コイン機、空飛ぶ30ミリガトリングガンであるA-10のキャノピーの開閉は、ちょっとおもしろい仕組みになっているので紹介します。

キャノピーの底面には、中央と後部の外れ、計二ヶ所関節が用意されていて、それぞれ図中黒と黄色で示したアームで機体と関節結合されています。

射出座席の射出レールに関節結合された、横幅のある「く」の字型のアームが後上方に回転すると、後部にあるキャノピから外れたところに結合された黄色の(実機も黄色)の小アームも後方上に回転し、キャノピー後部を上に持ち上げます。キャノピーはいったん後ろに下がる形になり、風防との結合が解けます。前にある黒いアームはそのままキャノピーを上へ、後ろの黄色いアームはいったん後ろへ下がってから今度は少し前にでます。

キャノピー後ろにはこの黄色いアームをカバーするための(図中青で示された)小さなスライド蓋がついていて、これもキャノピ後部と黄色いアームと共通の関節で結合されています。(バネで機体に平行になるようテンションがかかってます)

図示はしていませんが、小カバー後部下には、スライドをスムーズにするためのローラーがふたつ平行についていて、これはキャノピーを閉めたときにキャノピー直後の機体上部に平行な二本の傷跡をつけます。

この図では、キャノピー持ち上がりすぎかも・・・あと、黄色いアームはこんなにのけぞらないみたいです。

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A-10の脚