図中、赤色で示された油圧ジャッキが、オレンジ色で示されたアクチュエータ上部を引張ることでアクチュエータが脚柱を引っぱり上げます。

この、アクチュエータの仕組みだけはハリケーンからひきついだものです。

図では再現していませんが、脚柱の折畳み回転軸は、平面で進行方向に向かって内向きに、垂直面で進行方向に向かって上向きに設定されているので、脚柱は少し後ろの方へ引込まれます。これはハリケーンのものと較べるとかなりシンプルです。この辺のアイデアはシドニー・カム卿がスピットファイアからいただいたのでしょう。改良型のテンペストでは主翼の平面型も似せていますものね。

「空軍省の役人は、なんでもスピットファイアに似ていないと安心しないのだ。」

テンペスト、シーフュアリの脚も基本的にこれと同じ仕組みで畳まれますが、脚カバーの構成が少し複雑になって、脚をしまったときに脚庫の穴が完全にふさがれるようになっています。また、同機では緩衝装置も複雑になりました。

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