今月のカメラ 2001年12月号   Olympus OM-2

M-1, OM-1とOlympus OM
シリーズをすでに説明していますが、今月は、そのOMシリーズの、AE機である、OM-2です。
実機の説明は、最近オリンパス関係の、書籍もでているし、OMファンのページもありますので、詳細はお任せするとして。
OM-1で、35mm一眼レフとしては、驚異的な、小ささと、軽量化を実現した、その同一サイズに、絞り優先AEを組み込むという、とてつもない業績を残しました。そのため、各社は、追いつき追い越せとばかりに、マニュアル機とAEをほぼ同一サイズで小型化することになります。ペンタックスは、MX,MEがこれにあたり、ニコンは、FMとFEがこれにあたります。

レンズキャップについているのは、アクアマリン福島という、水族館?、水族館みたいな、博物館?の、舞台裏を見せてくれる、バックヤードツアーの参加証のシールで、ちょうどキャップにぴったりなので、貼りつけて残してあります。案内のボランティアの、おじさんは、このカメラを「なつかしい」と言ってくれました。去年の話しなので、おじさんには、「なつかしい」であっても、私には、現在使用中の、ばりばりの現役なんですけどね。

OM-1,OM-1は、アクセサリーシュー
が、ついていない姿が美しいといわれています。このような姿ですね。

レンズは、28mm F3.5を付けてみました。
実は、この組み合わせは意味があります。
このカメラについては、なかなか長い話しになるのです。私は、M-1,OM-1を使っていました。妹が高校生のとき、自分のカメラが欲しいと言い出しました。おやじさんは、一眼レフを使っていません。その当時は、多分、Olympus 35UCが壊れてしまって、富士のカルディアシリーズの初期のものを使っていたはずです。フィルムのパトローネを、ストンと落とし込んでロードするタイプです。それで、妹は、私のレンズに着目して、レンズを借りることが出きるということで、OMシリーズを考えました。チョイスとしては、OM-1N, OM-10, OM-2 でした。初心者は、OM-10でも良かったのですが、なにしろ私の妹ですから、選び方も、似たようなもので、入門機ではなく、生意気にOM-2を買うことになります。しかも5000円高のブラックボディーです。私の、ブラックのOM-1より高いじゃありませんか。

それで、レンズはどうしたかというと、とりあえず、私が使わなくなっていた、50mm F1.8を使いました。時々、135mm F2.8や、35mm F2.8を貸しました。

大学入学の時に、自分のレンズを買いました。それが、この28mm F3.5と、それから、100mm F2.8です。なぜかと言うと、私の持っているレンズとぶつからないレンズということです。
28mm F3.5は、なかなか良いレンズです。オリンパスは不思議なことに、暗いレンズのほうが、写りが良いようです。このれんずも、なかなか良い出来です。40mmには及びませんが、なかなかコンパクトで便利なレンズです。ですから、水族館に遊びに行ったとき狭いところでなかなか良い写真が撮れそうで、持っていったわけです。

なかなか、傷だらけの後姿です
これには理由がありますが、とりあえずそれは、あとで書くとして。

妹は28mm, 50mm, 100mm のシステムでしばらく使いましたが、やはり、ズームレンズは便利ですから、欲しいと言うことになりました。タムロンの35−70mm F3.5という、F値固定の、かの有名なレンズをプレゼントしました。しばらくしたら、ズーム一本で、用が足りるということで、私の手元に、28mm、100mmがやってきました。私としては、当時は、85mm F2 いっぽんやりのため、転がり込んだ、28mm, 100mm は、ずっと日の目を見ないことになりました。
それで、高校、大学、そして、卒業後の社会人として、何年かの間使いつづけられた、OM-2です。妹が結婚すると言うことで、なにかプレゼント思いましたが、妹は、趣味ではなく、仕事の一環でも、写真をとる機会が多いので、ここき一発もっと使いやすいカメラをと思いました。OMシステムを見放して、CanonのEOSにすることにしました。Canonは、A-1, AE-1 Program, AV-1,AL-1を経て、T50,T70,T-90と来ていましたが、まったく新しいコンセプトで、EOSをリリースしてきました。当時の私は、その斬新なコンセプトに参ってしまいました。カメラの将来が見えました。レンズとボディーの電気信号によるやりとり、レンズ内蔵モーターによる、オートフォーカス、超音波モーター.....あっ、今月は、OM-2の話しでしたね。それで、EOS650に、28-70mmをつけて、プレゼントしたら、「もう使わない」と、OM-2と、レンズが、こちらに、嫁入りしてきました。もう14年も昔の話です。

なぜ傷だらけになったか
いまから、10年ほどまえは、けっこう海外出張にいかなくてはならない仕事でした。海外に行って、写真を撮るにあたって、一眼レフは使いたいということで、何を持っていこうかと考えると、妹には悪いが、OM-2に35−70mmをつけた状態が、「最悪ぬすまれても」と思った組み合わせでした。幸いなことに、「ぬすまれても...」と思っていると、盗まれもなくしもせずに、酷使されて、ぼろぼろとなっています。いたるところに思い出があります。
下の、救急ばんそうこうは、カリフォルニア州の、州都であるサクラメントで、仕事をいっしょにしている人と、夕食でもと、ダウンタウンのスパニッシュのレストランに向かうときに、歩道に、チャランと、モードラのカプラーキャップが外れて落ちたのですが、ロックがかからなくなってしまっていたので、手持ちにあった、救急ばんそうこうの小型のもので貼りつけたままでいます。
左側の下の、少しへこんでいるところは、マサチューセッツ州の州都、ボストンで、ルート2から、地下鉄のレッドラインの終点のエールワイフ駅の、駐車場で、手が滑って、落としたためにへこんだ痕です。
海外出張、そして、長男の小さい頃の記録として、ここ10年ちょっとは、一番使ったカメラとなりました。
ただ、不思議なことに、このOM-2に、モータードライブ2をとりつけると、なぜか、ときどき、最後まで巻きあがらずに止まってしまうことがあるのです。OM-1だとぜんぜん問題無いのに。ここが、古いカメラの問題なのでしょうか。もはや、オリンパスでのオーバーホールもしてもらえないカメラですが、動く限り使います。つかうOM-2です。

SHOE 3をつけていますが
SHOE 3 を使うストロボは結局購入しませんでした。TTL オートの恩恵にあずかったことはありません。ストロボは、主にサンパックのAUTO20SRを使っています。妹はそのサンパックのGN20の縦型のものを使っていましたが、私に嫁入りしてから、使われていません。AUTO20SRのほうが使いやすいようです。AUTO20SRのオートに合わせて、60分の1で切って、絞りは、AUTO20SRの表示のままで問題ありません。たまにマニュアルにして、日中シンクロにするぐらいです。
ああ、それから、このOM-2を絞り優先AEで、使ったことは、ほんの数回です。そのとき、露出があまり合わなかったので、結局マニュアルで使っています。OM-2である必要はないですね。

電池は、ありがたいことに、SR44が、2個ですOM-1が水銀電池であるため、今は、なかなか大変ですが、OM-2は、その点安心です。ただ、電気部品が死ねば、カメラの寿命も終わりですが。それで、部品取り用のジャンクを入手したいと、しばらく前から、心にとめていますが、安いジャンクはないですね。OMシリーズも今は、結構人気だし、好きな人はみんな、部品取りを確保しようとしていますし、激戦区です。

ストラップで塗装がはげました
妹かせ来たときは、塗装のはげもあまり、ありませんでした。私が、皮革のストラップにしたために、はげたようです。短めの、柔らかいネックストラップは、首からぶら下げてのスナップには、私にとっては使いやすいものです。

OM-1では、三角のリングでしたが、OM-2がまん丸のリングで、新鮮に感じました。OM-1も時代よっては、まるのリングもあるようですが。








反対側もはげてます
なかなか、きずだらけですね。ほんとは、妹から来たときは、茶色の立派なケースに入っていました。しかし、カメラを裸で使うほうが、使いやすいということがわかっていたので、あえて、ケースは使っていません。このまま、布の袋に入れて、かばんに放りこむだけでした。

まだ動きます、年にわずかですが、予備機として、出番が回ってきます。








(2001.12.2)


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