針ノ木岳山頂より5/5 天気:快晴

8:50 扇沢駅
扇沢駅横から雪渓に入れる(4/28に山岳総合センター所長と雪上技術講習会の下見に針ノ木峠へ行ったときより、1週間でかなり解けている)。私はスキーをロープで引き、登内氏はスキーをザックにつけ、ツボ足で登行(雪がしまっているのでシールでもツボ足でもさほど変わりない)。鳴沢・赤沢から大きな雪崩が最近出たらしく、ブルドーザーで押したようなデブリは見事。1時間弱で大沢小屋。ノドを過ぎた所でスキーを担ぎ、マヤクボ沢を直登。モレーン下は若干雪が切れており、左側の残雪部からカールへ出た。そこからは山頂南側の稜線(針ノ木峠からの稜線)目指して直登。登内氏はその稜線から滑降することにするが、私は更に山頂への急斜面を登る。

13:30 針ノ木岳山頂
山頂部分に残雪はない。黒部湖をはさんで剣・立山が正面に見え、登る価値あり。

14:00 山頂からの滑降
ハイライトは山頂直下(10mほど南側)からの滑降。45°を越える急斜面と、岩の間のルンゼ状地形に吸い込まれる感じで、久しぶりに緊張感を味わえる。おまけに登内氏が既にマヤクボカールまで滑降し見ていると思うと心臓がバクバクしてきた。考えていても始まらない。身体が遅れないように注意し、慎重にジャンプターンを決める。狭い部分は前走者が斜滑降と横滑りを入れたらしく荒れていて滑りにくい。しばらくすると斜度も落ち、登内氏と合流、一休み。そこからノドまでは斜度もあり、登内氏は「アドベンチャーだ」と叫びながら滑る。
ノドで本日のビールタイム(山頂で飲むのは気が引けた)。
ノドから下にも多少急な斜面があるが、部分的で、緊張することはない。赤石沢から下は緩斜面。大沢からは右岸をトラバース気味にギルランデを入れて扇沢駅へ。

15:40 扇沢駅着(途中の休憩が長かった)
日本三大雪渓のひとつ針ノ木雪渓、特に山頂からの滑降はかなりしびれる。

山頂南側の稜線から後立山方面を指さす登内氏私は後方の急斜面を登り山頂を目指す針ノ木岳山頂より(後方は立山・剣)