ネイティブのドイツ人がどう発音してようが、パンテルはパンテルです!第二次世界大戦ブックスばんざい!

パンテルで何型が好きかと言われたらA型なのですが、
おとなになったらD型も好きになってしまいました。でも組んだことなかった・・・

ズベズダのパンテルD型は気合の入ったキットです。
なんとなく買ってすぐ作りたくなりました。

でもって完成した!

カラーはハンブロールの94番。朝日通商が輸入してた30年ちかく前のロット。
あの頃店頭からハンブロールが消えて、焦って買いまくったんだよな〜伊東屋とかに通って。
なつかしいね。

この頃のハンブロールの溶剤はテレピン油だったと思う。
90年代終わり頃にいまの溶剤に切り替わった記憶。

当時の塗料もいまの溶剤で問題なく割れます。(クラックじゃなくて解けるってことですよ)

設定は、クルスク戦に予備として着いた車両がすぐマーキングもせずに第52機甲大隊の損失分の補充として愛車を失った戦車兵に駆られておっとり刀で投入されたって感じ。(デカール貼るのがめんどくさかったわけじゃないんだからね!)

生き残ったあと現地の部隊に残されて、そこからコーティングされて、どこかで朽ちたのでしょう。

クルスク戦て、ドイツ軍は攻めるのがバレちゃってるのに、敵が厳重に築城しちゃった野戦要塞にあえて正面から力押しするという狂った戦いですね。これでドイツ軍は決定的に消耗してしまったわけです。

投入された2個大隊のパンテルは、それぞれソ連軍の対戦車砲放列のどまんなかに密集して切り込んでしまったらしく、やられた写真見ると真横とか真後ろとか滅多打ちされてるのが多いです。

パンテルのコンセプトは正面以外は見せずに遠距離の射撃で敵をアウトレンジするということだったはずなのにね。

「クルスクのパンター」とか読むと、車体正面は貫通例皆無とかすごいけど、側面や防盾は45ミリ砲とかでも抜かれてます。

つーか対戦車銃から15榴までありとあらゆる火器で撃たれたらしい。

防盾下に跳ね返った砲弾が操縦手や無選手を殺すという報告はこの時すでにあったようです。

米軍の戦記とかでもよく目にするやられ方です。

D型の魅力はコーティングがない(作りやすい)のと、前面のピストルポート、
あと車長用のゴミ箱型キューポラだと思います。

操縦手、無線手、車長用、車長連絡用、エスケープハッチ可動に組みました。

操縦手バイザーと無線手ピストルポート、砲塔の3つのピストルポートも可動させてます。

砲塔ピストルポートの鎖はちょっと短かすぎたかも・・・

このキットを作るために資料を調べてはじめて知ったのは、パンテルにも潜水装置がついていたということ!(十年近く前から持ってる資料に書いてあった!ニワカ過ぎです!)

ティーゲル1型のシュノーケルと違って機関室に内蔵されているとか知らなかったよ!(これは勘違い。ティーゲルのも車内に内蔵です。)

といっても、さしもの愉快な無駄大好きドイツ軍でも全車に標準装備するのは無駄だと思ったようで、D型の一部につけたほかは省略されました。でも燃料タンクにはこの設備のための切欠きが残ってたようですから、大規模な渡渉作戦とかの時に改めて後方からキットとして配ってすまそうとか思ったのかもしれません。

シュノーケルは3段の振り出し式で、普段は縮めて上にバケツ型のカバーを被せてたようです。

ズベズダのキットのシュノーケルカバーは(ギミック再現には)小さかったんでドラゴンのD型のものを持ってきました。ドラゴンのDも作るよ多分。シュノーケルないやつ・・・

シュノーケルはウエーブの肉薄プラパイプ。先っぽにプラ版まいてボルトは穴で再現、

伸ばしランナー植えるのは諦めた。遊んでてもげそうだし。

一番太いのは車内に固定される部分。胴体後部の斜面に当たるんで、結構短いです。

伸ばした時の固定は摩擦で。細いペンチで端っこをちょっとだけ変形させてます。

シュノーケルに続いてはじめて知ったのが、この車長用ゴミ箱キューポラ!

なんと外周のスリーブが回転して視察用覘視孔をカバーするという素敵システム!もちろん再現しましたよ!

素敵すぎてA型からはお馴染みのペリスコープ付きキューポラに変わりました。この部分の装甲は合わせて80ミリくらいあるらしいのですが、ここを対戦車砲で撃たれて死んだり怪我したりする車長は多かったらしい。(A型以降も!ティーゲルも!・・・三号突撃砲のやり方が正解だったようです。)

外周だけ回転て、いっかいキューポラくっつけたあとで知った事実だったので、ガッチリくっついちゃったのを泣きながらひっぱがして削りました。キットにはこのキューポラ付け根は2つ入ってるので、最初から分かっててチャレンジするぶんには楽なはずです。

このキットの素敵(褒めてる)な点は、バイザーやペリスコープが透明パーツなことです!活かさない手はありません。(でも尾灯は透明じゃないの・・・)

キューポラの内筒は、最初から外部が回るって分かってればこんな手間かからなかったはず。

プラ版丸めました。薄いプラ版を二重にして丸めるとうまくいく!きっとうまくいくわよ。

外筒は薄く削る。

こんな感じで。

このキットは砲塔内がバスケットまでできてるのも魅力です!
70口径75ミリ砲の砲尾とかベンチレターとかワクワクします!

ちなみに、車長キューポラのとこの黒いハンドルが、さっきのキューポラの外筒を回すためのやつです。

エスケープハッチと車長連絡ハッチ(薬莢捨てハッチと書いてる資料もあるけど装填手と反対側だからね・・・)のヒンジは自作しました。エスケープハッチはキットでも可動なんだけど、可動範囲が狭い気がしたんで・・・でも実物はもっと曲がり方が微妙で控えめだと思う。作例だとギリギリ砲尾にあたっちゃうし・・・

砲塔ピストルポートの蓋はキットだと砲塔にモールドなんで、ドラゴンのパーツを持ってきてうしろに延長部分と鎖を付け足しました。この栓は、車内にある回転式のカンヌキでうしろの出っ張りを捕まえてロックします。ピンでロックじゃあありません。作例じゃそんなの再現しませんでした。摩擦でロックです。

車体前面のピストルポートと操縦手用バイザーです。もちろん可動にして遊びます!

無線手用ピストルポートは多分こんな感じでしょう。実物は引っ張りあげておくための引張バネが仕込まれてます。写真のテグスは弾性でピストルポートの蓋を持ち上げておくためのもの。うまく働いてません・・・

操縦手用バイザーは、KV戦車とかのに比べて結構構造がごっついようです。9センチの防弾ガラスがあるからそらそうかも。

ソ連軍のクルスクのリポートだと「パンテルの操縦手用バイザーブロックの蓋は、前面装甲と面一になって閉まるので、わがT-34の操縦手ハッチと違い、弱点となっていない」みたいなこと書かれてたらしい。意外。

バイザーブロック可動部を左横から見たところ。穴が2つ開いてる部分が前面装甲との結合部です。穴が2つなのはいっこ失敗した穴だから・・・

防弾ガラスは交換&直視のためにこんな感じでひっくり返ることができると思われます。

装甲にくっつけるとこんな感じ。

バイザーの蓋は関節で動きますが、限定的なもので、実物でもバネとかは入ってないと思う。

バイザーが出入りするさまはとても不思議です。

転輪を可動に!外側の転輪はビーズで止めた。

挟まれる転輪は都合よくどら焼き型なんでぞんざいにプラ版で止めた。

結構可動化が楽な部類かも。

サスペンションは0.4ミリのステンレスバネ線でライブに。ちょっと車高の設定高すぎたかも。

キャタピラはフリウルです。4時間くらいで組みました。

ちなみに、キットのキャタピラも可動にできて、100枚以上あるんでそっちでも良かったのかも。出来も悪くなかったし。

あと、こうやってスカートつけちゃうと、弛みとかどうでも良くなるんで、ポリのベルトキャタピラでもいいのかも・・・でもタミヤとかの現行の塗装できるのが売り物のやつは時間が経つと固まって折れるんでダメです。

機関室のルーバーから見える部分にはちゃんとパーツが用意されていて嬉しい!

ドラゴンのAとかDにはついてない!

写真ではメタリックグレイで塗ってますが、このあとでどうもダークイエローなんじゃない?って気がしたんでダークイエローに塗り替えたよ。でもファンは塗料の厚みで重心がアンバランスになると振動するからという理由でメタリックグレイ(黒染め、もしくはパーカライズ、リン酸処理?)のままだったんじゃないかな?。

排気管のなかの仕切り板も再現してみました。

ガントラベルクランプも可動にしたけどさすがにチェーンとか無理!またなんか考えよう。

上にも書きましたが、キット付属のペリスコープはクリアパーツで再現されています!
でも塗ったらよくわかんないや・・・

操縦手の正面のペリスコープは実際にはバイザー開けてる時は取り外してるっぽい。

キットにはフィギャーはついてないんですが、寂しかったんでタミヤの三号戦車N型(?)のを連れてきました。両手はキューベルワーゲンエンジンセットのやつを長袖にパテ盛ったんだけどいかんせんデカイかも。

フィギャーなんて塗ったの30年ぶりくらいかな?(こないだモンスリーちゃん塗ったけどさ)

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