「ジャーマン・エアクラフト・ランディングギア」によると、RLMの期待の星だったということになっているこの「ボムバーB」ですが、脚を見るかぎりではHe177の方がマトモに見えてしまうくらいのヘンタイ的な構造を持っています。

ぼくはこの機構に「一回転おばかさん式」と名付けました。

進行方向は左です。

オーソドックスな、油圧ジャッキ(図中青)によってふたつに折れ曲がるストラット(図中黄色)が主脚ユニットを後ろに引き上げます。

ここまではいいのですが、

主脚ユニットは図中濃い緑で表した上部と黄緑で表した下部(タイヤ/緩衝機構)とに別れ、上部ユニットの下部で関節結合されています。

この関節部に、下部ユニットに固定された小ギアがついています。

脚が畳まれてゆくと、回転軸をずらして設置されたロッド(図中ピンク)がこれまた上部ユニットに関節結合されたギア付てこ(図中赤)を押す形になり、ギア付テコは下部ユニット直結の小ギアを回転させます。

で、結果的に下部ユニットは上部ユニットに対して役180度、機体に対して270度強回転することになるのです。

脚を出したときには、下部脚柱ユニットのてっぺんを上部ユニットからのロックでつかまえるとかするのでしょう。

ああ、男らしい!

ロシアとかに行ったら、くだんのギアに草や石を巻き込んでトラブりそうです。革袋で覆うつもりだったのかな?

長い脚柱を狭いエンジンナセルに引き込むにはこれしかなかったというけれど、C-46とか、C119とかをみると、そんなことはなさそうな気がしますね。結局下部脚柱ユニットの先っぽがはみでちゃってるし・・・

ちょっと変なことをやってみたかったのかな?

図のギアは、らしく回しているだけなので、かみ合っていません。こんな感じということで見てやってください。寸法もいい加減です。あしからず。

 

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