惜しかったFF12

「ファイナルファンタジーXII」には期待していました。責任者があのオウガバトルとかベイグラの人で、キャラクターデザインもそのデザイナーで、音楽もそのスタッフだと聞けばもう聞いただけでビチョヌレであります。(今思えば、希望膨らみすぎたのはこっちの敗因の一つだったのかも・・・)

しかし、発表されたキャラ絵が、期待していたタッチではなく、個性を押し殺した前作のFFに引っ張られた絵であることに少しがっかりし、さらに、発売半年ほど前に責任者が下りてしまわれたと聞いて、ちょっといやな予感がしたですよ。

で、発売後、すぐには飛びつかず、中古を買いました・・・ごめんなさい。

ゲームはシステムに慣れるためのチュートリアルプレイが最初に組み込まれていて、本編が始まるまでに非常に時間がかかってゲンナリしましたが、おかげでシステムの重要部分はすんなり頭に入ったので、いいんだか悪いんだか微妙。

はじめてのダルマスカの街は妙に広すぎて見て歩くのに疲れます。ナビゲーションマップの方位固定システムに慣れるのもけっこうストレスでした。もっともこれは、ぼくの頭に、L/Rボタンでマップを回すというベイグラの操作が染みついてるせいもあったかも。むかし、ファミ通のバカ記事で、「こんなゲームはいやだ」という架空例のなかに、「マップが実際の主人公のスケールに忠実にバカッ広い」というのがあって、それをおもいだしました。

個人的には、ちゃんと設計されていれば、ファミコン版のドラクエのようなこぢんまりしたマップのほうが快適で楽しめると思うのですよ。

3-Dの最大のうまみは、実はぼくたち受け手側よりも作り手側の方にあって、動画を全部時間と手間かけて描かなきゃならない人間レンダリングのドット絵とちがって、一回オブジェクトを作っちゃえばあとは回そうがなにしようが全部コンピュータがレンダリングしてくれて、同時に見た目実写に近いリアルな表現ができて、そちらの方が絵心のない経営側やバイヤーのオッサンとかにもアピールしやすいということなのですが、これは諸刃の剣で、デメリットのおそれをいえば、誰が作っても同じような没個性なタッチになったり、手で描いたおかげで生まれる絵の「味」や動きのデフォルメというものが失われ、モーションキャプチャーに使ったモーションアクターや振り付けがイモだったりすると演出上の動きも非常にわざとらしく不自然になりがちだということで、町の住人(主にヒューム)やシドの動きにはかなり違和感を覚えました。なまじ頭身がリアルなだけに寒いというか・・・

ムービーとしてなら流れちゃうので気にならないのでしょうが、プレイヤーの応答まで待機する必要のあるゲームでは、町の住人とかの動きが単純なリピートだけとかにせざるをえず、絵がリアル(と言ってもお人形劇のお人形レベルですが)なだけによけい見た目不自然です。32ドットのデフォルメキャラなら止まっててもリピートでも脳内補完できるんですが。

やりはじめてしばらくして気がついたのですが、このシステムはベイグラ風味の「クロノ・トリガー」みたいだなということ。クロノに「ガンビット」というロジック組み合わせ式の自動戦闘システムをつけたのかなということ。そう思ったらよけいマップをシームレスよりクロノみたいにしてくれたらよかったのにとか思ったり。街とか、買い物だけでも移動に時間かかりすぎです。テンポが・・・でも、数時間もプレイすると、そんな違和感は忘れちゃって、マップにも慣れたし、「次はなにがあるかな?」なんて、ゲームをやめられなくなってました。モーグリかわいいし。

むかし、「バテンカイトス」というゲームのイニシャルのテレビコマーシャルをみたとき、↓なかんじだったので、

屈強なむくつけき漢共がフィールドを徒党を組んでのしあるいて、モンスターだろうがオニャノコだろうが手当たり次第囲んで笑ながらタコ殴り(ORてごめ)にするハードな男のアクションRPGが登場するのか〜!と非常に期待したわけですが、フタを開けてみればただのメロウなRPGだったのでガックシしたわけですが、FF12はむくつけくはないものの、タコ殴りするゲーム(てごめは当然ナシですよ♪)だったので、全員斧持たせてひたすらタコ殴りを堪能できたのは良かった♪

でも最後まで得物は斧しか使わなかったヨ・・・飛ぶ敵には飛び道具使ったけど、「遠隔攻撃」覚えたらマジ斧オンリーになってしまいました。ぼくはまじめなプレイヤーではなかったのかも・・

バッシュ将軍はもうちょっとでかくてマッチョな体形に・・・上半身逆三角形に・・・してほしかったよ・・・

「FF」を名乗るならもうすこし肩の凝らないストーリーにしてもよかったかも。絵をあそこまで他の「成功した」シリーズに媚びて近づけたのだから、頭悪そうな歌と踊りもいれてもよかったかも。エンターテインメントと言うにはちょっと陰にこもって理屈っぽかったかもです。ほかのFFシリーズは正直趣味じゃないのでやる気しないけど、やってることは他のシリーズの方が正攻法だとおもう。

単純な反感で決める悪とかが存在しないという姿勢は決して嫌いではないし、むしろ好きなんですがね。(アルシド調に読んでみてね)

まあ、文句言いながらも180時間ほど投げずに中毒状態で楽しんだのですから大満足だったし、結局はいいゲームなのかなと思いはじめたのですが、なぜか、ゲームをエンディングまでやり終えると非常に物足りない気持ちが残るのはなぜでしょうか。なぜ?

← 一番苦戦が印象深いのはキュクレイン。仲間にするとやたら強いです。お姫さまにライセンスしました。美女と汚獣。

FFTのとかも、このキャラは憎めません。でも不浄王だからリアルでは悪臭とかしちゃうのかな・・・

→死の天使(だっけ?)ザルエラさん。の抱いてる巫女・・・手、長すぎかも・・・

このゲーム最エロなのが人間でなくて、等身よりでっかい召喚獣ってのはどうよ・・・しかも視点の関係でよく見えない・・・もっと見たいよう!・・・時間制限アリかよ!・・・

ぼくの脳内ではウブそうなパンネロさんに預けてみました。セクハラ?

パンネロさんは性格いいし遠目に見て脚とか可愛いのですがミストナックの踊りが寒いよう・・・

バルフレアくんの決め文句を超える寒さです・・・

炎系に大ダメージ?(ちがいます)

エンディングのキャライラストはすてきなタッチ。マネキンみたいな本編の3-Dモデルとかも、あんなタッチのまま、絵心を活かしたまま再現されてればもっとよかったのにな・・・
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