十石山 1月31日(日) 天気:晴れ

一昨日の黒姫山に引き続き、『大渚山へでも行こうか』と思ったところ登内氏が都合が悪くなり、近くの山に変更する。十石山が昨年の「岳人」誌にて紹介されていたことを思いだし(あの記事の“もんぺ姉ちゃん”もなんとその後十石山で亡くなってしまったなあ)ねらってみた。と気楽に変更したのが間違いか、滑降時ルートミスをしてしまった。

8:30 白骨温泉 発
スーパー林道の安房峠方面入り口料金所の広場に駐車。しばらくスーパー林道をシール登行し、カーブを4つほど曲がった(カーブの数え方が難しいが)先から南斜面の尾根に取り付く。その尾根はピークまで詰めず、温泉街からの登山道がコルに向かっている地点をトラバースし広場に出る(9:00)。西に方向を変えやや急斜面をキックターンで登行。

9:20 休憩
急斜面を登り切ろうと思ったが、1時間以上歩いたので休憩を取ることにする(9:30発)。結果的にはあとわずかで登り切って緩斜面の尾根に出ることができた。

10:20 休憩(10分)

先行者が一人いて追い越す

11:20 休憩(10分)
樹林帯上部で視界も開け、山頂が目の前に見える。右には霞沢岳がそびえる。

12:15 山頂着
森林限界からは場所によってアイスバーンになっており斜登行を余儀なくされたが、ほぼ避難小屋前に出ることができた。山頂までの稜線は風が非常に強い。早々に滑降準備を整えると先ほどの人も登ってきた。

12:40 休憩
樹林帯まで滑るとほとんど風もなく、ぽかぽか陽気。ビールと食料でのんびりと過ごすが、先ほどの人はまだ降りてこない。

中間地点は平坦地でやや登り返し気味に歩かざるを得ないが、白骨温泉街も見え滑降地点も確認して最後の滑りを開始・・・。この時点でコンパスを見なかったのが間違いで、真東に滑降しなければならないのにやや北向きに出てしまったようだ。快適な斜面、最後だからと立ち止まり確認することもなく(思い返せば、右手に見えるはずの太陽が左手に見えた瞬間があり、『あれっ、おかしいな』とも感じたのに)、そのまま滑り続けた。『こんなに長かったかな』と思ったが、気がついたのは車道らしき道に出た時だった。『この場所にこれだけの車道はスーパー林道に違いない。南斜面はもっと急なはずだから北へ出てしまった』と気づいたが、悪いことに(そんな方へ行くとは思わず)「2.5万“梓湖”」の地図は持ってこなかった(家で白骨からの登り口を“梓湖”で見た記憶を頼るしかない)。周辺の地図も持ってくるべきだと思っても後の祭り。コンパスを頼りに南方向へ向かうが、途中雪崩の出そうな斜面を横断せざるを得ず嫌な思いをした。『人もいないし、ここで埋もれたら誰も探しに来るはず無いな』などと考えつつ、白骨温泉への登山道標識が見えた時にはうれしかった。もちろん、先ほどのスキーヤーのシュプールがあり、彼も途中からシュプールが消えて不思議に思っただろうと苦笑しながら駐車場へ戻った。

この山行には落ちもついて、山頂からの360°パノラマ(北に穂高連峰、南に乗鞍岳)の写真をデジカメ撮ったはずなのに、このパソコンのハードディスクのどこを探しても見あたらない。まあ、写真ファイルが代わりに遭難してくれたと思えばいいか。