コンベアお得意の三角翼を使った超音速爆撃機の脚です。

進行方向は左。前下がりのボギーは珍しい。

主脚は大きく分けて、0)ふたつ折れストラット(黄色)、1)上部脚柱(きみどり)、2)下部脚柱(濃い緑)、3)スイングアーム(みずいろ)、4)ボギー部(オレンジ)としてとらえることができます。

さて、図中一番上にある、黄色で表示したふたつ折れストラットの上部にある油圧ジャッキ(ここでは図示していません)が、黄色いストラットを右側へ持ち上げるようにして折り畳むと、それに引っ張られて上部脚柱が左側へ持ち上がり、下部脚柱を上へ持ち上げようとするのですが、同時に持ち上げられたスイングアームが右側へ回転するので、下部脚柱は右へ押されて回転し、上部脚柱とふたつ折りの形になって主翼内へ収まります。

ボギー部は、上部脚柱と下部脚柱の関節と軸をずらして接続された、図中ピンクで表示したロッドが、脚が折れるにつれて赤で示したレバーを引っ張り、レバーは反時計回りに回転するので、ボギー左側を押す形になって、ボギーも反時計まわりに回転し、最後は地上姿勢のときとは天地が180度逆向きになって下部脚柱と一直線の状態で主翼内に収まるのです。

主翼内に収めるために、タイヤを片側で小径のもの8個に分割した結果こういう複雑な機構ができあがったのですが、小径のタイヤは回転数が早いので寿命が極端に短かったとか。

脚がこんなに長いのは、ポッド式のエンジンのせい?それともつり下げる巨大爆弾のせい?

 

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