栂池高原スキー場〜白馬乗鞍岳〜白馬乗鞍スキー場

3/21(金) 天気:晴れ

3連休の初日で、スキー場も天狗原も混雑(へリスキーが行われているため)。しかし白馬乗鞍岳まで足をのばす人は少ない。ましてや、白馬乗鞍スキー場に下山する人間は数人で・・・・。

 9:00 白馬乗鞍スキー場に私の車をデポし、登内氏の車で栂池高原スキー場へ

 9:30 ゴンドラリフト

10:10 栂の森駅よりシール登行
へリスキーが始まり、10分おきにヘリが飛ぶ中、ツアーコースを外して神の田甫へ直登。神の田甫はいつ来ても静かで雰囲気の良い所だ。しかし再びツアーコースに戻り、成城大小屋あたりからは山スキー・ボーダーが大勢登るのと、ヘリから降り立った(ゲレンデ)スキーやがうるさい状態。まあ天気も良いので文句はない。

12:20 天狗原
天狗原の祠周辺はまさに人だかり(ヘリポートもあるし)。ほとんどの人は栂池高原スキー場へのツアーコースを降りるが、白馬乗鞍岳の斜面を見ると登行しているパーティもある(シュプールは1本のみ)。小休止後、人だかりを逃げて白馬乗鞍岳へ登行。
山スキーで白馬乗鞍岳に登るのは初めてだが、夏の岩場急斜面を思い出すと『よく登れるなあ』という感じ。斜登行の繰り返しで登れてしまう。登っている最中に、先行パーティがシュプールをつけ始めた。

13:30 白馬乗鞍岳山頂
天気もいいし、眺めも最高。
滑降は、前走者のシュプールを避け、北側にトラバースしたやや急斜面に初のシュプールを刻む(後に大町高校の松田先生に聞いたところによると、以前大きな雪崩が出た所らしい)。慎重にターンを刻むが、自分の蹴散らした雪(氷)片がアイスバーンの表面をガラスの破片が転がるような音を立てて落ちていく。登内氏は、「怖えー」とビビッているので、「こけたら止めてやるから」と勇気づけるとなんとか下り、雪が柔らかくなったら待っていた私の横を「ヒャホー」と追い抜いていった。

14:30 再び天狗原
このままツアーコースを栂池高原スキー場へ滑降するのが普通だが、「岳人」に載っていた白馬乗鞍スキー場へ下るクラッシックルートをとる(これが運命の分かれ目)。山の神まではツアーコースの標識が立っているが、登り返しもありあまり快適とは言えない(それは覚悟していた)。途中気がついたら雪庇の上に乗りヒヤッとしたり、樹間の雪を踏み抜いて1mほどうずまったりする始末で、『早く山の神をすぎないかなあ』と思っていた。ようやく山の神を過ぎ、滑降ポイントも地図で確認し、『後は滑るだけ』と地図をしまい込んだのが間違いのもと。しばらくすると右(南東方向、帰宅後地図で確認すると1598mピークの方向)にトレースが見えるではないか。『あれっ、あっちか?』と思ったが、地図を出さずに、わざわざ登り返しトレースを追った。しばらく快適な滑降が続いたが、次第に・・・『こりゃルートが違う(黒川沢方面へ降りるはずが、栂池高原スキー場との境となる親沢を下っている)』と気づいたが、まあ下りれないことはないと滑降を続けた。そのうちに前走者が現れた。見れば高齢の女性単独で、世辞にもスキーがうまいとは言えない。彼女いわく「初心者ルートだと聞いてきたけど、コース違いますか」。答えは「はい違います」。とは言ったものの、時間も16:00をまわり、『この人を置いていったらヤバイ』と思い、一緒に下ることにした。斜度も増し、小沢を回り込んではトラバースするが、『そんな技術で単独で来るなよ』という状態の彼女は遅々として進まない。日は傾き、栂池高原スキー場の「リフトの営業時間は終了させていただきます」という放送が不安をかき立てる。クラストしてきた斜面は更に彼女の行動を遅くさせる。しかし『ケガでもされた日にゃ手に負えん』と「ゆっくりでも確実に下りましょう」と励ますしかない。それでも、完全に暗くなる前に、なんとか白馬乗鞍スキー場へ続く開けた斜面に出ることが出来た。

18:30 無事駐車場着
結局、天狗原から4時間かかって下山した。このおばさん、「栂池に車がある」とのことで送ってやったが、「明日は小日向のコルへ行く」とのこと。本当かい。

白馬乗鞍岳へのシール登行白馬乗鞍岳山頂にて