ソ連の傑作野砲ZIS-3の閉鎖器の機構をあて推量してみました。おもな部品構成はこんなんではないかしら。
巨大なアニメーションファイルをおわびします。
・・・で、装填手は撃ち始めの一回目だけ、上図でピンク色で示した開放レバーのてっぺんのロックボタンを押しながらレバーを砲尾の方向へ引っ張ります。押し込まれたロックボタンの先はラチェット部(黄色)を時計回りに回転させますが、その先は閉鎖器開閉アーム(青色)の回転軸に引っかかって引っ込んでしまいます。

ロックボタンの下には砲身側に出っ張り(ピンク色の濃い部分)があって、それがロックボタンガイド(緑)に引っかかり、開放レバーが後ろにあるときにはロックボタンが戻らないようになっています。

レバーが後ろまで引っ張られると、閉鎖器開閉アームの軸の切り欠きにラチェットの先が引っかかります。

装填手はここでレバーを前に押し戻すと、切り欠きを押された閉鎖器回転アームが時計回りに回転し、閉鎖器が開き、閉鎖器ストッパーによって開位置に固定されます。ロックボタンガイドからロックボタンが開放されるので、ラチェットも切り欠きから離れます。

閉鎖器には、閉鎖器開閉アームからの、常に閉まろうとする力が働いていることに注意してください。

砲弾を装填すると、薬莢のリムに押された閉鎖器ストッパーが閉鎖器のロックを解くので閉鎖器が上に持ち上がって砲尾を閉鎖します。発射後は閉鎖器は自動解放するので、次弾からは開放レバーは使用されません。

撃ち終わって閉鎖器を弾を込めずに閉めたいときは、閉鎖器ストッパーの軸につながって砲尾の右側面に飛びだしている小さなレバー(図では省略)を時計回りに回すのでしょう。

自動解放する仕組み もどる 表紙へ