目的も無く 車を走らせた。
午後の日差しが弱まった頃
また あの海についた・・・・
あの時と同じ夕暮れ、周りが闇に消えかかる時
「海・・・」と言う 彼女の言葉に 車を停め 窓を開ける・・・
しばし 秋の潮風にあたり どちらからともなく車を降りる。
すでに 冷えた砂浜・・・波の際まで行き 靴を脱ぐ・・・
さすがに 水は冷たく ふたり見つめあう瞳
嫌と訴えた瞳と幸せ感じた瞳。
砂浜に腰をおろし、肩を寄せ合う
波の音だけが聞こえる ふたりだけの浜辺・・・・・・・・
触れ合った肩越しに
「帰りたくない」と
彼女の言葉に 暑くなった自分
この海に来るとあの時の肩の温もりが蘇る・