子供の頃から鼻の長い車は好きじゃなかったので、ジャガーEタイプはあまり興味のないアイテムでした。しかし、最近実車を立て続けに間近に目撃し、その意外な小ささに驚いたのと、映画「エマニエル夫人」にカブリオレが登場していて、やはり小さかったなと思い起こすにあたり、俄然興味が湧いてしまったわけです。
エレールからキットが出ていたのは知っていましたが、店頭にあったときに欲しいと思ったことはなく、ストックしていなかったことを悔やんでいたら、今年再販がかかったので購入して作り始めたわけです。
ジャガー、ジャグヮッ、ジャギュア?いろんな呼び方がある。
実車の作りはネットで見る限りかなり民芸品ぽいのですが、高級車としてのランクはポルシェ911より上だってどこかにかいてあってびっくりした・・・
車体の構成は、モノコックのコックピットの前に、鋼管フレームのエンジンルームが継ぎ足されているという、メッサーシュミット109とかみたいな、第二次世界大戦期の戦闘機みたいな構成です。
エマニエル夫人にも登場しましたが、ぼくの大好きな航空冒険小説の「本番台本」にも登場します。・・・

彼がギヤ・レバーに手をかけると、車は祈りと翼にのって暗い山道のコーナーを廻った。
ようやく口がきけるようになったときわたしが言った「あれがロマンティックなやり方だというんなら、おれはここから歩く」

・・・物語の伏線です。
テールランプはキットのクリアパーツなしの無垢のメッキ仕上げなのですが、直接レンズにあたる部分にクリアカラー塗ったら、らしくなってびっくり
正面から見ると、ジャガーと言うよりナマズっぽいかも・・・
鼻が長いと間延びしてかっこ悪いんで、直列6気筒とかじゃなくてV6でこのくらいのバランスだったら良かったのにと思いましたコラージュ。
キットはボンネットだけはデフォルトで可動だったのですが、色気を出してドアとリアドアも可動にしてみましたが、これが地獄の始まりで、完成までに五ヶ月くらいかかったかも。
色はハンブロールの#19.絶版色で塗りましたが、デジカメだと結構筆跡が出ちゃうのね!老眼で見ると全然つやつやなのに!ぐへへ・・・
エレールの昔のキットはみんなエンジンが再現されてて素敵です。今回は勇気を出してハイテンションコードをつけてみた。でもディストリビュータとイグニッションコイルとの配線は省略。イグニッションコイルはキットにもパーツ化されてないし。
ヘッドランプ周りは結構あっさり再現だったのを、プラパイプとか別売りのレンズパーツとかでそれらしく・・・自己満足ですよ。
リアのドアはこんな感じに工作しました。開いたときのつっかえ棒は、初期はただの棒で、あとで2つ折れのストラットになるらしい。
実はぼくが手に入れたキットのクリアパーツはハズレで、気泡がいっぱい入っちゃってました。
なので、リアウインドウは切り抜いて透明プラバンに差し替え。ドアのウインドウも差し替えなのですが、つまらぬ色気を出して可動にチャレンジ!
パーツから窓部分を切り抜いて透明プラバンに置き換えです。
ドア下に開けた穴から細い棒を押し込んで窓を持ち上げて可動。イマイチです。
ドアはバルクヘッドにこのようなヒンジが付いてます。
このキットの前輪は可動するように思えない構成なのでシャフトを真鍮釘に置き換えて確実に可動化。
リアアクスルのラディウスアームはキットまんまだとこんな感じでちょっとせつないので・・・
薄く削ってらしくしたよ。あと、リアのサスペンションはダブルのコイルスプリングなので真鍮線で再現。ちなみに、フロントサスはトーションバーらしい。
インテリアはいい感じ。ペダルもあるし。
運転席後ろの(2+2?)用背もたれは可動にしました。写真撮り忘れた・・・
天井のバックミラーは落としてなくしたんで自作。接着が点付けで難しかったんで、プラバンでサンシェード作って穴開けて差し込んで接着。実際はアームがもっと前に張り出して、フロントグラスにくっつきそうなくらいなんだけど失敗した・・・
ワイパーはボディーとフロントグラスに分割モールドという悲しい再現方法だったのですが、半分潰した真鍮線を上から貼ってごまかした。老眼だと気にならない出来になった。
後継はXJ-Sなのかな?ハセガワの、30年くらい前に作ったキット。手元の組立説明書には1986.3て書いてある。すごく張り切ったキットだったけど。XJ-6とかのほうがありがたかったよ・・・
Eタイプと比べるとかなりでかいです。Eタイプファンからはでかくてブーイングもあったらしい。
裏っ側はこんな感じで、Eタイプの手作り感からは離れてしまった。ここまで再現してる当時のハセガワすごい!
ボンネットは可動なんですが、ヒンジのデザインがいまいちなんで取り外し式になってしまう。
でも当時のハセガワのこの情熱は素晴らしかったです。アイテムのチョイスがう〜ん・・・だっただけ。